我々レイルファンにとって、福井は「地方私鉄の天国」であるといえます。それは何故かって?
こちらにはなんと、JR以外にも2社の地方私鉄が路線を展開しているからです。正確にいうと地方私鉄1社、元地方私鉄の第三セクター鉄道が1社ですが、ここではあえて両者を「地方私鉄」と1まとめにさせていただきます。

福井の地方私鉄―福井鉄道・えちぜん鉄道のうち、今回は福井鉄道に焦点を当てて見ていきましょう。
同鉄道は道路上を大型の電車が走ることで知られてきました。あいにく、名鉄600V区間の全廃で「就活中」だった小型車が福井鉄道に転入して以降、大型車両の出番は年々少なくなっていき、今や路面電車色の強い鉄道になりましたが、それでも少数の大型車両が現役で使用されています。


JR福井駅の目の前には福井鉄道の福井駅前「駅」・・・というよりもむしろ「電停」があります。ホームは低いし、雰囲気は完全に路面電車の電停です。
こんな場所を大きな電車が車輪をゴリゴリいわせながら来るわけですから、その光景を見た方の多くが不思議な感覚に陥ること間違いないでしょう・・・いわずもがな、京阪ユーザーの皆様以外は。

市役所前駅から福井駅前駅へと延びる、この単線で短い支線は通称「ヒゲ線」と呼ばれています。なるほど、福武線の途中駅から鬚のようにポッと短く伸びているので、その愛称名で親しまれるのも納得が行きます。


ヒゲ線に沿って市役所駅前方面を目指すと、あっという間に市役所前駅に到着します。短いことこの上ない。おりしも名鉄美濃町線で使用されていたモ800形に遭遇しました。
今の福井鉄道はどう見たって路面電車です。少し前・・・といっても10年前ですが、奇怪な出自をもつオンボロ電車が走り回っていたとは信じがたいです。


再度福井駅前駅に戻ると、今度は「FUKURAM」ことF1000形が到着しました。同形は福井鉄道の最新型車両であるとともに、初の完全低床車です。

福井市内では加減速の性能を生かして車を縫うように走り、郊外では高速性能を生かしてJR線には及ばないとはいえ、ぶっとばして回る「天才児」です。この電車の性能を一番活かせるのは何といっても急行運用じゃないでしょうか。


▲福井鉄道F1000形車内
近年よく見かける低床車で見られる、セミクロスシートの構造を採用しています。ただしロングシートは少なめで、クロスシートの割合が多いです。


▲福井駅前駅を出発するF1000形
このオレンジに塗装された様子、スズメバチに似ているような気がしません?
スズメバチといえば個人的には美味しいイメージ(ごめんなさい)があるので、これはこれで良いと思います。また、F1000形の中には青色に塗装された編成もありますので、次回の来福時に撮影被写体にさせていただこうと考えています。


▲ヒゲ線を走る福井鉄道F1000形


続いて、「ドイツ電車」こと735形がやってきました。立て続けに新車・珍車に出会えるとは何とも幸運です。

この735形はレイルファンの皆様ならその多くがご存知の通り、もとはドイツ・シュトゥットガルト市電で活躍し、次いで海を渡り日本・高知で第二の「車生」を送っていたのもつかの間、再度海を渡って福井にやって来ました。この電車もまさか、2回譲渡されようとは思ってもいなかったでしょう。


735形は車体が狭いせいか、安全にホームへ降りられるようステップが増設されています。この増設ステップは横に張り出すようにして使用されるので、走行時は中にしまっておく必要があります。扉扱いするたびに増設ステップを操作する必要があるのですが、その操作はなんと手動で行われています。


▲福井駅前駅で出発を待つ福井鉄道735形


▲ヒゲ線を走行する福井鉄道735形「ドイツ電車」とF1000形


JR福井駅に戻る前に、冒頭で登場したモ800形が福井駅前駅に入ってきたので収めておきましょう。こちらは先述のように、名鉄美濃町線で活躍してきた車両ですが、今や福井を走っている期間の方が長くなっています。

名鉄600V線区の全廃はつい最近のように記憶していますが、実は着々と古い記憶と化しつつあるのです。また、モ800形のうち1両は豊橋鉄道に譲渡されており、揖斐線を「爆走」していたモ780形と仲良く道路の上を走っています。豊橋で低速走行を強いられているモ780形はきっと、福井で「爆走」しているモ800形2両を羨ましく思っていることでしょう?

撮影日:2015年3月8日




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