【台湾の夜行列車】台鐵東部幹線の莒光号606次 乗車記(瑞芳~関山)
2014年7月、台湾東部を通る台鐵台東線(花蓮~台東)が電化されました。
同線の電化により、DR2700形が定期運用から外れたり、樹林と台東を結ぶ「格安復興号」が廃止されたりするなど、大きな動きが生じています。
それだけではありません。従来、電化区間の終点だった花蓮駅では、北廻線・台東線を通しで走る客車列車の機関車交換・電源車の連結が行われていました。電化後、上記の作業が行われなくなったことから、花蓮駅での停車時間が大幅に減っています。
電化は正式なダイヤ改正に先立って行われました。ここでは、電化からダイヤ改正までの数日間を「プレ電化」と呼ぶことにします。本期間に電車化されたのはごく一部に過ぎず、大半の列車は非電化時代と変わりなく運行されました。
そんな「プレ電化」期間中の7月5日、僕は夜行列車の莒光号606次を利用して、瑞芳から関山に向かいました。花蓮駅では機関車交換・電源車連結が行われ、花蓮~台東間は「架線下DL」で運行されるなど、運用スタイルは非電化時代と同じ形でした。
街全体が寝静まろうとしている頃、莒光号606次は動き出します。樹林から縦貫線・宜蘭線を経由して、瑞芳駅には23時47分に到着する予定です。
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23時半を過ぎたころ、到着時間が近付いてきたので、改札を抜けてホームに上がります。おりしも、線路を挟んで向かい側にセメント列車が停車中でした。夜の瑞芳駅はとても静かです。

▲瑞芳駅構内にたたずむセメント列車
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あいにく切符は立席券(無座票)です。おまけに満席ですから、座れる座席はありません。機関車直後の客車に乗り込み、デッキでELが発する走行音を堪能しながら、長い長い乗車時間を過ごします。
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▲先頭客車から牽引機E400型413を眺めて
今まで様々な夜行列車に乗車してきましたが、いつも眠れず、熟睡した記憶がありません。今回も例外ではなく、寝付けないまま花蓮に到着しました。
到着後、真っ先に列車を降りて撮影していると、後方の車両に乗車していたレイルファンが集まってきました。ミニ撮影会の始まりです。
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▲真夜中の花蓮駅第1ホームと606次
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電気機関車が切り離されます。
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▲606次解結作業中
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▲花蓮まで606次を牽引してきたE400型413
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まもなく電気機関車が客車から離れていきます。真夜中の花蓮駅はとても静かで、聞こえてくるのは虫の鳴き声と機関車の息吹だけです。
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▲606次側面行き先表示機
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▲解結され、客車から離れる電気機関車
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電気機関車がホームを離れていきます。今夜もお疲れ様でした。
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▲機関車が切り離された直後の先頭客車
電気機関車が切り離され、次の機関車が来るまでの間、ホームは一層静かになります。「ムーンライト九州」や九州ブルトレのときもそうでしたが、この静寂に包まれる時間がとても好きです。
構内奥を眺めると、E1000型が滞泊中でした。
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電源車を従えたディーゼル機関車が到着しました。これから台東線に直通するため、連結作業が行われます。
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電源車と客車の連結部では、乗客が作業の様子をじっと見守ります。
撮影当時、台東線は既に電化されていましたが、ダイヤ改正が行われておらず、非電化時代のダイヤのまま運転されていたこともあり、機関車が付け替えられました。ただし、前述の「格安復興号」は廃止を前に機関車交換が消滅したようで、台東線内でも電気機関車牽引で運転されているのを目にしました。
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▲花蓮からはR100型108が牽引する
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出発時間が近付いてきたので、そろそろ車内に戻ります。

▲電源車はPBK32851だった
関山到着直前の時点で、既に陽が昇っていました。2014年正月に訪れた際、まだ日の出が遅かったので真っ暗でしたが、今回は明るい中で下車し、列車を見送ることができました。
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▲莒光号606次早朝の車窓
朝焼け空が海岸山脈と花東縦谷を彩り、非常に美しい。冬場は関山到着の時点でも真っ暗闇だが、夏場は写真上のように、車窓から美しい朝焼けを見ることができる。7月当時、池上に到着する頃から明るくなり始めた。606次あらため616次を利用する際は是非、車窓から朝焼けを堪能してもらいたい。
関山市街地に入り、車窓右側に日本家屋が見えると関山(かんざん)駅に到着です。列車を降りると、朝焼け空を背景に列車を見送ることができました。出発後も暫くの間、一直線の「月野高架」(註)をゆく606次の走行音が駅構内に響き渡っていました。

▲早朝の関山駅に到着した莒光号606次
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▲発車の時を迎える莒光号606次
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▲ホームを去る莒光号606次
改札を抜け、駅舎を撮ることなく急いで歩きだします。
下車後、まずはDR2700型の通過シーンを撮影しておきます。今回の撮影地となる徳高陸橋は駅から4キロほど離れているだけでなく、一番撮影したい4674次の前に4673次も撮影しておきたいので、開けた場所に出ておく必要があります。そのため、急ぎ足で移動しました。
▲今回収録した動画です。
高評価&チャンネル登録お待ちしております!
撮影日:2014年7月5~6日
同線の電化により、DR2700形が定期運用から外れたり、樹林と台東を結ぶ「格安復興号」が廃止されたりするなど、大きな動きが生じています。
それだけではありません。従来、電化区間の終点だった花蓮駅では、北廻線・台東線を通しで走る客車列車の機関車交換・電源車の連結が行われていました。電化後、上記の作業が行われなくなったことから、花蓮駅での停車時間が大幅に減っています。
電化は正式なダイヤ改正に先立って行われました。ここでは、電化からダイヤ改正までの数日間を「プレ電化」と呼ぶことにします。本期間に電車化されたのはごく一部に過ぎず、大半の列車は非電化時代と変わりなく運行されました。
そんな「プレ電化」期間中の7月5日、僕は夜行列車の莒光号606次を利用して、瑞芳から関山に向かいました。花蓮駅では機関車交換・電源車連結が行われ、花蓮~台東間は「架線下DL」で運行されるなど、運用スタイルは非電化時代と同じ形でした。
夜の瑞芳駅で列車を待つ
街全体が寝静まろうとしている頃、莒光号606次は動き出します。樹林から縦貫線・宜蘭線を経由して、瑞芳駅には23時47分に到着する予定です。
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23時半を過ぎたころ、到着時間が近付いてきたので、改札を抜けてホームに上がります。おりしも、線路を挟んで向かい側にセメント列車が停車中でした。夜の瑞芳駅はとても静かです。

▲瑞芳駅構内にたたずむセメント列車
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あいにく切符は立席券(無座票)です。おまけに満席ですから、座れる座席はありません。機関車直後の客車に乗り込み、デッキでELが発する走行音を堪能しながら、長い長い乗車時間を過ごします。
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▲先頭客車から牽引機E400型413を眺めて
今まで様々な夜行列車に乗車してきましたが、いつも眠れず、熟睡した記憶がありません。今回も例外ではなく、寝付けないまま花蓮に到着しました。
花蓮駅で機関車交換を見学
到着後、真っ先に列車を降りて撮影していると、後方の車両に乗車していたレイルファンが集まってきました。ミニ撮影会の始まりです。
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▲真夜中の花蓮駅第1ホームと606次
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電気機関車が切り離されます。
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▲606次解結作業中
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▲花蓮まで606次を牽引してきたE400型413
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まもなく電気機関車が客車から離れていきます。真夜中の花蓮駅はとても静かで、聞こえてくるのは虫の鳴き声と機関車の息吹だけです。
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▲606次側面行き先表示機
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▲解結され、客車から離れる電気機関車
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電気機関車がホームを離れていきます。今夜もお疲れ様でした。
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▲機関車が切り離された直後の先頭客車
電気機関車が切り離され、次の機関車が来るまでの間、ホームは一層静かになります。「ムーンライト九州」や九州ブルトレのときもそうでしたが、この静寂に包まれる時間がとても好きです。
構内奥を眺めると、E1000型が滞泊中でした。
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電源車を従えたディーゼル機関車が到着しました。これから台東線に直通するため、連結作業が行われます。
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電源車と客車の連結部では、乗客が作業の様子をじっと見守ります。
撮影当時、台東線は既に電化されていましたが、ダイヤ改正が行われておらず、非電化時代のダイヤのまま運転されていたこともあり、機関車が付け替えられました。ただし、前述の「格安復興号」は廃止を前に機関車交換が消滅したようで、台東線内でも電気機関車牽引で運転されているのを目にしました。
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▲花蓮からはR100型108が牽引する
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出発時間が近付いてきたので、そろそろ車内に戻ります。

▲電源車はPBK32851だった
夜明けの関山駅に到着
関山到着直前の時点で、既に陽が昇っていました。2014年正月に訪れた際、まだ日の出が遅かったので真っ暗でしたが、今回は明るい中で下車し、列車を見送ることができました。
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▲莒光号606次早朝の車窓
朝焼け空が海岸山脈と花東縦谷を彩り、非常に美しい。冬場は関山到着の時点でも真っ暗闇だが、夏場は写真上のように、車窓から美しい朝焼けを見ることができる。7月当時、池上に到着する頃から明るくなり始めた。606次あらため616次を利用する際は是非、車窓から朝焼けを堪能してもらいたい。
関山市街地に入り、車窓右側に日本家屋が見えると関山(かんざん)駅に到着です。列車を降りると、朝焼け空を背景に列車を見送ることができました。出発後も暫くの間、一直線の「月野高架」(註)をゆく606次の走行音が駅構内に響き渡っていました。

▲早朝の関山駅に到着した莒光号606次
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▲発車の時を迎える莒光号606次
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▲ホームを去る莒光号606次
改札を抜け、駅舎を撮ることなく急いで歩きだします。
下車後、まずはDR2700型の通過シーンを撮影しておきます。今回の撮影地となる徳高陸橋は駅から4キロほど離れているだけでなく、一番撮影したい4674次の前に4673次も撮影しておきたいので、開けた場所に出ておく必要があります。そのため、急ぎ足で移動しました。
▲今回収録した動画です。
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撮影日:2014年7月5~6日
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