【2014年夏】台鐵台東線DR2700形 普快4675次 乗車記(玉里~花蓮)
2014年7月、まもなく定期運用から撤退するという台鐵DR2700形に乗車しました。玉里発花蓮行きの普快4675次で全区間を乗りとおします。なお昨年夏にも、同列車に鳳林から花蓮まで乗車しました。
今回の4675次の乗車をもって、DR2700形最末期の運用区間すべて(花蓮~玉里~台東)に乗車を果たしました。運用撤退が間近に迫っており、なんとか滑り込みで間に合った形です。

▲玉里駅出発
DR2700形がつどう中、玉里駅を出発します。次に玉里を訪れたときはもう、白鐵仔の姿はありません。車内から駅構内の風景をしっかりと目に焼き付けておきます。
もうDR2700形の姿がないので辛くなるかもしれませんが、玉里は風光明媚な場所なので、また近いうちに訪れたいです。日本家屋も結構ありますよ。

▲DR2700形の座席と陽だまり

瑞穂を出発後、車窓右手に瑞穂移民村の旧玉苑集落が見えてきました。近くには旧瑞北駅の跡地があります。
今でもベーハ小屋が数棟建ち並んでおり、日本統治時代の面影をかすかに残しています。高架区間なので見晴抜群、撮り応え抜群です。

熱帯林の中を、カミンズ製エンジンをかき鳴らしながら走り抜けます。
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▲大富(旧:大和)駅
列車はやがて大富駅に到着しました。各駅停車しか止まらない小駅です。日本統治時代には、本島人(台湾人)向けの私設移民村「大和村」が置かれていました。
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光復郷の市街地が近づくにつれ、右手に花蓮港製糖所大和工場(戦後は光復糖廠)の宿舎群が見えてきました。台湾各地には製糖所が多数ありましたが、日本統治時代の木造宿舎が今も各地に残されています。
また、光復郷市街地一帯には日本統治時代に上大和移民村が設置されていました。非常にマイナーな移民村なので、どこが移民村の集落だったか、どこに当時の家屋が残されているかは調べている最中です。
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▲光復隧道
光復駅を発車後、またしても新鮮に突入しました。電化にあわせて、広くて新しいトンネルにルート変更されています。
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▲万栄(旧:万里橋)駅
トンネルを抜けると万栄駅に到着。林田山文化園区へお越しの方はこちらが最寄り駅です。ただし自強号は停車しないので、発着列車はそこまで多くありません。

のどかな田園地帯をしばらく走ると、鳳林駅に到着です。以前訪れたときは駅舎の改修工事が行われている最中でしたが、今回は生まれ変わった駅舎を少しだけ目にできました。

▲鳳林駅駅舎

鳳林駅では長時間停車しました。ホームでDR2700形の撮影を楽しみますが、平日ということもあり、撮影者は少なかったです。

▲鳳林駅にて、DR2700形連結部
鳳林駅を出発した列車は南平駅を経て、ルート変更されたばかりの長いトンネル(渓口トンネル)に入ります。DR2700形で真新しいトンネルを体験できるのもごくわずかな期間だけだったので、貴重な体験をすることができました。
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トンネルの途中で突如明るくなり、真っ白なホームが見えてきました。まるで、福知山線の西宮名塩駅のような構造をしていますね。いずれこの位置には駅が設置されることになっています。
近くにはかつて、平林駅が設置されていました。平林駅は戦後、林栄に改称され、最終的に改軌によるルート変更で廃止され、現在に至ります。

渓口トンネルは渓口駅跡の横を潜っているので、切通しが印象的だった駅跡地を見ることはできません。
長いトンネルを抜けたのち、豊田駅を経て寿豊(旧:寿)駅に到着しました。駅構内は相変わらず工事中で、ホームと駅舎の間では新駅舎の設置作業が行われていました。

▲寿豊駅のホームと駅舎の間には、鉄筋柱が立ち並ぶ

▲平和(旧:池南)駅

志学(旧:賀田)では、列車交換・追い越し待ちのため、長時間停車に入ります。長時間停車は各駅停車の旅の魅力の一つであり、楽しまないわけにはいきません。ホームに出て、DR2700形を記録に収めたり、ホームの写真を撮ったりしました。

▲志学駅に到着

▲志学駅ホーム上屋
台鉄のホーム上屋はコンクリートで作られていることが多いです。もちろん、トタン造の上屋もあります。

▲DR2700形の屋根にどんと「のしかかる」ラジエター

▲志学駅に長時間停車するDR2700形
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▲志学駅駅名標

▲DR2700形花蓮行の簡易サボ

▲志学駅駅舎
リニューアルは行われておらず、典型的な台東線駅舎の姿をよく留めています。

ホーム上では、大勢の団体客が列車を待っていました。そのため駅構内はとても賑やかです。

▲DR2700形スカート周り

左右に莒光号・自強号がそれぞれ停車し、構内は一層にぎやかになりました。我々を乗せたDR2700形普快は両列車をやり過ごしてから、ようやく出発です。

▲DR2900形自強号
加速が鈍いうえに、しょっちゅう遅れの原因になるため・・・かどうかは分かりませんが、DC自強号は通常の自強号よりも1ランク下の料金に「値下げ」されることになりました。それでも僕は客車列車たる莒光号の方が好きです。

▲初音駅跡を通過
志学を出発すると、次第に左右にそびえる山々が低くなり、花東縦谷から花蓮都市圏に移ったことを実感します。

▲吉安(旧:吉野)駅に到着

▲DR2700形車内から、吉安駅駅舎と駅名標

吉安駅を出発すると、花蓮駅までそう時間はかかりません。DR2700形定期列車の旅も間もなく終わりを迎えます。

▲ブロック壁が見えると間もなく花蓮駅だ

長そうで意外にも短い、DR2700形4675次の旅が終わりました。TEMU1000形や客車、電車などがつどう終点の花蓮駅に到着です。
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▲終点・花蓮駅に到着!

▲花蓮駅には日本語が併記された看板類が少なくない
DR2700形の定期列車とは、これでお別れです。
しかし、DR2700形は完全に引退したわけではありません。状態の良い数編成が動態保存されることになっているので、今後も機会があれば、我々の前に姿を見せてくれることでしょう。次にこの列車をいつ、どこで見られるかはわかりませんが、その日が来るのを楽しみに待っています。
到着したDR2700形は少し停車したのち、カミンズ製エンジンをかき鳴らしながらホームを去っていきました。
▲今回収録した動画です。
高評価&チャンネル登録お待ちしております!
撮影日:2014年7月7日
今回の4675次の乗車をもって、DR2700形最末期の運用区間すべて(花蓮~玉里~台東)に乗車を果たしました。運用撤退が間近に迫っており、なんとか滑り込みで間に合った形です。
玉里~鳳林

▲玉里駅出発
DR2700形がつどう中、玉里駅を出発します。次に玉里を訪れたときはもう、白鐵仔の姿はありません。車内から駅構内の風景をしっかりと目に焼き付けておきます。
もうDR2700形の姿がないので辛くなるかもしれませんが、玉里は風光明媚な場所なので、また近いうちに訪れたいです。日本家屋も結構ありますよ。

▲DR2700形の座席と陽だまり

瑞穂を出発後、車窓右手に瑞穂移民村の旧玉苑集落が見えてきました。近くには旧瑞北駅の跡地があります。
今でもベーハ小屋が数棟建ち並んでおり、日本統治時代の面影をかすかに残しています。高架区間なので見晴抜群、撮り応え抜群です。

熱帯林の中を、カミンズ製エンジンをかき鳴らしながら走り抜けます。
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▲大富(旧:大和)駅
列車はやがて大富駅に到着しました。各駅停車しか止まらない小駅です。日本統治時代には、本島人(台湾人)向けの私設移民村「大和村」が置かれていました。
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光復郷の市街地が近づくにつれ、右手に花蓮港製糖所大和工場(戦後は光復糖廠)の宿舎群が見えてきました。台湾各地には製糖所が多数ありましたが、日本統治時代の木造宿舎が今も各地に残されています。
また、光復郷市街地一帯には日本統治時代に上大和移民村が設置されていました。非常にマイナーな移民村なので、どこが移民村の集落だったか、どこに当時の家屋が残されているかは調べている最中です。
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▲光復隧道
光復駅を発車後、またしても新鮮に突入しました。電化にあわせて、広くて新しいトンネルにルート変更されています。
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▲万栄(旧:万里橋)駅
トンネルを抜けると万栄駅に到着。林田山文化園区へお越しの方はこちらが最寄り駅です。ただし自強号は停車しないので、発着列車はそこまで多くありません。

のどかな田園地帯をしばらく走ると、鳳林駅に到着です。以前訪れたときは駅舎の改修工事が行われている最中でしたが、今回は生まれ変わった駅舎を少しだけ目にできました。

▲鳳林駅駅舎

鳳林駅では長時間停車しました。ホームでDR2700形の撮影を楽しみますが、平日ということもあり、撮影者は少なかったです。
鳳林~志学

▲鳳林駅にて、DR2700形連結部
鳳林駅を出発した列車は南平駅を経て、ルート変更されたばかりの長いトンネル(渓口トンネル)に入ります。DR2700形で真新しいトンネルを体験できるのもごくわずかな期間だけだったので、貴重な体験をすることができました。
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トンネルの途中で突如明るくなり、真っ白なホームが見えてきました。まるで、福知山線の西宮名塩駅のような構造をしていますね。いずれこの位置には駅が設置されることになっています。
近くにはかつて、平林駅が設置されていました。平林駅は戦後、林栄に改称され、最終的に改軌によるルート変更で廃止され、現在に至ります。

渓口トンネルは渓口駅跡の横を潜っているので、切通しが印象的だった駅跡地を見ることはできません。
長いトンネルを抜けたのち、豊田駅を経て寿豊(旧:寿)駅に到着しました。駅構内は相変わらず工事中で、ホームと駅舎の間では新駅舎の設置作業が行われていました。

▲寿豊駅のホームと駅舎の間には、鉄筋柱が立ち並ぶ

▲平和(旧:池南)駅
志学駅で2列車を待避

志学(旧:賀田)では、列車交換・追い越し待ちのため、長時間停車に入ります。長時間停車は各駅停車の旅の魅力の一つであり、楽しまないわけにはいきません。ホームに出て、DR2700形を記録に収めたり、ホームの写真を撮ったりしました。

▲志学駅に到着

▲志学駅ホーム上屋
台鉄のホーム上屋はコンクリートで作られていることが多いです。もちろん、トタン造の上屋もあります。

▲DR2700形の屋根にどんと「のしかかる」ラジエター

▲志学駅に長時間停車するDR2700形
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▲志学駅駅名標

▲DR2700形花蓮行の簡易サボ

▲志学駅駅舎
リニューアルは行われておらず、典型的な台東線駅舎の姿をよく留めています。

ホーム上では、大勢の団体客が列車を待っていました。そのため駅構内はとても賑やかです。

▲DR2700形スカート周り

左右に莒光号・自強号がそれぞれ停車し、構内は一層にぎやかになりました。我々を乗せたDR2700形普快は両列車をやり過ごしてから、ようやく出発です。

▲DR2900形自強号
加速が鈍いうえに、しょっちゅう遅れの原因になるため・・・かどうかは分かりませんが、DC自強号は通常の自強号よりも1ランク下の料金に「値下げ」されることになりました。それでも僕は客車列車たる莒光号の方が好きです。
志学~花蓮

▲初音駅跡を通過
志学を出発すると、次第に左右にそびえる山々が低くなり、花東縦谷から花蓮都市圏に移ったことを実感します。

▲吉安(旧:吉野)駅に到着

▲DR2700形車内から、吉安駅駅舎と駅名標

吉安駅を出発すると、花蓮駅までそう時間はかかりません。DR2700形定期列車の旅も間もなく終わりを迎えます。

▲ブロック壁が見えると間もなく花蓮駅だ

長そうで意外にも短い、DR2700形4675次の旅が終わりました。TEMU1000形や客車、電車などがつどう終点の花蓮駅に到着です。
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▲終点・花蓮駅に到着!

▲花蓮駅には日本語が併記された看板類が少なくない
DR2700形の定期列車とは、これでお別れです。
しかし、DR2700形は完全に引退したわけではありません。状態の良い数編成が動態保存されることになっているので、今後も機会があれば、我々の前に姿を見せてくれることでしょう。次にこの列車をいつ、どこで見られるかはわかりませんが、その日が来るのを楽しみに待っています。
到着したDR2700形は少し停車したのち、カミンズ製エンジンをかき鳴らしながらホームを去っていきました。
▲今回収録した動画です。
高評価&チャンネル登録お待ちしております!
撮影日:2014年7月7日
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