今回は山口県宇部市、旧楠町にある鉄道廃線跡に触れてみます。

楠町の中心部・船木地区は山陽道の宿場町として、古くから栄えてきました。同地区には鉄道も通っており、船木鉄道(宇部~船木町~万倉~吉部)による運営が行われました。やがて、第二次大戦期に万倉~吉部駅間はレール供出のため役割を終え、ついで1961(昭和36)年には全線廃止を迎えます。

そんな船木鉄道の船木町駅跡には、廃止から半世紀を経た今も駅舎が残っているそうです。今回は船木町駅跡に残る駅舎を眺めてみましょう。

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JR宇部駅から船木鉄道の路線バスに乗り込み、今回の目的地を目指しましょう。一旦宇部市から山陽小野田市に入り、途中で合流した有帆川を遡るように進んでいきます。沿道には緑の山と水田が織りなす、里山の風景が広がっています。

やがて山陽新幹線の高架をくぐると、間もなく目的地・船木町駅跡に到着です。駅跡には船木バス停のほか、路線バスの車庫・事務所もあります。


▲船木鉄道船木町駅跡に残る駅舎
船木町駅の駅舎はバス待合所・事務所に転用されています。一部増築されているようですが、駅舎の面影は十分に残っています。線路・ホームは駅舎の裏手にありました。


▲バス車庫になった船木鉄道船木町駅跡
船木鉄道は鉄道営業から退いた後も、引き続きバス会社として宇部市を中心に事業展開しています。路線バスの色は赤色。


▲道路になった船木鉄道船木町駅跡の構内
駅舎の裏側に回り、かつてホームのあった場所に移動してみると、一帯は道路とバス車庫になっていました。駅舎が残っている一方で、構内は後年の改変により、どこに線路とホームがあったのか分からなくなっています。


▲船木町駅跡から万倉・吉部方面の線路跡を眺めて
船木鉄道の廃線跡は宇部から万倉にかけて、道路化されています。その一方で、戦時中に廃止となった万倉~吉部間には道路化されていない区間が多く存在しており、橋脚・ホーム跡・築堤が良好な状態で残存しています。廃線から70年以上経るというのに、これだけ多くの遺構が眠っている様は驚きに値します。


▲かつての船木町駅駅舎を裏側から眺めて

今回の調査結果、船木町駅跡は鉄道なき今も、船木地区の交通の中心地であることが分かりました。船木地区の発展を知るうえで、旧駅舎は宿場町の町並みとともに、重要な史跡といえます。随分と老朽化の進んだ建物ですが、今後どのような運命をたどるのか気になるところです。

撮影日:2016年7月23日
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  コメント
そういえば、こんな鉄道もありましたね。
船鉄や、中国鉄道、鞆鉄道など、山陽だと鉄道会社が廃線後も結構バス会社として残っていますね。
北海道だと、夕張鉄道、じょうてつ(定山渓鉄道)、あつまバス(早来軌道)があります。


船木町のバス駅は、町の拠点に相応しい賑わいと重厚さを感じます。
バス駅は、国鉄バスに多かったですが、無人化や、取り壊しなど、寂しいですね・・・
大畑駅は、今もって下北交通の(バスだけになりましたが)拠点だと感じました。


メッセージをお送りさせていただいたので、ご多用中恐縮ですが、ご一読していただけると幸いです。
今度こそ迷惑を掛けずにいきます。
レラティー #rcEo15nI [ 編集 ]    2016年08月14日(日) 10:10
元々は宿場町だったとは知ってはいましたが舟木辺りは小倉など北九へ行く時に
車で通るのですがまったく知らない事でした。

ちなみに「たみちゃん降臨」なるお店は夏場だけ営業するオバケ屋敷です。
数年前に突如現れ、全国放送のテレビでも取り上げられるなどして賑わいましたが
2年くらいで廃業しました(笑)
atushi #- [ 編集 ]    2016年08月14日(日) 16:46
レラティーさん
> そういえば、こんな鉄道もありましたね。
> 船鉄や、中国鉄道、鞆鉄道など、山陽だと鉄道会社が廃線後も結構バス会社として残っていますね。
> 北海道だと、夕張鉄道、じょうてつ(定山渓鉄道)、あつまバス(早来軌道)があります。

バス会社に生まれ変わった鉄道会社、結構あるものなんですね。九州だと大分交通を真っ先に思い出します。


> 船木町のバス駅は、町の拠点に相応しい賑わいと重厚さを感じます。
> バス駅は、国鉄バスに多かったですが、無人化や、取り壊しなど、寂しいですね・・・
> 大畑駅は、今もって下北交通の(バスだけになりましたが)拠点だと感じました。

船木町駅も相当な古さですが、未だに大切に使われているようで、一レイルファンとして大変うれしく思うところです。


> メッセージをお送りさせていただいたので、ご多用中恐縮ですが、ご一読していただけると幸いです。
> 今度こそ迷惑を掛けずにいきます。

そうでしたか。それではメッセージを読ませていただきます。
返信が完了するまでしばらくお待ちください。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2016年08月14日(日) 21:23
atushiさん
atushi様、この度はコメントありがとうございます。

> 元々は宿場町だったとは知ってはいましたが舟木辺りは小倉など北九へ行く時に
> 車で通るのですがまったく知らない事でした。

以前からどのような場所か気になっていたので、楠町の近くを通った際に宿場町を見学することにしました。都会化した宿場町と違って、高い建物がなく風情があるんですね。あそこだけゆっくりとした時間が流れているように感じられました。


> ちなみに「たみちゃん降臨」なるお店は夏場だけ営業するオバケ屋敷です。
> 数年前に突如現れ、全国放送のテレビでも取り上げられるなどして賑わいましたが
> 2年くらいで廃業しました(笑)

なるほど・・・これで「たみちゃん降臨」の謎が解けました!詳しい解説ありがとうございます。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2016年08月14日(日) 21:28
この道は昔小野田市から美祢市に通うのによく通りました、距離は短いのに長年工事ばかりやっていました。船木鉄道は萩で勤務したとき線路跡沿いに車で走っていました。本当に懐かしいです。再び宇部小野田にようこそおいでました。
くんざん #- [ 編集 ]    2016年08月15日(月) 18:55
くんざんさん
距離の割には工期の長い道路、結構あるものなんですね~
私の地元にも、25年経っても拡幅工事が未完成の道があるんですよ。

>この道は昔小野田市から美祢市に通うのによく通りました、距離は短いのに長年工事ばかりやっていました。船木鉄道は萩で勤務したとき線路跡沿いに車で走っていました。

船木鉄道のルートは宇部周辺と山陰を結ぶ、重要なルートの一つなんですね。小野田一帯を通る機会は少ないですが、また遊びに行きますね~
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2016年08月16日(火) 15:56
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