台湾の首都にして最大都市・台北市の中心部にやってきました。今回は台湾政府の主要機関が集中する地域、日本語地名でいうならば幸町~樺山町にかけての地域をめぐっていきます。

DSCN3423.jpg
▲亭仔脚の中から旧台北州庁を眺めて
台北駅のすぐ東側が今回めぐる地域にあたります。駅から数百メートルほど東には、旧台北州庁をそのまま転用した監察院があります(写真上)

先ほど二つの地名を挙げましたが、幸町・樺山町ともに台北駅のすぐ東側にあった地名です。幸町は忠孝東路以南、樺山町は同以北の地域に付与されていました。うち幸町の名前は「幸安」、樺山町の名前は「華山」といったように、文字の変形を受けつつ細々と生きながらえています。

なお、樺山町の「樺山」は初代台湾総督を務めた樺山資紀に由来します。今回の樺山町や「明石町」「児玉町」のように、日本統治時代の台北には歴代総督に由来する町名がいくつか存在しました。

DSCN3424.jpg
旧台北州庁を過ぎてまずは旧幸町の方に入っていきます。忠孝東路は首都の大通りであるため、道沿いの建物は後年に立てられた高層ビルが大半です。しかし、一歩路地に入れば事情は変わってきます。

路地に入ってしばらく進むと、やがて平屋の日本家屋が見えてきました(写真上)。東門付近に比べると数は少ないですが、台北駅の東側にも辛うじて、日本統治時代の住居が残存しています。

DSCN3425.jpg
今回、旧幸町では日本家屋を二軒確認することができました。いずれも杭州南路一段6巷における調査結果なので、他の通りを合わせると、さらに多くの日本家屋が残存しているかもしれません。

近年、台北では荒廃した日本家屋の取り壊し(マンション・駐車場化)が急速に進み、過去帳入りした物件が次々に発生しています。古蹟に指定されていない物件は多く、これらを見て記録するのは今のうちでしょう。

DSCN3426.jpg
杭州南路から再び忠孝東路に戻ってきました。ここでやや古めかしいビルを見かけましたが建造時期は不明(写真上)。おそらく1950~60年ごろに建造されたものと思われます。

DSCN3427.jpg
忠孝東路を台北駅方面に戻ると、右手に行政府が見えてきました。この建物は日本統治時代末期に台北市役所として使用されていたもので、台湾総督府の建築士・井出薫による設計です。台湾総督府と同じように、上空から建物を見下ろすと漢字「日」の形をしています。

さて、ここ行政院といえば「ひまわり学生運動」(2014年春)の舞台の一つとして知られています。馬英九政権(当時)の対中協定に不満を持つ大学生によって起こされた一連の抗議運動の中で、主な舞台になったのは皆様ご存知の立法院(国会)です。立法院が学生によって占拠される一方で、過激化した一部の学生が行政院に侵入しました。

立法院は旧台北州庁の隣にあり、行政院・監察院(旧台北州庁)・立法院はそれぞれ道路を挟んで隣り合っている格好になっています。つまり行政院の周辺地域では、「ひまわり学生運動」の中心地として、当時多くの学生による抗議運動が行われていたのです。

改めて、国の前途を思う学生たちの姿を思い浮かべながら行政院を後にしました。

撮影日:2017年4月4日
関連記事




にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道旅行へ にほんブログ村 海外生活ブログ 台湾情報へ にほんブログ村 地域生活(街) その他ブログ ゆるキャラへ

「ご当地」の魅力をより多くの方にお伝えするため、ブログランキングに参加中です。

バナークリックの方もよろしくお願いいたします。



上のリンクからチャンネル登録できます。台湾旅行に興味のある方、レイルファン・ご当地キャラファンの方、どうぞ気軽にお立ち寄りください。




スポンサードリンク
  コメント
また暫く空いてしまい、恐れ入ります。

台北の地名は、総督に因んでいるとは、存じませんでした。
日本的な地名が、変形しているとはいえ、名残があるのは、貴重ですね。

信号機、右側通行なのに、左側から腕が伸びている所があり、面白いですね。
また、高速の在来線みたいに5-6灯の所もあるのは気になっています。

学生運動が盛んなのは、先進国になりかけている過程で、よくあることですね。
完全に先進国になってしまうと、政治より経済とかに目がいってしまい、権利を訴える気力がなくなってしまいますが。

(「宗像応援ファンド」の動きには注目しております。 沖ノ島だけじゃなく、周辺の島々も含めて世界遺産へという動きもあるようですね?)

宗像市などと連携 西日本シティ銀 ネットで資金調達  :日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXLZO16477680W7A510C1LX0000/
レラティー #rcEo15nI [ 編集 ]    2017年06月01日(木) 02:22
レラティーさん
> また暫く空いてしまい、恐れ入ります。

いえいえ、とんでもございません。


> 台北の地名は、総督に因んでいるとは、存じませんでした。
> 日本的な地名が、変形しているとはいえ、名残があるのは、貴重ですね。

このようなケースは台北にとどまらず、東海岸を中心とする地方でも結構見られます。「落合」が中国語読みで同じ発音の「楽合」に変形されたように・・・


> 信号機、右側通行なのに、左側から腕が伸びている所があり、面白いですね。
> また、高速の在来線みたいに5-6灯の所もあるのは気になっています。

5~6灯あるのは左折・直進矢印を三食灯と同じ平面位置に置いているからです。あとは残り時間表示もありますね~


> 学生運動が盛んなのは、先進国になりかけている過程で、よくあることですね。
> 完全に先進国になってしまうと、政治より経済とかに目がいってしまい、権利を訴える気力がなくなってしまいますが。

アジアもいろいろと変わってきているということなんでしょう。


> (「宗像応援ファンド」の動きには注目しております。 沖ノ島だけじゃなく、周辺の島々も含めて世界遺産へという動きもあるようですね?)

あの一件、結局どうなるんでしょうね。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2017年06月01日(木) 22:32
>5~6灯あるのは左折・直進矢印を三食灯と同じ平面位置に置いているからです。あとは残り時間表示もありますね~

要するに、日本だと→や←の補助信号が、横長のだと下、縦長のだと右に表示されるのが、台北だと「←↑→赤黄青」とかと表示されるのでしょうか?



> 学生運動が盛んなのは、先進国になりかけている過程で、よくあることですね。


>> (「宗像応援ファンド」の動きには注目しております。 沖ノ島だけじゃなく、周辺の島々も含めて世界遺産へという動きもあるようですね?)

>あの一件、結局どうなるんでしょうね。

世界遺産の件、地元でも情報が無いのでしょうか?
あの一件とは?周辺を含むかどうかという問題でしょうか?
レラティー #rcEo15nI [ 編集 ]    2017年06月05日(月) 07:30
レラティーさん
> >5~6灯あるのは左折・直進矢印を三食灯と同じ平面位置に置いているからです。あとは残り時間表示もありますね~
>
> 要するに、日本だと→や←の補助信号が、横長のだと下、縦長のだと右に表示されるのが、台北だと「←↑→赤黄青」とかと表示されるのでしょうか?

要するにそういうことです。


> 世界遺産の件、地元でも情報が無いのでしょうか?
> あの一件とは?周辺を含むかどうかという問題でしょうか?

世界遺産の問題ですよ。
wra #9MBBB9Tg [ 編集 ]    2017年06月06日(火) 19:47
コメントを投稿する
URL(任意):
コメント:
Pass(削除用):