2014年末に桃園県が直轄市に昇格して誕生した桃園県桃園区は、もとの桃園市です。

桃園市の政治・経済・交通の要所であり、日本統治時代当時は小さな街でした。戦後の大幅な人口増加(在台中国人の植民も影響の一つ)を経て、今では台北のベッドタウンとして至る所に住宅地が建設され、郊外鉄道(桃園メトロ)の建設も進行中です。もっとも、現時点における桃園メトロの建設は空港線にとどまっており、桃園市側のターミナルは桃園区ではなく中壢区(旧中レキ市)に設置される予定です。



さて、今回お送りする旧桃園神社は桃園市街地の東部にあり、虎頭山の麓に位置しています。戦後初期もしくは「日華断交」の影響を受け、「中華民国(=中国の片割れ)」政権によって日本統治時代の神社建築が数多く破壊されてきました。ここ旧桃園神社も中国式建築へと改築される予定でしたが、地元住民による保存運動が行われた結果、神社建築は残存することになり現在に至ります。

戦後当初、新竹県忠烈祠として用いられていましたが、新竹県から桃園県が分離した際、桃園県忠烈祠に改称されました。そして2014年末、同県の直轄市化により桃園市忠烈祠に再び改められました。旧新竹神社境内が忠烈祠ではなく入国者収容所に転用されたのは、そのためであるといえます。

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境内入口には社号標が建てられています。

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社号標の横には刻銘入りの構造物があります。これは狛犬の台座であるといわれています。

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▲社号標を裏側から
「中華民国」政権の年号が刻まれています。

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階段を上がり、いよいよ境内に入ります。既に石灯篭・鳥居・神門が見えています。

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階段を上がってすぐの場所には、一昨年~昨年ごろまで赤鳥居が映画『KANO』のセットとして置かれていました。

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▲神官宿舎
境内に入って右側の場所にあります。

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▲桃園神社神官宿舎と老木

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▲神官宿舎の内部
内部は畳敷きで、藤椅子も置かれています。

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▲神官宿舎裏側の倉庫
倉庫の横には、古びた石灯篭の一部が置かれています。

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▲謎の構造物
比較的最近のものだと思います。

台湾桃園神社の石灯篭
▲石灯篭

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鳥居の真下に到着しました。この鳥居は明神タイプで、笠木・島木部分が取り外されています。そのためか、台南の旧開山神社の鳥居によく似た形状です。

元々、旧桃園神社には計5基ほどの鳥居があったようです。急激な人口増による都市開発・国民党独裁期の「中華民国政権」による反日政策を受け、次々に取り壊された結果、現存するのは一番奥にあったこの明神鳥居だけとなっています。

また、鳥居の笠木・島木が解体されたのは、国民党独裁期の「中華民国」政権下で行われた「愛国行為」の一環であるとも言われています。

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▲復元された「制札」と旧桃園神社修復記念碑
連合国に便乗して「おこぼれの勝利」を得た中華民国、結局それから5年もたたないうちに「亡命・植民国家」になってしまいました。

台湾桃園神社の側面
▲側面から境内を眺めて

台湾桃園神社のトイレ
▲トイレ
トイレも周囲の景観に合わせてデザインされています。

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▲手水舎

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▲社務所

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社務所の裏側にはデッキが設置されており、寛いだりすることができます。

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▲社務所裏側に建つ倉庫・井戸

台湾桃園神社の神馬
▲神馬
腹部の神紋が摩耗しながらも、かろうじて残っています。

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▲石垣

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境内には写真上のように、日本語付きの解説板が設置されています。日本語文の年号には民国年号ではなく、一貫して和号が使用されています。

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一時期、桃園神社から狛犬の姿が消えていたようですが、復元されて再度安置されました。説明版によると、安置年は1986年とのことです。

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これから神門の下を潜り、社殿に入っていきます。

台湾桃園神社の境内全景
▲神門から境内入口を眺めて

台湾桃園神社の拝殿
▲旧桃園神社拝殿

台湾桃園神社の境内全景
▲拝殿前から境内入口を眺めて

台湾桃園神社の本殿
▲本殿(向かって右側面)

台湾桃園神社の本殿
▲本殿(向かって左側面)
本殿の保存状態も良好です。

撮影日:2015年1月15日



(参考)
hank氏『神社殘跡』

黄家栄氏『花蓮阿榮的花蓮人文、美食情報情報站』
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