2010年10月27日、私はこれまでJR鹿児島線を利用している中で、最も印象深い「事件」に巻き込まれました。この事は拙ブログ黎明期に「釣川の橋にひびが入り 赤間急行で帰宅する」というタイトルで記事にしたことがありますが、あくまでも大まかな要約にとどまり詳細を記していなかったので、記憶が鮮明な今のうちに再度文章化したいと思います。

当時大学1年生だった私は、5時限目の授業を終えて帰宅の途についているところでした。地下鉄空港線で博多駅に行き、そこからJR線に乗り換えて小倉方面を目指すのが私の帰宅ルートでした。

地下鉄の改札を抜け、長い階段を下りて地上に出ると、いつもと様子が違うのに気付きました。改札口の前に大勢の帰宅者がたむろして、途方に暮れた表情で掲示された張り紙を眺めているのです。ここでふと、「運休」の二文字が脳裏をよぎりました。大雨が降ったわけじゃあるまいし、人身事故が起きたとしても改札前に人がたむろするわけがないだろう・・・

私も人混みをかき分けて張り紙を眺めたところ、改札前の混雑の理由を知るに至りました。
張り紙にいわく「鹿児島本線東郷~赤間駅間の鉄橋に異常が見つかったため、大幅な遅れ・運休が発生しています」と。

東郷~赤間駅間の鉄橋といえば、釣川橋梁と高瀬川橋梁の2つがありますが、今回不具合が発生したのはそのうちのどちらかでしょう。それはともかく、運転が再開するまで少なくとも4時間以上あるとのことなので、早く家に帰りたいのであれば西鉄バスを利用するしかありません。

ところが宗像市方面(赤間営業所)に向かうバスは博多駅前を通らず、天神に戻らないと乗車できません。路線バスは積み残しが発生するほど混雑すること間違いないので、3号線経由の赤間急行を利用することにしました。同じ考えの人はきっと多いでしょうから、急いで移動しないとバスに乗れません。とにかく急ぐことに徹しました。

地下鉄ホームに戻ると、やはりそこには行き場を失った「JR組」(当時の要約記事では「逆流組」)であろう帰宅者の姿が沢山ありました。彼らも私と同じように、天神バスセンターを目指すのでしょう。携帯電話(当時はガラケーが主流)を手に、列車が動かないことを家族に伝える人の姿が目につきました。

地下鉄でもと来た道を戻り、天神駅で列車を降りて地下街を移動、ついに天神バスセンターにやってきました。西鉄2000形が引退して以来、訪れることのなかった福岡(天神)駅の横を通り、バス乗り場を目指します。やはり2000形のいない福岡駅は寂しかったです。

天神バスセンター、赤間急行を求めて長蛇の列
▲天神バスセンターの大混雑
それはともかく、バス乗り場にたどり着こうとしていたその時、係員が「最後尾」の札を掲げているのが見えました。なんと既に「長蛇の列」が出来上がっていたのです。西鉄側でも代行輸送に対応するため、ちゃんとした準備が行われていました。覚悟はしていましたが、とりあえず列に並び、長い長いバスターミナルの夜を過ごすことにしましょう。

30分ほど待ち、ようやくバス乗車口の目の前にたどり着きました。赤間急行は比較的本数が多いので、果てしなく続いていた前方の列はいつの間にか無くなっていました。ちょうど私の目の前で赤間営業所行きのバスが満員になり、次の営業所行きではない光陵台行きを待つよう言われましたが、両系統が分かれる手前の日の里入口で下車するので何ら問題はありません。

広陵台行きが到着したので早速乗車しましょう。私は列前方に並んでいたので座ることができました。座席が埋まった後もさらに乗客を詰め込み続け、すし詰め状態になって天神バスセンターを出発しました。

天神郵便局前バス停の長蛇
▲天神郵便局前バス停の大混雑
バスセンターを出て数分後、天神郵便局前に到着しました。ここでも行き場を失った「JR組」が長蛇の列をなしており、西鉄の係員が乗客を誘導していました。当初、私も天神郵便局前でバスを待とうかと思っていましたが、ここで待たなくて正解でした。

蔵本バス停の長蛇の列
▲大混雑の蔵本バス停
福岡市中心部のバス停に停まりながら、「JR組」を次々に吸収していきます。ただでさえ「すし詰め」状態なのに、これじゃ「堅パン」(福岡県民なら知ってるよね)になってしまいます。中州を経て蔵本に到着すると、ここでもバス停には長蛇の列ができており、郵便局前と同じように西鉄職員が乗客を誘導していました。

立席客が多く混雑していた車内は郊外に入ると、徐々に落ち着きを取り戻してきました。一番下車数が多かったのは古賀市内の花鶴ヶ丘バス停で、あまりにも大勢が下車したため、車内は一気に静かになりました。

日の里入口赤間混雑
静かになったバス車内で夜の景色を眺めながら過ごすこと約1時間、私は日の里団地入口で下車しました。今までの中で一番凄まじい帰宅劇はこうして幕を閉じたのです。

ところが、この話にはまだ続きがあります。JR線を襲ったのは「橋の不具合」だけでなく、続けざまにダブルパンチが襲い掛かってきたのです。どうやら、JR線は帰宅直後(20時ごろ)に橋の点検が終わり運行再開に漕ぎつけたようですが、電車の運転はそう長く続きませんでした。

運行再開からわずか1時間後、何と今度は福工大前駅で「人身事故」が発生して、再度電車が止まってしまったのです。こうして、さらに夜の鹿児島線は混乱し続けることになりました・・・
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  コメント
No title
以前の記事も、こちらに移行されたようですね。

西鉄福岡(天神)も、ここ数年訪れておらず、貴重な存在だったのに2000形は存じません・・・
分かるのは、3000形と8000形ぐらいです・・・

天神高速バスターミナルで、「赤間急行」という短距離ながら高速道路を通る(?)バスの存在には、驚いたものです。
朝の福岡行、夕方の赤間行しか無いと勘違いしていました・・・
西鉄は、質量ともに日本一バスが充実していますが、交通センターに入らないバスが一部あるのはやや分かりづらいですね。

古賀市など、高速道路上のバス停もかなり利用されているようですね。
こういう時は、小樽~札幌のように、高速バスの立ち乗りを特例で認めるのでしょうか?

堅パン、気になっています。
どんな物か次回訪れたら入手したいものです。
レラティー #rcEo15nI [ 編集 ]    2015年06月27日(土) 11:11
レラティーさん
以前に書いた記事はどうも細かな言及に欠けていたので、ぜひ書き直したいと思っていました。当時の混乱をよく覚えている方はきっと多数いらっしゃるでしょうし、鹿児島線の歴史の一項目として、満足いくかたちで書き記した次第です。

西鉄は今や3000形が主流になりつつあり、当初600形や700形を置き換えるために導入されましたが、ついに8000形をも置き換えようとしています。2扉の特急がなくなり、西鉄は阪急京都線になってしまうのか・・・と思っていましたが、近鉄「しまかぜ」のような観光列車が近い将来導入されるようで、戦前製の301形以来、数世代続いた2扉特急車の命脈は一応保たれることを知り安心しました。

たしかに福岡市民でないと、博多BTと西鉄天神高速BT発着のバスの違いに迷うかもしれませんね。私も普段からあまりバスを利用しないので(地下鉄族です)、少し不便を感じることがあります。ほかにも博多駅前発着の循環バスもありますし・・・

赤間急行の場合は高速道路を通らないので、一応路線バスという形です。JRよりも遅いし料金高いし、利用客はそれほど多くないと思います。ただし、駅から遠くて且つバイパス沿いの人はよく利用するかもしれません。

くろがねの「堅パン」は福岡県内のスーパーのパン売り場によく置いてありますよ。あまりに固いので、歯を割らないよう気を付けて、舐めるように食べるのがベストです。コーヒーに浸すのも良しです。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2015年06月27日(土) 12:56
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