2012年6月30日から7月2日かけて、私は初めて台湾を訪れました。1日、2目編に続きまして、今回は最終日3日目編の旅行記をお届けします。

(前回のあらすじ)
1日丸ごと観光だけに使える2日目、電車に揺られ「猫村」で有名な猴硐にやってきた。ここは猫だけでなく、かつて炭鉱があった街としても知られており、ゆっくり散策しているといつの間にか半日も経過してしまった。福隆に行くのは諦め、猫村・神社跡・炭鉱遺構をめぐり、最後に復興号を撮影してから台北に戻ることに。

台北到着後は二二八和平公園を巡り、そのまま歩いて永康街の鼎泰豊に移動して小籠包を夕食にした。最後に士林夜市へと向かったが、ここではボッタクリで悪名高いカットフルーツ店にまんまと嵌ってしまった。自身の溜息と疲れに押し潰されそうになりながら夜市を後にし、ホテルに戻るのであった・・・


最終日の3日目は午前中を自由に使うことができます。福岡行きチャイナエアラインの搭乗時間が昼過ぎなので、12時までに空港に着けば飛行機に間に合います。撮影がてら、台鉄にでも乗ってみましょう。


台湾の「つりかけ特急」に初挑戦


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「つりかけ特急」で有名なEMU300形が朝の彰化行き自強号として使用されているので、早起きして基隆から台北までこれに乗ってみよう・・・とは思ったものの、結局眠気に勝つことができず遅く起きてしまった(とはいえ7時)ので、EMU300形使用列車の基隆駅出発時間に間に合わなくなってしまいました。八堵からだったらどうにか間に合うので、とりあえずそこまで行ってみましょう。

八堵駅に到着して時間を確認したところ、まだEMU300形は到着していません。あと5分ほどで到着するとのことなので、改札を出てすぐに窓口で切符を購入しました。結局この旅行では筆談と英語に頼り切ってしまい、八堵駅の窓口でも筆談を通して切符を購入しました。

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ホームに戻って待つこと数分、遠くから黄色い車体が近づいてきました。これぞまさしくイタリア・ソシミ社製の「つりかけ特急」EMU300形です。EMU100形に通じるレトロな外観が印象的で、早く乗りたいという気持ちが後ろから風のように私を押します。

車体更新で自動化された扉をくぐり、車内に入ると国鉄特急型のようなリクライニングシートが並んでいます。顔は特急型というよりもむしろ、国鉄急行型に近いですが、車内は逆に国鉄特急型そっくりです。

走行音と車窓を動画に収めたいので、しばらくの間、客室ではなくデッキに立って過ごしましょう。プラグドア式の自動ドアが閉まり、キュイーンと甲高く唸りながら列車は動き出しました。加速するにつれ、徐々につりかけ駆動の低音が大きくなり、このまま高速走行に入ろうか、というところで列車は減速し、そのまま停車してしまいました。車窓右手には七堵車両基地が広がっています。

列車が途中停車した理由はすぐにわかりました。停車してから3分経ったでしょうか、車窓左手を樹林行きのTEMU1000形「タロコ」が高速で通過していきました。なんと「タロコ」に道を譲るため、途中で停車したのです。台湾の鉄道では双単線方式を採用しているので、通常だと左側を走行しますが、遅い列車が速い列車に道を譲る際、いったん右側の線路に入ってやり過ごすという方法が行われています。もちろん、駅で退避することも頻繁にありますよ。

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再度動き出した列車は七堵駅を通過し、だんだんスピードに乗ってきました。中間に閉じ込められた運転台の速度計を見ると、とうに100キロを超えています。つりかけ音は甲高く、この音を聞くだけでも乗った甲斐があるというもんです。

今回、EMU300形には八堵から板橋まで乗車しました。乗車時間は40分といったところですが、非常に短く感じられました。地下にある薄暗い板橋駅に降り立ち、彰化へと向かう列車の出発シーンを動画に収めておきます。時計を見ると時刻はちょうど8時半、これからメトロで台北駅に行き、そこからバスに乗れば10時頃に桃園空港に着きます。


初訪問最後の食事は「駅弁」


板橋からメトロに乗り換えて台北駅に行くまでは順調でした。最後に「台鉄弁当」を食べたいと思い、台北駅地下で弁当売り場を求めて歩きまわりますが、なかなか見つかりません。駅内部が広いこともあり、同じ場所をぐるぐるぐるぐると回り続けるのです。苦心すること30分、ついに弁当売り場を見つけ、無事「台鉄弁当」を購入することに成功しました。今回の旅行では思ったほど食事できなかったので、どうしても「台鉄弁当」だけは食べておきたかったのです。

弁当を購入して時計を見ると、なんと当初予定していた桃園空港到着時間の10時を過ぎています。先ほどまで余裕を持って空港に着けるなんて思っていましたが、少し急がないとマズそうです。

急いでいるときに限ってトラブルに巻き込まれてしまいました。台北バスステーションに行き、券売機で空港までの切符を購入するも、なんと券売機から切符が出てきません。若干狼狽しながらも、係員につたない英語とボディーランゲージでトラブルを伝え、チケットを取り出してもらいました。

切符を購入する段階で空港行きのバスは出発2分前、切符購入のトラブルが解決するまで要した時間は3分でしたから、本来であればバスに間に合わなくなってもおかしくありません。私がトラブルに遭遇しているのを知ってか、バスは出発せず待ってくれていたのです。係員が手招きするので急いでバスに乗ると、座席に着く間もなくすぐに動き出しました。「台湾ど素人」だったとはいえ、実に面目ないです。

あいにく列車ではなくバスですが、先ほど駅で購入した「台鉄弁当」をいただく時間がやって来ました。早速包みを開けてみましょう。パッケージはTEMU1000形「タロコ」をプリントしたものでした。どうやら、バスで台鉄弁当を食べる方は珍しくないようで、台湾経験を積む中で、台鉄弁当を頬張りながらバスに揺られる方を散見しました。

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紙の包みを開くと、白飯の上にメインの豚排骨と、煮卵、漬物、豆腐の煮物、そして野菜の油炒めが載っています。豚排骨には味がしっかり染み込んでいたので、最後まで箸が止まることはありませんでした。弁当と一緒に購入したパック豆乳を飲みながら、じっくり味わいます。

帰りの飛行機では疲労困憊で・・・


桃園空港到着後、搭乗時刻まであまり時間がなかったので急いでカウンターに行き、早々と出国審査も済ませてしまいました。免税店で家族や友人向けに鳳梨酥(パイナップルケーキ)等の土産物を買い、硬貨が余っていたので自動販売機で八宝粥も購入しました。この八宝粥を家族に食べさせたところ、弟がこれをものすごく気に入り、今では台湾土産の定番として定着しています。

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とうとう、台湾に別れを告げるときがやって来ました。帰りは行きと同じチャイナエアライン、昼過ぎに出発して夕方に到着する便に乗って移動します。行きと違って、帰りはとにかく疲労で眠かったこともあり、あまり飛行機内での思い出というのはありません。敷いて挙げると、機内食でしょうか。しかも「悪い意味」で。

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帰りの機内食はというと、感動した往路と異なり、非常に「マズイ」ものでした。あまりのマズさに、写真を撮ろうとは思わなかったほどです。チキンとフィッシュから選べたので前者を選びましたが、なんとそれが大外れでした。出てきた機内食のメインはご飯の上にピンク色のタレが載った鶏肉で、このピンクのタレがやけに甘ったるく、みるみるうちに食欲が失せていきました。結局まともに食べられたのはフルーツとお菓子(パイナップルケーキ)ぐらいで、食後はずっとぐったりした状態で2時間を過ごしました。

着陸態勢に入る旨のアナウンスが流れたのでふと窓の外を見ると、ちょうど志賀島が見えました。約2日ぶりの福岡です。志賀島を過ぎると箱崎ふ頭、箱崎駅の上を抜け、福岡空港に無事着陸しました。わずか2泊3日という短い行程でしたが、ここまで疲れて帰ってこようとは思ってもいませんでした。

この後もなお、台湾を訪れるたびに疲れて帰ってくることになるのですが、唯一疲れて帰って来なかった回があります。それが、パックツアーを利用して、友人と訪れた2013年3月の台湾旅行です。あの時は移動から食事まで、旅行会社がいろいろと手配してくれていたので、4日間まったく苦労することがなかったのです。

入国審査、税関申告をすべて済ませ、すぐに国内線ターミナルへシャトルバスで移動し、地下鉄で博多駅へと向かいます。JR九州のお馴染みの電車を見ると、肩の力が見る見るうちに抜けていきました。自宅最寄りの東郷駅に到着して駅前に出ると、ちょうど夕暮れを背景に「田熊山笠」が聳えており、日常に戻ったことを実感させられます・・・



初めての台湾は実に刺激的で、福岡に戻ってすぐ「近いうちにまた行くからな!」と固く決意するに至り、その後も2015年1月までに5回も訪れることになりました。あれから3年、すっかり台湾慣れしてしまった私ですが、初心を忘れず今後とも台湾に足しげく通いたいものです。

「2012年、初めての台湾旅行を振り返る」(完)
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  コメント
No title
2.28和平公園は、名前からすると、外省人が大量にやってきて支配する契機になったあの事件を反省する公園なのかなと感じております。
今回は「行かないほうがいい」とは仰っていないので、負の歴史を知るうえでも、行ったほうがいいのかな、と考えております。

つりかけ駆動の車両が未だに鉄道線の第一線にいるのは驚いております。
市電で何度となく聞いてきたあの音ですね?
双複線の運転は興味深いです。
というか、鉄道は左側通行なんですね。。

駅弁は日本だけじゃないんですね。

中華航空は、事故とか何だか不安感があります。
レラティー #rcEo15nI [ 編集 ]    2015年06月11日(木) 08:29
レラティーさん
二二八和平公園内には事件当時、情報発信の中心として使われていたラジオ局があり、今では記念館として使われているので行く価値はあると思います。また、敷地内にはかつて天満宮もあったんですよ。今では福徳宮になっています。

チャイナエアラインにしてもトランスアジアにしても、事故が多いんですよね。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2015年06月11日(木) 13:59
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