ブログヘッダー画像
(当ブログにはプロモーションが含まれています)

水清らかな原住民の里「抜子庄」をぶらり散策(花蓮県瑞穂郷)

今回お送りする抜子庄とは、台湾東部の花蓮県瑞穂郷北部にある地域を指す名称です。現在の行政区画でいうと、富源村・富興村・富民村に該当し、日本統治時代末期の行政区画でいうと、大字白川地区にあたります。

花蓮縣瑞穗鄉拔子庄

ちょうど中央部を台鉄台東線・省道9号が通っており、富源(旧:白川)駅があります。

花蓮縣瑞穗鄉拔子庄花蓮縣瑞穗鄉拔子庄

富源駅前に案内看板があります。一つの看板に「日治」と「日拠」表記が混在しています。「日拠」とはありますけれども、年号自体は正しく「大正九年」と記されていました。

花蓮縣瑞穗鄉拔子庄

駅前通りの商店街に「白川」という表記があります。抜子庄地区内を流れるマシロ渓が「真っ白」に聞こえることから、転じて白川と呼ばれるようになりました。

抜子庄=富源ではなく、抜子庄=白川です。富源という地名はあくまでも、抜子庄地区内の一部を指すに過ぎないのです。

花蓮縣瑞穗鄉拔子庄

駅前通りを出て、しばらく進むとふたたび看板が見えてきました。こちらは抜子庄地区の歴史を書いたものですが、残念ながら「日拠」表記となっています。

花蓮縣瑞穗鄉拔子庄

空は青々とし、地を見渡すと稲穂がたわわに実っていました。現在の抜子庄は水が至る所に行きわたった、肥沃な土地なのです。かつては痩せていた土地も、日本統治時代に大規模な改良が行われたことで、現在のような一大農業地帯に成長しています。

DR3100自強通過富源
▲DR3100型順行自強号が富源駅を通過

抜子祠入口より海岸山脈
▲旧抜子祠入口から海岸山脈を眺めて

そんな抜子庄にはかつて「抜子祠」という神社が鎮座していました。現在、境内は墓地になっていますが、参道階段や石燈籠に痕跡をとどめています。神社跡に立ち寄ったのち、富源駅に戻っていきます。

花蓮縣瑞穗鄉拔子庄

ふと道端に目をやると、農業水路に水が流れていました。水はとても綺麗で、集落内の小さな溝でさえ透明な水が流れています。それと水量も凄いのです。触ると冷たく、照り付ける日差しで熱くなった体を冷やしてくれました。

花蓮縣瑞穗鄉拔子庄

花東縦谷には青空が似合います。夏でこの天気ですから、熱した鍋底のように熱気が立ち込めていました。裸足で道を歩いたら、熱を帯びたアスファルトで火傷するに違いない!

拔子廟口小吃店
▲廟口小吃店

地区内には古い木造家屋があります。その名も「廟口小吃店」という食堂で、名前が指す通り、近くに寺廟があります。その昭和レトロあふれる雰囲気のため、以前から気になっていた物件です。

花蓮縣瑞穗鄉拔子庄
▲廟口小吃店付近から海岸山脈を眺めて

花蓮縣瑞穗鄉拔子庄
▲整備された富源駅前通り

駅前には農会のスーパーマーケットがあるので、飲み物や食料を購入するのに困ることはありません。ここでお茶を買ってから富源駅に戻り、灼熱下の抜子庄散策を終えました。

撮影日:2014年7月7日
関連記事
鉄道台湾

COMMENT

シンザ

No title

大陸の圧力は嫌ですが

どこの国でも、緑と青い空と
水はいいですね。

2014年11月09日(日)18:20

wra

シンザさん

こういった場所で中国人の圧力(日拠表記)を垣間見てしまい残念に思いましたが、風光明美で水が清らかな場所であることに変わりありませんでした。
地区西側には広東荘という集落があって、そこのメインストリートが美しく、熱帯林の中を一直線に突き抜けているので、見に行ってみたいと思います。

2014年11月09日(日)18:33