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【施設紹介】台鐵宜蘭線 蘇澳駅(宜蘭県蘇澳鎮)―漁師町の終着駅

今回お届けする蘇澳駅は台湾北東部、宜蘭県蘇澳鎮にあります。八堵駅(基隆市)から伸びる宜蘭線の終着駅にあたり、附近には蘇澳冷泉・南方澳漁港が存在します。

宜蘭線は今でこそ台湾東海岸のメインルートにあたりますが、蘇澳新駅と花蓮を結ぶ北廻線が開業したことで、蘇澳新駅から一つ先にある蘇澳駅は交通の要所から外れてしまいました。現在では主に宜蘭線の区間車が発着しています。



駅舎


台鐵宜蘭線終點蘇澳站

蘇澳駅の駅舎は一般的な鉄筋コンクリート造で、赤く塗装されています。

台鐵宜蘭線終點蘇澳站
▲蘇澳駅窓口・改札口

自動券売機は1台のみ、自動改札機はありません。利用者はあまり多くないようで、駅舎内にはのんびりとした雰囲気が漂っていました。

台鐵宜蘭線終點蘇澳站
▲蘇澳駅待合室

今でこそメインルートから外れた蘇澳駅ですが、数十年も前は花蓮港への玄関口として賑わっていたのでしょう。広く大きな駅舎に当時の面影が残っているような気がします。

台鐵宜蘭線終點蘇澳站
▲蘇澳駅から駅前通りを眺めて

駅周辺の様子


台鐵宜蘭線終點蘇澳站

蘇澳駅構内には広い留置線と転車台があります。転車台が終端部にある関係で、ホームから終端部まで数百メートルほど側線が続いています。写真上は転車台へと続く側線の踏切を収めたもの。

台鐵宜蘭線終點蘇澳站
▲終端部側から蘇澳駅ホーム・留置線を眺めて

さすがは幹線の終点だけあって構内は広く、数本もの側線を有しています。しかし留置されているのはホッパ車10両ぐらいで、電車の姿はありません。同駅を発着する電車は毎時一本ほどと少なく、ただ広いだけの寂しい構内という印象を受けます。

台鐵宜蘭線終點蘇澳站

線路終端部には転車台があります。SL列車が運転されたときは、ここで方向を換えるのでしょう。省道9号線(蘇花公路)に入って坂を少し上ると、写真上のように転車台を見下ろすことができますよ。

駅ホームの様子


台鐵宜蘭線終點蘇澳站
▲枯れ池

台鐵宜蘭線終點蘇澳站
▲蘇澳駅に止まるEMU500形区間車

ホームは1面2線。うち1本は終端部(転車台)へと続いていますが、残る1本は頭端式となっています。有効長は相互で大きく異なり、頭端式の方が随分と短いです。

撮影日:2017年4月3日
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COMMENT

こーたろー

メインルートからはずれてしまうと
淋しくなってしまいますね。
県内ではありませんが、かつての東海道線であった御殿場線の横をときどき通るのですが複線時代の跡があるつかわれなくなったトンネルやかつて線路があったと思われるスペースや橋脚をみるとかつての栄華が何となく感じます。

2017年05月15日(月)17:25

wra

こーたろーさん

> 県内ではありませんが、かつての東海道線であった御殿場線の横をときどき通るのですが複線時代の跡があるつかわれなくなったトンネルやかつて線路があったと思われるスペースや橋脚をみるとかつての栄華が何となく感じます。

今となっては短い電車が毎時一本程度しか通らない御殿場線ですが、昔は超特急も行き交ったんでしょうね。「あさぎり」が沼津まで行かなくなってより寂しい路線になったと思います。

2017年05月16日(火)21:05

焼きそば

転車台を上から見下ろす構図なんて、場所が違えば結構な人数が集まりそうな気がしますね…。


見慣れぬ標識ひとつで異国と解る、さりげない一枚っていい雰囲気だな、と思います。

2017年05月16日(火)22:48

wra

焼きそばさん

> 転車台を上から見下ろす構図なんて、場所が違えば結構な人数が集まりそうな気がしますね…。

おそらくSL列車が入る時は、いわゆる「お立ち台」状態になる場所なんでしょうね。普段は列車が全く止まっていないので、非常に寂しい場所です。


> 見慣れぬ標識ひとつで異国と解る、さりげない一枚っていい雰囲気だな、と思います。

とくに「止まれ」標識は日本だけ三角なので、多くの日本人旅行者が焼きそば様の仰るようなことを感じておられると聞いています。台湾の道路事情も結構興味深い所があります。気になる点があったら積極的に取り上げていきたいところです。

2017年05月16日(火)23:30