台湾西部の街・嘉義は日本統治時代より、阿里山への玄関口として栄えました。昔はヒノキ運搬で、現在は観光で注目を集めており、甲子園で準優勝した嘉義農林学校野球部を描いた映画『KANO』の公開により一層注目されています。

そんな嘉義には日本統治時代、多くの日本人が居住していました。ゆえに日本家屋が多く建設され、現在でも至る所にその姿を見ることができます。これは個人的な感想ですが、嘉義は「台湾西部で一番日本色の強い街」だと思っています。

それでは、2015年1月に嘉義で撮影した日本家屋の様子をご覧ください。今回は夕方に撮影した分をお送りします。

十字路附近屢有日治時期日式房屋
このように、台湾の日本家屋は交差点の角に残っていることが多いです。店舗の装飾で建物自体が隠れていることも少なくありません。

在嘉義市區有日式店舗建築
嘉義の大通りを歩けば写真上のように、日本統治時代に築造された店舗を目にすることができますよ。『KANO』の風景は決して失われたわけではありません。

在嘉義的日式房屋
路地に入ると、木造民家が目に飛び込んできます。複数世帯が入居できる「宿舎タイプ」のものから、「一戸建て」タイプのものまで、実に様々な形の民家が現存しています。

嘉義日式房屋
写真上の日本家屋はちょうど、嘉義市政府の近くにあります。一件しか残っていないというわけではなく、一か所に複数の日本家屋が密集しているので、見ごたえは抜群だと思います。

IMGP4990.jpg
中には荒廃して、屋根が崩れ落ちた物件も・・・
台湾は多湿・多雨なので、木造の日本家屋がきれいな形で残っていること自体、奇跡的だと思った方が良いかもしれません。

IMGP4991.jpg
黒い屋根が寄り添うようにして並ぶ光景は、まさしく「日本が台湾に記した足跡」といって良いでしょう。近年、台北では開発により多くの日本家屋が解体されました。しかし嘉義ではご覧のとおり、今でも多くの日本家屋が・・・

在嘉義,把日式房屋所轉用的慈覺寺
▲日本家屋を転用した「慈覚寺」
日本家屋をリフォームして、お寺に転用しています。建物自体は非常に立派です。

在嘉義,二樓建築的日式房屋
こちらは台湾では珍しい、二階建ての日本家屋です。状態は悪いですが、梁はしっかりしていそうです。おや、屏の上にいるのは・・・

可愛的縞貓
キジ猫が日向ぼっこしていました。実は今回、嘉義で唯一遭遇した猫です。人馴れしていないようですが、快く写真のモデルになってくれました。

IMGP4995.jpg
猫のいた二階建ての横には、保護用の屋根が掛けられた日本家屋がありました。おそらく解体せずに修復するのでしょう。このように、台湾では日本家屋や古い廟等を修復する際、保護用の屋根をかけることがあります。

IMGP4999.jpg
写真上の建物は、通りに面した部分がコンクリ造の店舗に、裏側が木造建築になっています。

在嘉義的日式宿舎
路地に入ると、宿舎タイプの木造家屋が密集していました。筑豊でも10年ほど前までは、至る所で木造長屋を見かけたものです。

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▲嘉義市・木造長屋のある風景

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嘉義市街地東部、つまるところ旧嘉義神社の近くにやってきました。このエリアにも日本家屋が多数あります。非常に状態の良い赤屋根の日本家屋を見つけたので、思わず写真に収めてしまいました。

IMGP5003.jpg
▲塀と建物が「一体化」した日本家屋

在嘉義很有日本風味比其他的西海岸城市,相近花蓮
嘉義市ほど、西海岸で「内地的」な街はないでしょう。街の様子はどことなく花蓮に似ており、昭和の匂いが至る所に漂っています。不思議なことに、西海岸ではよくある「油臭さ」を殆ど感じませんでした。

IMGP5005.jpg
台湾で日本家屋を見たいという方はぜひ、嘉義を訪れるべきです。阿里山散策のついでに市内を歩いてみると、きっと新たな発見が皆さんを待っているかもしれませんよ。

撮影日:2015年1月17日
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  コメント
嘉義散策
こんにちは。

KANOの盛り上がりから、
ぜひ行きたいと思っていたので、
今回の紹介、とてもうれしいです。

やはり、日本との交流の証があちらこちらに自然な形で見事に残されているんですね。

映画を観た後だとより一層灌漑がひとしおです。
ふうちゃん #- [ 編集 ]    2015年02月12日(木) 14:07
ふうちゃんさん
映画公開からだいぶ経ちましたが、今も市街地の至る所に『KANO』関連のポスターや説明があったりと、映画公開時の盛り上がりを感じることができました。日本でも公開されましたから、今後は日本人向けの観光業がにぎわいそうです。

しかしながら嘉義はどこに行っても日本家屋があり、花蓮や台東にそっくりだなと思いました。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2015年02月12日(木) 15:20
wraさん
こんばんは。
写真で見ても不思議な光景です。随分、年数が経ち
傷みが見受けられますが、修復して使ってくれたり
他に転用して利用してくれているのですね。
シンザ #- [ 編集 ]    2015年02月12日(木) 18:31
シンザさん
近年では、芸術家が日本家屋を改装してアトリエにするケースも目立ちます。喫茶店も比較的よく見かけますよ。
台湾西海岸では、嘉義・高雄の2都市が一番、日本家屋が多いんじゃないでしょうか。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2015年02月12日(木) 19:20
聴けるうちに是非どうぞ♪
>>写真上の建物は、通りに面した部分がコンクリ造の店舗に、裏側が木造建築になっています。

東京ですが長年、商店街に暮らしております。で、わたしの住んでる物件は店舗のある建物の二階なのですが、一階はコンクリ造りで二階は木造というハイブリッド物件(笑)です。築…50年くらいでしょうか。ははは。

商店街には昔からの特徴ある建物が多いのですが、一番のそれは《看板建築》とも言われる…表は四角くてビルみたいなんだけど、そのすぐ裏は三角な切妻屋根だったりするというそれ。
これはすでに戦前からあった形式みたいなので、恐らく嘉義の古いそれも…と。
ちょっと嬉しくなりました♪

余談ですが、嘉義農林野球部と甲子園関係の話を。
台湾エキスパートなwraさんならすでにご存知かも知れないのですが、かつて東京ローカルで放送されていた人気ラジオ番組『伊集院光の日曜日の秘密基地』のコーナーのスペシャルで放送された“宝石のような”オンエアをYOUTUBEに分割でアップされてる方がいます。映画のその後になるのか、嘉義農林が(内地を含めて)いかに強豪だったかが解った番組でした。

これ自体はある意味非合法なのですが…これまで長いこと削除要請が無かったと思えば、番組スタッフもこれを後世に残したいと思ってたとか…とにかく全10回です。続き続きで最後まで(全10回)お聴きくださればさいわいです。

http://youtu.be/dqwROYkrWyg


中林20系 #- [ 編集 ]    2015年02月12日(木) 20:46
中林20系さん
ありがとうございます。嘉農はスパルタで鍛えられただけあって、当時の(旧制)中学野球界をにぎわす存在だったのでしょうね。嘉義を訪れて改めて、嘉農野球部の偉大さに触れることができましたよ。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2015年02月14日(土) 15:25
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