今回お送りする林内神社は台湾西部、雲林県林内郷にあります。台湾では今もなお、日本統治時代に建立された鳥居が残存していますが、こちらにも鳥居が残されています。現在、社殿跡には済公廟と孔子廟が建っています。

花蓮県の玉里社や新北市の汐止神社のように、台湾で建立された鳥居というのはその多くが神明タイプであり、明神タイプの鳥居は前者に比べると少数にとどまりました(とはいえ、建立された例は少なくない)。ゆえに、台湾に現存する明神鳥居は非常に少なく、その一つ一つが非常に貴重な存在であるといえます。

林内鄉公所
同神社は林内市街地の中心部にあり、台鉄林内駅から歩いて5分ほどの場所にあります。参道入口の目の前には林内郷公所があるので、訪れる際はそこを目印にしましょう。

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郷公所の目の前・・・参道の入口にやってきました。すでに立派な一の鳥居がそびえたっており、神社があったことを初っ端から実感することができます。参道と交差するのは旧省道3号線・・・つまるところ「旧3号線」です。

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林内神社に建つ鳥居のうち、一の鳥居には日本統治時代に由来する扁額が付いています。「神社」の部分が「公園」に刻み直されていますが、扁額が付いているおかげで、鳥居の持つ威厳がよく留められていると思います。

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▲一の鳥居刻銘

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▲一の鳥居を裏側から
鳥居は元々4つありましたが戦後、一の鳥居・二の鳥居を残すのみとなり、ついに21世紀を迎えました。旧林内神社には鳥居のみならず、立派な石灯篭も残存しています。そのため神社構造物を生かした参道整備が行われ、2014年頃に手水舎・手水鉢・四の鳥居が再建されました。

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一の鳥居から二の鳥居の手前まではアスファルト舗装になっています。道脇には歩道が整備されており、神社構造物を生かした落ち着いたつくりで好感を持てます。

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二の鳥居をくぐる前に、近年設置された太鼓橋を渡り、石段を上がります。戦前の古写真を拝見しましたが、残念ながらこの場所に元々太鼓橋があって、それを復元したものかどうかはわかりませんでした。

復活的日治時期太鼓橋・・・和小黑
▲復元された太鼓橋と・・・ワンちゃん

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▲二の鳥居

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二の鳥居をくぐると右手に淵明中学校、左手に林中小学校があります。参道脇は両学校の駐車場として使用されているようで、自動車が数台停車しています。舗装はアスファルトではなく石敷きになっており、神社参道の様式にこだわった郷側の苦労をうかがい知ることができます。

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▲二の鳥居刻銘

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▲二の鳥居から太鼓橋を見下ろして

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▲林内神社の巨大石灯篭

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▲二の鳥居を裏側から眺めて

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▲林内神社の巨大石灯篭(その2)

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参道をさらに進むと、続いて右手に手水舎・手水鉢が見えてきます。こちらは先述したように「復元」されたものです。『林內國小校史』中の写真には、復元された手水舎とほぼ同じ場所に、参道から分岐して手水舎へ続いていると思しき道が見えます。

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▲石灯篭

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手水舎を過ぎると長い階段を上っていきます。この階段を登りきれば、頂上の社殿跡に至ります。この長い階段の途中には、草に埋もれながら竣工記念碑が残されているので、欠かさずにチェックしておきましょう。記念碑の台座にはうっすらと「皇紀二千六百年四月」の文字を確認することができます。

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▲林内神社竣工記念碑

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▲林内神社竣工記念碑の台座―「皇紀二千六百年四月」と読める

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▲竣工記念碑前から二の鳥居方面を見下ろして

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▲謎の構造物―これは何だろう?

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長い階段を登り切るとついに、頂上の社殿跡に到着です。ここには近年復元された三の鳥居が建っています。こちらも一・二の鳥居と同じく明神タイプで、「濟公總廟」と記された赤いラベルが付けられています。復元鳥居でありながら、同時に済公廟の牌坊としての機能も有しているのです。

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▲夕暮れの旧林内神社
ここからは、林内神社三の鳥居の姿を3枚ご覧ください。社殿跡からは大平原を一望することができ、(耳がよければ)時おり電車が通る音も聞こえてきます。天気のいい日の夕暮れには、沈みゆく太陽と鳥居と、台湾西部の広々とした平原を一度に満喫することができますよ。

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▲夕暮れの旧林内神社(その2)

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▲夕暮れの旧林内神社(その3)


社殿跡のうち拝殿跡には済公廟が、本殿跡には孔子廟が建立されています。済公廟の入口には狛犬一対が移設されており、阿形の口には珠が入っています。また、廟の近くには台座に「林亥餘」と刻まれた石灯篭が建っていますが、これは最近までバラバラの状態で放置されていたようです。

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▲旧林内神社の狛犬

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▲台座に「林亥餘」と刻まれた石灯篭

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▲石灯篭台座の刻銘「林亥餘」

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済公廟の一段上には先述のように孔子廟があり、元々は本殿・小さな四の鳥居がありました。拝殿・本殿跡周辺の地形は改変されており、神社時代の面影を感じることは難しいです。

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▲旧林内神社本殿跡から拝殿跡を見下ろして

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▲旧林内神社本殿跡から拝殿跡を見下ろして―鳥居を交えながら


動画版訪問記もご覧ください。
三の鳥居・四の鳥居の位置を把握しないまま動画を作成してしまい、一部誤解釈が入っております。動画中では復元された鳥居を四の鳥居としていますが、正しくは三の鳥居です。三の鳥居「跡」と示した場所には元から何もありません。この場を借りてお詫びいたします。

撮影日:2015年1月17日
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