(目次)
国際フェリーに乗りたくて・・・はじめて釜山に行ってみた(前編)
国際フェリーに乗りたくて・・・はじめて釜山に行ってみた(後編)



前項では博多から釜山までの道のり、釜山に到着してから昼食までの行程を見てきました。

ガッツリ系な朝鮮料理「テジクッパ」に満足した私は、西面から来た道を戻って龍頭山公園を目指します。せっかく釜山に来たのだから、屋台飯もちゃんと口に入れておきました。

最後はカメリアラインのフェリー「ニューかめりあ」でゆったり寛ぎ、帰国の途につきます。

草梁で日本家屋を探す

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行きと同じ西面駅から地下鉄に乗るのは味気ない。せっかく釜山に来たのだから、一駅隣の凡ネゴル(ポムネゴル)駅まで大通りを歩きながら、現地の雰囲気をつかんでみたい。右淡通行とハングルだらけの看板を除くと、雰囲気はおおむね福岡と変わらない。店舗によっては、あえて漢字を記しているところが見られ興味深い。

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凡ネゴル駅から地下鉄に乗り、日本家屋を探すため草梁駅を目指す。今度は大通りから外れ、開発が進んでいない路地を中心に散策したい。相変わらず食堂が沢山ある。もし朝鮮語に堪能であれば、小さな食堂で舌鼓を打つのもよさそうだ。

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目抜き通りから一歩外れると、ひなびた風景が広がっている。所々で吐しゃ物のような匂いが漂い、日本との違いを感じる。高層ビルは影を潜め、低層ビルや一戸建て住宅が立ち並んでいる。路地の入口から、防水シートに覆われた瓦屋根が少し顔をのぞかせているので、早速路地に入ってみると、瓦屋根のヌシは日本家屋だった。このように、韓国の主要都市には日本家屋が少なからず残っている。

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▲地下鉄草梁駅前の風景
草梁地区を散策する中で、日本家屋を1~2棟ほど目にすることが出来た。さらに散策を続けたいと思ったが、時計を見るとすでに15時を回ろうとしている。残る滞在時間は3時間。まだ全行程中の3分の1も立ち寄っておらず、龍頭山・南浦洞地区に時間を割くため、今回はこれで草梁を後にしたい。

龍頭山公園に登ってみる

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▲地下鉄南浦駅
地下鉄で再度移動し、南浦駅で下車。ここから徒歩で龍頭山神社を目指す。南浦洞地区は釜山の旧市街地にあり、建物は西面よりも低めだ。近辺には龍頭山公園・Piff広場・チャガルチ市場など、釜山を代表する観光地が揃っているので、目抜き通りは綺麗に整備されている。

賑やかな通りを抜け、エスカレータの前に出てきた。このエスカレーターを登って龍頭山の頂上を目指す。ところがメンテナンス中なのか、エスカレータの一部が動いていない。途中からひたすら階段を登っていく。近くで一緒に歩いていた高齢者には厳しかったろう。

龍頭山公園は日本統治時代の龍頭山神社だ。併合以前には倭館があり、現在は釜山タワーがそびえたっている。今回は時間が限られているので、敷地内を散策して境内跡地の状況を把握し、タワー登頂は見送った。

Piff広場で絶品「ホットク」を頬張る

歩いていると小腹がすいてきた。訪問前の下調べで、釜山には「ホットク」なる朝鮮菓子があることを知った。甘くて美味しいらしいので、早速それを食べに南浦洞のPiff広場に移動する。

Piff広場周辺の道路は歩道が広く、歩行者に優しい造りになっており、事実、歩行者の方が車よりもはるかに多い。目当てのホットクは、Piff広場の中心部にある屋台街で売られているという。5分ほど歩いて、屋台街に到着。

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▲Piff広場の屋台街
屋台街ではホットクのほか、トッポギ、おでん、朝鮮海苔巻き(キンパブ)、ワッフルなど、様々な軽食が販売されている。まずはホットクの屋台に向かう。

ホットクはいわゆる「朝鮮おやき」ともいえる料理で、形は長野名物の「おやき」に近い。砂糖を包んだ甘い生地を揚げ焼きにして、それをハサミで切り取り、なかにナッツ類(ヒマワリの種など数種類)を詰めていく。釜山のホットクといえば、中にナッツが入っていること、そしてマーガリンで揚げ焼きにするのが特徴だ。ソウルのホットクとは若干異なるという。

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一番繁盛している屋台でホットクを購入、お値段は120ウォン(120円ほど)とお手軽価格だ。揚げたてを紙コップに入れてもらい、早速頬張ってみる。紙コップがあるので、手が油で汚れる心配はない。表面はカリッとして、中身はしっとりとした食感だ。そして熱い!

ホットクは揚げたての状態で出されるため、口を火傷しそうなほど熱いのだ。ハフハフ言わせながら頬張ると、ナッツの食感が面白いし、溶けだした砂糖の甘さが舌を包み込んで、えもいえぬ幸せに包まれる。

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▲チャガルチ市場
ホットクを一つ平らげると、また満腹になった。これ以上なにか食べると苦しくなりそうなので、とりあえずPiff広場を後にして、龍頭山の北麓を抜けて釜山駅を目指すことに。まずはチャガルチ市場に立ち寄ってみる。鮮魚店が立ち並び、魚の生臭い香りが漂っている様は、いかにも漁港町らしい。

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▲チャガルチ市場入口

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▲釜山広域市中区のマスコット「チャガルチアジュマ」と「魚」(名称なし?)

「国際市場」と称される通りに入ると、観光客向けの土産物店やかき氷店が並んでいるほか、さらには路上で冷麺を売りさばくアジュマの姿もある。蚕蛾の蛹を煮詰めたポンテギの鍋からは、独特の臭みが漂っており、昆虫食に抵抗のない私でも「これはしばらく食べない方がよかろう」と思った。

釜山駅周辺は日本統治時代に栄えた「旧市街地」で、少し歩けば戦前の建築物を多数目にすることができる。旧東洋拓殖釜山支店を改装した釜山近代歴史館のそばを抜け、地下鉄中央駅の近くまで戻ってきた。少し足が疲れてきたので、ここからは地下鉄で釜山駅に移動した。

釜山駅で初のKorail「駅撮り」

釜山駅に戻ってきたところで時計を見ると、時刻は16時40分。釜山港に戻る時間の目安は18時なので、散策に使える時間はあと1時間少々といったところだ。釜山に来てから、未だに鉄道車両を収めていない。鉄道を扱うブログとして、何も収穫を得ずに帰国するのはどうかと思い、この1時間を「駅撮り」に活用することにした。

韓国国鉄の流れをくむKorailでは現在、改札口での検札が行われていない。それどころか、改札口という概念自体なくなり、自由にホームに立ち入りできるようになっている。入場券購入といった煩わしさがないので、韓国語が分からなくても十分にやっていけそうだ。

Korailのホームは「広域電鉄」と称される緩行線をのぞくと、昔ながらの低床式だ。釜山には広域電鉄がないので、自ずと駅ホームは低床式である。低いホームから見上げる鉄道車両は迫力があり、まさに「大陸の鉄道」といった佇まいを見せている。

まだトッポギを食べてない!再び南浦洞へ

釜山駅では17時半になるまで、列車を数本撮影した。韓国第二の都市の代表駅とはいえ、発着列車はそれほど多くない。これ以上駅に滞在しても収穫が少ないと知り、これで駅撮りは終えることにして、次の行動を考えてみる。これから釜山港に戻ってゆっくりするのも一手だが、なんだか物足りない。また南浦洞の屋台街に行ってみることにした。

帰国前に、屋台街で何か口に入れておきたい。先ほどホットクを買った屋台付近を歩いていると、視線の先にトッポギの屋台を見つけた。トッポギは棒状の団子をコチュジャンで炒り煮したもので、私は食べたことがなかった。

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▲トッポギとおでん・朝鮮海苔巻き(キンパブ)・マンドゥ(朝鮮餃子)を扱う屋台

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▲マンドゥを盛り付けるアジュマの手と朝鮮海苔巻き

トッポギを注文すると、アジュマがボウルに入ったトッポギをすくい取り、おでんの汁と一緒に出してくれる。おでんのある屋台で食事すると、このようにおでんの汁を無料で付けてくれるのだ。韓国のおでんネタは練り物が中心である。

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今回注文したトッポギには、棒団子だけでなく練り物も入っており、それらを串でさしていただく。コチュジャンにどっぷりと浸かっているから、一口するだけで尋常ではない辛さが唇を襲う。そこに熱々のおでん汁が入ると、口の中が途端に大火事となる。こんなに大量のコチュジャンを口にするのは初めてだ。値段は300ウォン。

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唇が腫れあがりそうな気分の中、トッポギを完食してPiff広場をさまよう。腹いっぱいの状態だが、またしてもホットクが食べたくなってきた。そうだ、先程とは違う屋台で買ってみよう。最初にホットクを買った屋台から50メートル離れた場所で、アジュマが切り盛りする屋台を見つけて1つ購入。やっぱりホットクは美味い。

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▲夕暮れの南浦洞
ホットクを食べながら夕暮れの南浦洞を歩き、地下鉄南浦駅に着いた時には16時50分になろうとしていた。釜山港到着の目安は18時、そして乗船手続きの締め切りは同30分。少し急いだほうがよさそうだ。

夜行フェリー「ニューかめりあ」でゆったり船旅

ソウル駅の中を通って線路を越え、6時間前と同じ釜山港の未開発地に出てきた。国際旅客ターミナルがすぐ目の前に見える。このまま行けば、18時20分までに乗船手続きを済ませられそうだ。

急ぎ足で国際旅客ターミナルに入り、すぐにカメリアラインのカウンターで乗船手続きを済ませておく。この時に施設利用料(4300ウォン)・サーチャージ料(3000ウォン)、計7300ウォンを払う。カウンターのスタッフは日本人のため、意思疎通で困ることは全くない。もっとも、このような場所では韓国人スタッフも日本語を心得ているので、困ることは殆どないのだが。

それにしてもターミナルがやけにうるさい。雄たけびが常に聞こえてくるのだが、なぜだろう。

出国審査が始まるまでの間、ターミナル内を散策してみる。真新しいターミナルには食堂、喫茶店、コンビニ、免税店など、国際ターミナルにふさわしい設備が揃っている。手ぶらで帰るわけにもいかないので、免税店で高麗人参の羊羹を一箱、韓国海苔のふりかけを1袋購入。

それにしても、もの凄い量の韓国人学生(以降、「件の団体客」)だ。おそらく「ニューかめりあ」に乗船するのだろう、20代男女が100人以上も待合室にたむろしている。ターミナルに響く雄たけびは、彼らによるものだった。


出国審査は19時に始まった。「件の団体客」がなす長蛇の列に混ざり、出国審査場を目指して歩を進める。釜山側の出国審査場も空港と変わらず、広々とした造りだ。審査場を無事抜けると、やはり広々とした免税店が見えてきた。

免税店前にも大きな待合室がある。今から直接乗船するので、ここに留まる乗船客は全くいない。ここから「ニューかめりあ」の停泊位置まで、長い通路を進んでいく。ひたすら細長い通路を歩くこと5分、ようやく船の真ん前までやってきた。

乗船口でチケットのバーコードを読み込んでもらい、晴れて「ニューかめりあ」に乗船。2等室に荷物を置き、風呂場で汗を流して食事といこう。

つい先ほど、屋台でトッポギやホットクを平らげているから空腹ではない。しかし、せっかく長距離フェリーに乗船したのだから、レストランのメニューを知っておかねばならない。さらに今回は、釜山でビビンバを食べていないのだ。そこで、今回はレストランでビビンバ(600円)をいただくことに。朝鮮料理もあるところが、いかにも国際航路だ。

食事を終え、船内を撮影したり甲板に出たりして、出港までの時間を潰す。「ニューかめりあ」乗船中の過ごし方については、拙ブログ「カメリアライン「ニューかめりあ」乗船記録(釜山~博多、2)」を参照のこと。

下船・帰国はすんなりと

「件の団体客」の暴走ぶりに困惑しながらも、無事に船旅を終えて博多港に戻ってきた。目を覚ますと、船はいつの間にか博多港に接岸している。下船開始までの間、博多港の風景を船内から眺めて時間を潰すことに。もちろん、レストランでの朝食も欠かさない。

下船は7時半から始まる。少し眠いが、食事を終えて早めに下船準備を済ませておく。下船口には「件の団体客」が群がり、一体を占拠している。そして相変わらずうるさい。

下船が始まると、到着ロビーに出てくるまで15分もかからなかった。外国人用の入国レーンが「件の団体客」」で混雑する一方、日本人用の入国レーンは非常に空いている。流しそうめんのごとく、勢い滑らかに進んでしまった。

ターミナルの外に出たら、博多港のさわやかな空気が待っている。家は近い。




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