台鐵屏東線直通「復興号客車」目当てに新左営駅で下車した話
台鐵屏東線の非電化区間では、今でも客車鈍行が幅を利かせています。
復興号で使用されていた10000系客車20000/2000番台(1)が用いられており、冷房付きということで種別は区間車です。基本的に非電化区間のみの運用はなく、全ての列車が西は高雄・新左営、東は枋寮・台東(南廻線)に乗り入れています。
2015年1月、私は岡山から区間車に揺られて高雄を目指していました。乗車したのは乗り心地の良いEMU800型です。このまま高雄まで行こうと思っていましたが、ふと新左営駅で下車したくなりました。というのも、上述のように屏東線客車鈍行の一部が新左営まで足を延ばしているからです。
岡山から約10分、新左営駅に到着しました。しかし、全ての客車鈍行が新左営まで足を延ばしているわけではないので、決して油断できません。列車がホームに入った瞬間、窓から駅構内を眺めると...

期待していた客車鈍行は停車していました。青と白の客車が静かに出発の時を待っています。高雄到着は少し遅くなりますが、これで列車をいったん降りる決意が固まりました。
この10000系20000/2000番台は復興号用として製造されたことから、「復興号客車」と呼ばれています。現地では20000系・2000系と称されることが多いですが、車体は莒光号で使用される10000/1000番台とほぼ同じであるため、私は両者あわせて10000系客車と総称しています。

▲高鉄左営駅で出発を待つ700T型台北行き
台南側のホーム端に行くと、停車中の700T型を見ることができます。
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▲SP20000型車内
車内はビニール張りのリクライニングシートで、EMU500型や700型よりもはるかに乗り心地が良いです。私は東台湾を訪れることが多いので、復興号や台東線区間車でよくこれに乗車しました。手動扉付きの古い系列ですが、静粛性に優れています。
新左営駅を出発した列車は静かなジョイント音を刻みながら、夜の高雄市内を南下していきます。DL牽引とはいえ、今回乗車した車両は最後尾に近いため、爆音はほとんど聞こえてきません。減速時は「ゴゴゴゴ・・・」と古めかしい制動音を鳴らしながら、徐々に速度を落としていきます。
左営を経た列車は高雄市中心部へと入っていきます。高雄周辺では地下化工事が行われているため、愛河(旧:高雄川)から眺める夜景は近いうちに見納めとなります。しっかり目に焼き付けておきましょう。
愛河を渡ると高雄駅はもう目の前です。いくつかポイントを渡り、工事中の構内を眺めながら高雄駅に到着しました。
客車好きであれば、ぜひとも屏東線の客車鈍行に乗っておくべきでしょう。たしかに南廻線台東~枋寮駅間を走る客車鈍行も魅力的ではありますが、「復興号客車」の旅もなかなか楽しいものですよ。
▲今回収録した動画です。
高評価&チャンネル登録お待ちしております!
撮影日:2015年1月18日
(1)筆者独自の台鉄客車分類法に基づく。重量・製造地・製造年代・付番方法等を考慮して、32850系と10000系は分けて分類する。冷房装置が屋根に設置され、軽量化が行われた10200系に関しても同様である。南廻線の普快車で使用される日本製客車は32900系に分類する。
復興号で使用されていた10000系客車20000/2000番台(1)が用いられており、冷房付きということで種別は区間車です。基本的に非電化区間のみの運用はなく、全ての列車が西は高雄・新左営、東は枋寮・台東(南廻線)に乗り入れています。
2015年1月、私は岡山から区間車に揺られて高雄を目指していました。乗車したのは乗り心地の良いEMU800型です。このまま高雄まで行こうと思っていましたが、ふと新左営駅で下車したくなりました。というのも、上述のように屏東線客車鈍行の一部が新左営まで足を延ばしているからです。
岡山から約10分、新左営駅に到着しました。しかし、全ての客車鈍行が新左営まで足を延ばしているわけではないので、決して油断できません。列車がホームに入った瞬間、窓から駅構内を眺めると...

期待していた客車鈍行は停車していました。青と白の客車が静かに出発の時を待っています。高雄到着は少し遅くなりますが、これで列車をいったん降りる決意が固まりました。
この10000系20000/2000番台は復興号用として製造されたことから、「復興号客車」と呼ばれています。現地では20000系・2000系と称されることが多いですが、車体は莒光号で使用される10000/1000番台とほぼ同じであるため、私は両者あわせて10000系客車と総称しています。

▲高鉄左営駅で出発を待つ700T型台北行き
台南側のホーム端に行くと、停車中の700T型を見ることができます。
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▲SP20000型車内
車内はビニール張りのリクライニングシートで、EMU500型や700型よりもはるかに乗り心地が良いです。私は東台湾を訪れることが多いので、復興号や台東線区間車でよくこれに乗車しました。手動扉付きの古い系列ですが、静粛性に優れています。
新左営駅を出発した列車は静かなジョイント音を刻みながら、夜の高雄市内を南下していきます。DL牽引とはいえ、今回乗車した車両は最後尾に近いため、爆音はほとんど聞こえてきません。減速時は「ゴゴゴゴ・・・」と古めかしい制動音を鳴らしながら、徐々に速度を落としていきます。
左営を経た列車は高雄市中心部へと入っていきます。高雄周辺では地下化工事が行われているため、愛河(旧:高雄川)から眺める夜景は近いうちに見納めとなります。しっかり目に焼き付けておきましょう。
愛河を渡ると高雄駅はもう目の前です。いくつかポイントを渡り、工事中の構内を眺めながら高雄駅に到着しました。
客車好きであれば、ぜひとも屏東線の客車鈍行に乗っておくべきでしょう。たしかに南廻線台東~枋寮駅間を走る客車鈍行も魅力的ではありますが、「復興号客車」の旅もなかなか楽しいものですよ。
▲今回収録した動画です。
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撮影日:2015年1月18日
(1)筆者独自の台鉄客車分類法に基づく。重量・製造地・製造年代・付番方法等を考慮して、32850系と10000系は分けて分類する。冷房装置が屋根に設置され、軽量化が行われた10200系に関しても同様である。南廻線の普快車で使用される日本製客車は32900系に分類する。
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