初っ端から「レア車」16010系に遭遇―近鉄南大阪線・阿倍野橋
標準軌系統では22600系「Ace」が、南大阪線でも兄弟分にあたる16600系が年々増殖を見せるなど、近鉄では特急車の世代交代が進行中です。そんな中、標準軌ではとっくに引退している「エースカー」世代の特急車が、狭軌の南大阪線では現役でいます。
南大阪線の特急車・16000系がまさに、「エースカー」世代といえる系列です。1965(昭和40)年の登場時から四半世紀を経た今日も、少数勢力に転じたとはいえ、その元気な姿を見ることができます。
廃車が進み少数勢力になったことで、以前よりも遭遇する機会は減ったに違いありません。16000系撮影が長丁場になることを覚悟しつつ、改札を抜けて阿部野橋駅ホームへと向かいました。

運よく16000系はホームに停車中でした。6~70年代に製造されたとは思えないほど、車体・車内各部は徹底的に更新されてる様子が見てとれました。11400系を彷彿とさせる、幌むき出しの表情が良い。
前頭部を収めるためホーム先端を目指していると、途中で切り離された先頭2両編成に遭遇しました。よくよく見ると、この2両は通常の16000系と何か違います。
ここで即座に確信しました。
「2両1編成だけのレア車・16010系もいるじゃん」、と。
さっそく収めようとしたのもつかの間、肝心の16010系はすぐに動き出してしまいました。しかし客を載せて吉野に向かったわけではなく、引き上げ線に移動しただけのようです。

16010系に続いて、16000系も回送として引き上げていきます。
.jpg)
待つこと5分、先ほどの16010系がホームに戻ってきました。先発の特急として、これから2両単独で吉野に向かいます。

16010系はなんとも奇怪な車両です。「色はスナックカー、顔はサニーカー」という外見は勿論のこと、2両1編成しかないという希少性が、その奇怪さを一層引き立たせています。
大阪ど真ん中のターミナル駅というのに、「2両特急」が発着するというのも奇怪で面白いじゃないですか。素晴らしいほどに奇怪だらけです。


▲16010系車番表示(ク16111・モ16011)
.jpg)
.jpg)
南大阪線で30000系(登場時)と同じ形状の方向幕を採用しているのは16010系のみ。表示器もしっかりと記録に収めておきましょう。
.jpg)
一通り外観を収めたところで、16010系の出発シーンを収めることに。幸い被写体を遮るものはなく、無事に思い通りの記録とりができたと思っています。
当初、「16000系さえ見られれば」と思っていただけに、16010系との遭遇は意外でした。撮影を早々と済ませるに至り、おかげで後々の行程に余裕ができたのは言うまでもありません。
撮影日:2016年7月3日
- 関連記事
-
-
【高架工事中】早朝しずかな南海羽衣駅ホームで
-
初っ端から「レア車」16010系に遭遇―近鉄南大阪線・阿倍野橋
-
天気のいい日は「えいでん」撮り歩き(出町柳~茶山)
-