JR九州が運営するビートルこと高速船「ビートル1世」「ビートル2世」は、福岡市博多と韓国釜山を結ぶ国際航路で使用されている高速船です。今回は格安で博多~釜山航路を往復できる、「Bかめチケット」という制度を利用して、博多から釜山まで「ビートル2世」に、釜山からの帰りは「ニューかめりあ」に乗船しました。

「Bかめチケット」は日帰り利用・行きはビートル帰りは「ニューかめりあ」という条件のもと、9900円という格安運賃(サーチャージ/港湾施設使用料を除く)で博多~釜山を往復できるチケットです。釜山に日帰りで弾丸旅行をしたい方にはお勧めの制度ですね。同制度を利用する際は、インターネット予約ではなく、電話での予約限定となっていますのでご注意ください。

ここからは、「Bかめチケット」を利用しての「ビートル2世」乗船記録をお届けします。

ビートルに乗車するまで

博多港から乗船するのは、始発のJF105便(9時発)。乗船手続きは出発45分前までに、出国審査は30分前までに済ませておきましょう。今回私は8時5分ごろに、出発地の国際ターミナルに到着しました。だいぶギリギリに到着したので焦りましたが、どうにか切符購入にこぎつけました。

入国審査の時間になると、待合室の乗客がゾロゾロト列をなして入国審査場に進んでいきます。この時、審査場入口・ターミナル玄関にある自販機で、ターミナル利用券(港湾施設使用料)を購入しましょう。入口に待機する係員から、利用券に はん を押してもらい、つづいて入国審査場に入っていきます。

入国審査場の構造は空港のそれに類似していますが、離発着の少ない施設ということで、規模自体は非常に小さいです。出国のはんをもらい、制限区域に入ると小さな免税店があります。そこからエスカレータを下ると、広い待合室に突き当たりますので、乗船開始までの間は、そこで出発までの時間を過ごしましょう。自販機もあります。

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▲出発を待つ「ビートル2世」JF105便


乗船開始の時間になりました。細長くて緩やかな下り坂の通路を進み、船が待機する桟橋に出ていきます。

家族・友人連れで旅行する場合、乗船前にぜひ記念撮影用のパネルをご活用ください。ビートルの前で一枚撮った写真は、楽しい旅の思い出となるに違いありません。

「ビートル2世」船内

さすがはJR九州グループが運営するだけあって、船内には鉄道と同じように、水戸岡テイストが随所に見られます。

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▲階段・トイレへの入口付近
今回は2階席をとりましたので、2階の様子を中心にお届けします。

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▲窓際の座席

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▲荷物棚

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▲中央部の座席

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▲船内後部
船内後部の丸みを帯びた形状と中央の扉があたかも、満鉄のテンイ8形のようです。

博多港から釜山へ2時間の旅

私は常々、ビートルと「ニューかめりあ」に乗船してみたいと考えていました。旧関東州の大連とともに、古くは大陸の玄関口だった釜山の近代史跡取材を兼ねて、船舶利用で同地を訪れようと決意するに至ります。

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▲福岡県の調査取締船「げんかい」とすれ違い

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航行中は荒波で船が揺れること多く、ときには海洋生物と衝突することもあるビートル。危険から少しでも身を守るため、シートベルトをしっかりと装着しましょう。

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博多港を出たビートルは、勢いよく博多湾を進んでいきます。車窓右手には海ノ中道、ついで志賀島が見えてきます。

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▲志賀島の弘集落

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▲平べったい相島(新宮町)

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▲左奥にうっすらと見えるのは大島・地島(宗像市)

最果ての宗像「沖ノ島」に臨んで

博多湾を出た船は、海上を滑るように高速で進んでいきます。暇つぶしに本を読んでいると、いつの間にか九州本土は見えなくなっていました。

やがて、映画「憑神」の上映が始まりました。時代劇テイストだし、終盤でかの福本清三先生のお姿もあるなど、面白くてつい見入ってしまいました(笑)

博多港を出てから1時間経ったでしょうか、気分転換に窓の外を眺めてみると、絶海の中に見覚えのある孤島が見えてきました。なんとそれは、宗像市最北部にあって、宗像を「歴史の街」「国境の街」たらしめている神秘の島・沖ノ島ではありませんか。

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▲絶海の最中に浮かぶ沖ノ島
この時点でも、九州本土は決して見えないわけではありませんが、「ほぼ見えない」といって良いです。それだけ隔絶された環境にあることから、古代の祭祀遺跡が良好な状態で残され、現在では立ち入りが厳しく制限されています。また、第二次大戦中には砲台が設置されていました。

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▲沖ノ島をズームでとらえる

釜山港に到着

出港から2時間後、ふと左手に陸地が見えてきました。はたして朝鮮半島が見えたのかと思いましたが、左手の風景はやがて元の海に戻りました。先ほどの陸地が対馬だったと気づくまで、そう時間はかかりませんでした。

対馬を出ると、これまで繋がっていた携帯電話の電波が切れ、「圏外」表示へと変わります。どうやら韓国の領域内に入ったようです。ここまでくれば、釜山まであと少しです。

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ついに陸地がうっすらと見えてきました。ついに釜山の街が視界に入ってきました。最初に見える高層建築群はどうやら、海雲台地区にあるセンタムシティのようです。

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膨大な数のコンテナが並ぶ釜山港に入っていきます。おや、エバーグリーンの貨物船とコンテナもありますよ。高雄から来たんでしょうかね。

貨物船群の横を通り過ぎると、続いて日本と釜山を結ぶ旅客船の横を通過していきます。

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▲パンスターフェリー「パンスタードリーム」(大阪~釜山)
同船はブルーハイウェイラインの東京~那智勝浦~高知航路で使用されていた「さんふらわあ くろしお」が、転身に転身を重ねた姿です。

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▲釜関フェリー「ソンヒ(星希)」
同船は関釜フェリー「はまゆう」とともに、下関と釜山を結んでいます。戦前に運航されていた「関釜航路」の血統を引く老舗航路です。


▲釜関フェリー「ソンヒ」の船名表記


▲釜関フェリー「ソンヒ」ファンネル


博多港を出発して3時間、目的地の釜山港に到着しました。近年どうやら国際旅客ターミナルの移転があったようで、真新しい桟橋を進み、入港審査場に進んでいきます。やっぱり建物が真新しいせいか、「キムチ臭」は全くありません。


▲釜山港で夜の出港を待つ、(手前から)「ソンヒ」、「パンスタードリーム」
この後、博多港からカメリアライン「ニューかめりあ」も到着して、釜山港はさらに賑やかになります。

撮影日:2016年4月5日
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  コメント
車両だけでなく
船舶も手掛けてたんですね、水戸岡氏。綺麗な船内です。


いつも思うんですが、wraさんは空席になってる座席とか、どのタイミングで撮ってるんでしょう?


俺なんか、気がつけば他のお客さんがいる状況だから、ブログに載せられない写真ばかりで(笑)。
焼きそば #t50BOgd. [ 編集 ]    2016年04月07日(木) 14:05
焼きそばさん
> いつも思うんですが、wraさんは空席になってる座席とか、どのタイミングで撮ってるんでしょう?

船内の画像は実を言うと、釜山港到着時に撮影したんですよ。最後まで船内にとどまって、乗客が大方下船したころ合いを見計らい、乗務員に迷惑をかけないよう短時間でスナップして回りました。

船の船内画像を撮影する際は、目的地到着時を一つのチャンスにしています。


> 俺なんか、気がつけば他のお客さんがいる状況だから、ブログに載せられない写真ばかりで(笑)。

PCをお使いだったら、PhotoScapeのぼかし機能をおすすめしたいところですが、携帯からの更新となると、画像処理しようにも難しいですよね・・・
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2016年04月07日(木) 22:40
韓国にもご関心があるのですね。

日本に近い外国、「日韓共同きっぷ」があった頃訪れたかったです・・・

JR九州も、何故か連絡線扱いせず運航していますね。

外国は怖いので、まず ふざん、日帰りでと考えております。
とはいえ、手荷物検査、言葉の壁、パスポート等々厳しいんでしょうね?
また、九州だと、北海道より韓国や北朝鮮のほうが近いので、交流も活発なのでしょうか?

エバーグリーン、あの台湾の海運会社ですね?(長榮航空とは別ですね?)


他の記事に関することで恐縮ですが、大韓帝国の頃から神社があったとは、当時既に日本の影響が及んでいたということでしょうか?
レラティー #rcEo15nI [ 編集 ]    2016年04月13日(水) 00:51
レラティーさん
> 韓国にもご関心があるのですね。

個人的には韓国というよりもむしろ、満州に関心があるんですよ。釜山は大陸への玄関口でしたから、嫌韓という個人的信条は脇に置いといて、ぜひ現地を見てみたいという思いがありました。でも、釜山訪問の真の目的は、ビートル&ニューかめりあ乗船なんですよ(笑)

船に乗れればそれで良かったですが、ちゃんと朝鮮料理も食べてきました。屋台で買ったホットクがバリ旨く、帰りにもう一つ買って食べたほどです。ただし、病的な反日国であるうえに口がニンニク臭くなるので、正直言うと長居したい国ではありません。


> 外国は怖いので、まず ふざん、日帰りでと考えております。
> とはいえ、手荷物検査、言葉の壁、パスポート等々厳しいんでしょうね?
> また、九州だと、北海道より韓国や北朝鮮のほうが近いので、交流も活発なのでしょうか?

テロやらでピリピリしている国ではない限り、手荷物検査は思ったほど厄介ではありませんよ。何も後ろめたいことがなければ、ちゃんと出国・入国・帰国させてくれます。隣国(中国以外)は英語が通じるので、簡単な英語を話せれば大丈夫ですし、英語も分からない場合は、ガイド付きのツアーに参加するか、ガイドブックのトラベル会話集を活用すると良いです。


> エバーグリーン、あの台湾の海運会社ですね?(長榮航空とは別ですね?)

エバーグリーンは複数のグループ会社を持っているので、エバー航空も長栄海運の方も、もとは同じですよ。


> 他の記事に関することで恐縮ですが、大韓帝国の頃から神社があったとは、当時既に日本の影響が及んでいたということでしょうか?

貿易に従事するため、日本人が「倭館」に居住してきた歴史があるので、「ある意味で」日本の影響が及んでいたと言って良いです。他の文化で例えるならば、ムスリム商人の居住区内・付近にモスクがあるようなものです。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2016年04月13日(水) 16:34
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