2000年8月、私は本来下車するはずだった延岡駅を通り過ぎました。

高千穂鉄道のホームには、乗車する予定だった「たかちほ号」高千穂行きが停車しています。本来ならば、TR-300形の大きな窓から、五ヶ瀬川の景色を満喫する予定でした。しかし時間がありません。急遽予定が変わり、泣く泣く「たかちほ号」を諦めました。

その6年後、台風の被害を受けた高千穂鉄道は、復旧を諦め廃止届を提出しました。結局高千穂鉄道に乗ることは、一度もかなわぬ夢となりました。

時は流れて2018年。今回、私は宮崎県高千穂町にある「トンネルの駅」に来ています。こちらでは、開業することなく放置された鉄道トンネルを、神楽酒造が酒蔵として活用しています。

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▲酒蔵として活用されているトンネル
トンネル内部はヒンヤリとしており、天然の冷房が効いています。夏場は涼しく、冬場は暖かいのが特徴です。だからこそ、酒の貯蔵地に選ばれたのでしょう。

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敷地内には滝もあります。夏場は思う存分に涼んでいけますね。

高千穂鉄道TR-300形「たかちほ号」

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そんなトンネルの駅には保存車両が2つあります。

1つ目は2000年に乗り損ねた、高千穂鉄道のTR-300形です。高千穂鉄道の復旧断念後、こちらにやってきました。当初はレストランとして使われていたようですが、現在は休憩所になっています。

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トンネルの駅に搬入された際、オリジナル塗装から赤をベースとした新塗装になりました。さらに、近年になって水色基調の塗装に変更されています。屋外での保存ですが状態は良好。

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車内には転換クロスシートが並び、車両中央部分はサロン席になっています。内外ともに、基本的な構造は秋田内陸縦貫鉄道のAN-8900と共通していますね。

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休憩所として開放されているのはTR-302のみで、もう一方のTR-301は倉庫状態になっています。

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乗降口付近には後付けの冷房が設置されています。おかげで夏場も快適です。

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全体的に窓が大きく、展望性に優れています。座席は転換式のクロスシート。

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巨大なテーブルはかつてレストランだった頃の名残です。テーブルがあるため、座席はボックス状に固定されています。過去の情報を見る限りだと、登場して間もない頃は、暖色系の座席モケットだったようです。

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18年遅れでTR-300形「たかちほ号」に乗車です。行先は予定していた亀ヶ崎ではありませんが、夢と希望を載せて、列車は今日も静かに佇んでいます。夢が一つかないました。

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運転台は全く手つかずになっています。

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行先表示器は以下の通りになっていました。

試運転 ⇒ 回送 ⇒ 臨時 ⇒ 団体 ⇒ 高千穂 ⇒ 快速 高千穂 ⇒ 延岡 ⇒ 快速 延岡

8620形48647号機

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トンネルの駅に隣接する路盤跡には、SLが一両保存されています。かつてお召列車も牽引したという、8620形48647号機です。


動画版です。

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48647の真下には、だるま状態の有蓋車があります。倉庫に使われているのでしょう。

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有蓋車の横には古めかしい消防車も(日産製)。

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48647は未成線の橋梁上で展示されています。上屋の類はありません。状態は良くも悪くもなく、といったところでしょうか。

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48647が載っている橋梁は第1坂の下橋梁といい、一枚のプレートが鉄道橋として建設されたことを示しています。

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第1坂の下橋梁の高森側には、閉鎖されたトンネルが眠っています。かつては、高架橋が無数に聳えたっていました。しかし、2000年前後になって一斉に解体されたことで、当時の構造物はトンネルと第一坂の下橋梁ぐらいしか残っていません。

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トンネルと48647の間に残る路盤は、夢見路公園として整備されています。

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▲左から、C58-115動輪、48647、TR-300形
夢見路公園と保存車両の位置関係は、写真上のようになっています。動輪の置かれた場所が、ちょうど夢見路公園にあたります。また、第一坂の下橋梁に柵があるため、48647に近寄ることはできません。

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▲C58動輪と48647号機

撮影日:2018年8月




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