国鉄急行型457系で夜の倶利伽羅を越える(金沢~富山)
今回お届けする金沢発富山行きの普通列車(2015年3月1日時点)もそのひとつで、夜間帯に走るため車窓を楽しむことはできませんが、夜汽車気分を満喫することができました。
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列車到着時間に合わせてホームに出ると、これから乗車する列車は間もなく入線しようとしていました。
前照灯の光は徐々に大きく眩しくなっていき、金沢駅ホームに滑り込んできました。車体更新によりシールドビーム・デッキ撤去を受け、さらに単色化された編成を先頭に、北陸色・原型ライトの編成が続く6両編成です。
これから原型ライトの編成を先頭に、富山を目指して走り出します。今回乗車するのはもちろん、デッキがある原型ライトの編成です。
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▲金沢駅で出発を待つ457系普通列車
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▲金沢駅で憩う681系特急「サンダーバード」と521系

▲これから乗車する457系普通富山行き―原型ライトの編成を先頭に
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列車は定刻通りに金沢駅を動き出しました。急行型独特の加速音をBGMに、金沢~富山間の約1時間にわたる夜汽車の旅が始まります。デッキ周辺の座席はロングシート化されているものの、気分は夜行急行です。
一昔前、大垣~東京駅間で設定されていた165/167系の「大垣夜行」を思い出します。車内が「大垣夜行」ではありえないガラ空きなのは気にしない。
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▲夜の明かりを照らす457系の大目玉
九州でも比較的晩年まで原型ライトの457系が使用されていました。2000年代初頭までは熊本・鹿児島・宮崎・大分地区でブイブイいわせていたとは、今となっては信じられないような話です。
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▲夜の闇に浮かび上がる457系の運転台

▲小杉駅に到着―次は越中大門

▲デッキの洗面所は急行型の証だ

1時間とは案外短いもので、終点の富山駅に到着しました。ここでは413系との並びを見ることができました。夜深いにもかかわらず、去りゆく急行型と北陸線を惜しんで、レイルファンが数人カメラを構えていました。
富山駅に佇む特急「サンダーバード」の姿も今は昔です。

▲夜の富山駅に到着

もう老い先短いせいか、車体はひどく痛んでいます。それでも存在感が決して小さくならないのは、単に引退が近いからというだけではなく、50年間近畿と北陸を爆走し続けてきた「急行型」だから、というのもあるでしょう。
撮影日:2015年3月6日
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