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【2017年4月】リニューアル後の台鐵鳳林駅(花蓮県鳳林鎮)

台湾東海岸を通る台鉄台東線の各駅では、電化に際して駅のリニューアル工事が行われてきました。今回訪れた鳳林駅もその一つで、骨組みは以前のものを流用しつつ、まるで新築のような外観に仕上げられました。その変貌ぶりはあたかも某リフォーム番組を彷彿とさせます。

2013年夏に鳳林駅を訪れた際、外壁をはぎ取られて生々しい姿をさらしていました。次いで翌年夏に訪れると、駅舎は美しい姿に生まれ変わっていましたが、この時は列車離合待ちの少ない時間に、ホームから駅舎を少し眺めるに留めています。

台東線の電化から間もなく3年になろうかという今、鳳林駅はどうなってるのでしょうか。新たな装いに身を包んだ鳳林駅と、同駅を発着する列車の姿を収めましたのでお届けします。

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2013年当時、鳳林駅は沢山の足場に囲まれていました。あれから4年、駅前は一変して美しく整備されていました。駅舎・駅前ともに灰色を基調とした、落ち着いた色合いに統一されています。また、ロータリーを一段高くかさ上げしたようで、駅舎入口に存在した段差が解消されています。

たしかに駅舎の整備は終わっていますが、一方でロータリーの整備はまだ完了していないようです。ロータリーの大半には立ち入り規制が敷かれ、地面には舗装用のブロックが積まれている状況でした。しかし、地面のブロック以外に工事中の場所は見当たらず、整備完了が間近に迫っていることを感じ取れました。

そんな鳳林駅前には古くから土産物店が数軒営業しています。今回はその一つ「亜美花蓮名産」で花蓮土産を買って帰りましたが、ここで同店を営む日本語世代の陳鏡尭氏にお話を伺うことができました。同氏は広東系移民の末裔にあたり、戦前に新竹から鳳林に来たとのこと。

同氏から戦前の鳳林について多くの情報をお聞きしていますが、書き出すと長くなるため、詳細はまた別項で述べたいと思います。

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▲鳳林駅舎内部
駅舎内に入ると、そこには鳳林らしさが織り込まれていました。所々、客家独特の花柄模様で装飾されているのです。

鳳林には戦後、日本人が去ったことで空き家になった旧内地人移民村に、多くの客家人が移住してきた過去があります。ゆえに同地は今や客家人の多い地域であり、同時に客家文化の発信地としての性格も有しています。

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▲鳳林駅ホーム
区間車、莒光号、そして一部自強号が停車します。いちおう主要駅とはいえ、閑散線区のため停車列車は多くありません。生田原駅(JR石北本線)のような立ち位置の駅といえましょう。

駅構内の構造は以前と変わらず国鉄型配線です。架線が張られたことで、電化前に比べ雰囲気が大幅に変わりました。

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さて、ここからは鳳林駅ホームでの撮影記録になります。

鳳林駅ホームに上がるのは2014年7月以来、およそ3年弱ぶりのことです。前回はDR2700形でやってきましたが、今やEMU500形がローカル輸送の主役を担います。冷房が効いて快適にはなったものの、ロングシートのEMU500ではちと旅心を感じにくいですね。

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▲鳳林駅に停車するEMU500形区間車

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次いで、南廻線・屏東線に直通する新左営行きのDR2800形自強号が入ってきました。DR2900系列だとあまり撮影意欲がわきませんが、これが来ると不思議とカメラを向けたくなります。裾絞りの車体がDR2700形を彷彿とさせますね。

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離合予定の列車が遅れているのか、DR2800形は出発予定時刻になっても一向に動く気配をみせません。速達列車だというのにのんびりとした佇まいで停車しています。

出発時間から遅れること数分、無事に対向列車と離合したDR2800形は、ゆっくりとした速度で走り去っていきました。次の上大和はまだまだ先です。



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やがて、樹林行きのTEMU2000形「プユマ」が入ってきました。この列車で鳳林を後にするため、ここで今回の撮影記録は終わりです。



撮影日:2017年4月2日
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