(目次)
はじめに
第1章―日本統治時代~戦後初期
第2章―20メートル級の世代へ
第3章―17メートル級「更新車」・32100系
第4章―優等客車の標準型・32850系/10000系
第5章―軽量化でより近代的に・10200系
第6章―総督府史料から紐解く「古典客車」の形態
第7章―まとめにかえて


団体列車もカバーする「台鉄客車の花形」

10000系の登場後もなお、客車の需要は止まる気配をみせなかった。国鉄分割民営化後、客車列車が縮小傾向に進んだ日本とは対照的である。JRグループ下ではJR東日本のE26系、JR九州の77系など、新形式誕生はごく少数にとどまった。その一方、台鉄では1980年代後半から現在にかけて、車体を軽量化したグループが続々と誕生している。本項ではこのグループを10200系と総称したい。

fpk10421.jpg
10200系の特徴は何といっても、屋根上の冷房装置だろう。冷房装置は車端部に左右2か所ずつ、台形のものが設置されており、本系列と他系列を識別するうえで大きな目印になっている。また、登場時は手動扉であったが、後年の車体更新により自動化が全車に及んだ。そのため、本系列は現在、全車が自動扉となっている。

長期にわたって製造・更新が行われているため、もう一つの特徴に「形式称号の多様性」を挙げたい。一般的なリクライニングシートを備えた普通車だけでなく、ビジネスカー、ビュッフェ車、食堂車が相次いで登場した。これら特殊な車両はおもに、「環島之星」をはじめとする観光列車・クルーズ列車に使用されている。

本系列は完全新造車と更新車に分けることができ、10200・10400番台は前者に、10500・10600・10700番台は後者に属すると見てよかろう。余剰になった復興号客車からの流用が目立つほか、陳腐化した10000系の一部も種車として部品を提供した。さらには、10200系に属する復興号客車の「莒光号化」も行われ、こちらはFPK10600形に改造されている。

登場直後は車体形状の異なる32850系・10000系との混成で使用されたようだが、自動扉化・車体更新を受け、現在では(管見の限りでは)32850系・10000系との混結は見られない。自動扉を採用しているため、真っ先に淘汰の対象となる可能性は薄く、手動扉車が先に淘汰されるであろう。



莒光号客車
  • FPK10200:1986年、唐栄鉄工廠で製造された。すでにFPK10207・10209が廃車になっており、4両が10600番台への改造対象となっている。

  • FPK11200:1986年、唐栄鉄工廠で製造された。車掌室を有する。

  • FPK11300:1986年、唐栄鉄工廠で製造された。車掌室と車椅子専用席を有する。

  • FPK10400:1994年、唐栄鉄工廠で製造された。10400番台以降は、製造当初から自動扉を備えている。FPK10405・10415・10428・10437が廃車済み。

  • FPK11400:1994年、唐栄鉄工廠で製造された。車掌室と車椅子専用席を有する。

  • FPK10500:2000年、唐栄鉄工廠で製造された。2005年、FPK10545~10551がビジネス車BCK10700に改造されほか、2012年にはFPK10507・10538が食堂車DC10507・10508餐車に改造されている。

  • FPK11500:2000年、唐栄鉄工廠で製造された。11502は欠番。車掌室と車椅子専用席を有する。

  • FPK10600:2003年から04年にかけて、隆成発車両で製造された。種車は10000系1000・10100・2000番台および10200系10200番台。

復興号客車
  • SPK20200:1985年、唐栄鉄工廠で製造された。

  • SPK21200:1985年、唐栄鉄工廠で製造された。車掌室を有する。
  • SPK2150:1984年、唐栄鉄工廠で製造された。車掌室を有する。

  • SPK2200:1984年、唐栄鉄工廠で製造された。

ビジネス車
  • BCK10600:2001年、唐栄鉄工廠で製造されたビジネス車。JRのグリーン車にあたる車両で、東部幹線の莒光号に連結されていたが、近年は編成から外されている。

  • BCK10700:2005年、FPK10500形の改造によって登場したビジネス車。

bck10500_2.jpg

食堂車・サロンカー

  • DC10500:2000年、唐栄鉄工廠で製造されたビュッフェ・食堂車。車内は供食設備とサロン室に分けることができ、カラオケ機器も設置されている。供食設備は基本的にビュッフェスタイルだが、一部車両が全室食堂車に改造された。

  • PC10500:2000年、唐栄鉄工廠で製造されたサロンカー。

荷物車
  • PBK10400:1995年、唐栄鉄工廠で製造された電源荷物車。

  • PBK10500:2001年、唐栄鉄工廠で製造された。電源荷物車。

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  コメント
日本で失われつつあるものが
健在なんですね。


ビジネス車がグリーン車相当って事は、飛行機のビジネスクラスからの命名なんですかね。


客車にカラオケ…日本では企画されないでしょうから、ちょっと見てみたい気もします。
焼きそば #t50BOgd. [ 編集 ]    2016年08月23日(火) 23:57
焼きそばさん
> ビジネス車がグリーン車相当って事は、飛行機のビジネスクラスからの命名なんですかね。

きっとそうなんでしょうね。中文では「商務車」と呼ばれています。


> 客車にカラオケ…日本では企画されないでしょうから、ちょっと見てみたい気もします。

JRにもカラオケ搭載の列車、結構あるんですよ。昔でいう「ジョイフルトレイン」という列車で、関東では「リゾートエクスプレスゆう」や「NO.DO.KA」等が走っています。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2016年08月24日(水) 21:08
知りませんでした
ジョイフルトレインにカラオケ…


検索かけてみますね。
焼きそば #t50BOgd. [ 編集 ]    2016年08月25日(木) 22:05
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