台鐵台東駅で「珍車」発見!DR2510形&DR2700中間車
そんな台東駅では改装工事が行われており、駅全体が工事現場と化していました。

▲工事中の台東駅
駅舎の正面玄関は工事のため閉鎖されています。暫くの間、駅待合室へは側面から入ることになります。

駅ホームでは台北から乗ってきた莒光号616次が、長旅を終えてつかの間の休息をとっています。

▲自転車搭載スペースのあるSP32770
616次には基本的に自動扉の10200系客車が使用されています。この系列ではステンレス製の軽量車体を採用しており、屋根上の冷房装置が一番の目印となっています。ところが2両だけ、本来ならば手動扉の32850系客車が連結されています。
その32850系というのが自転車搭載スペースを備えた改造車両で、他の車両にあわせて自動扉に改造されています。今回、616次にはSP32770・SP32772が連結されていました。

▲自転車搭載スペースのあるSP32772

駅ホームに置かれているベンチに目をやると、側面の形状があたかも人の顔に思えて吹き出しそうになりました。

台東駅ホームでも大規模な改装工事が行われており、装飾品がホーム中央部に集めておかれていました。工事が終わればモダンなホームへと生まれ変わるのでしょう。

台東駅の山側には広い留置線があります。機関車が集まる花蓮機関区台東分所とは対照的に、こちらには主に電車・休車が留置されています。

休車は一つの線路にまとめて留置されています。その中には1990年に製造されたDR2510形の姿もありました。2両のみの製造にとどまった希少な存在です。

DR2510形の奥には2014年7月に定期運用を離脱した、DR2700形が留置されています。DR2510形の背後には1両だけ、DR2700形の中間付随車DR2750形が連結されていますが、ガラス窓はなく状態は悪いです。

▲DR2510形の側面を眺めて
JR九州のキハ200系とは同世代にあたりますが、こちらの方がはるかに古いデザインのため、一見すると1970~80年代製造と錯覚してしまいます。

▲DR2510形乗降口付近
乗降扉のすぐ横には謎の物体が掲示されていますが何でしょう。

DR2510形の八堵側前頭部にはトイレが設置されており、該当箇所の妻面には運転台側にしか窓がありません。その様子はあたかも阪伊間を疾走した近鉄2200系を彷彿とさせます。

▲1両だけ現存するDR2700形の中間車DR2750形(DR2752)

一方、旅客列車が発着するホームに目をやると、いつの間にかTEMU1000形「タロコ」とDR2900形自強号が停車していました。TEMU1000の方はハローキティラッピング車で、つまるところ2016年に導入された一番新しい編成です。

▲台東駅で出発を待つDR2900形自強号
南廻線の電化区間は現在、台東~知本までの短区間にとどまっていますが、近い将来に全線での電化工事が予定されています。同路線を行くDC自強号を堪能するのであれば、今のうちかもしれません。

▲台東駅に止まる郵便荷物車MBK80015

▲台東駅に停車するEMU500形

▲EMU500形の行先表示器は「台東」を指している
台東線のローカル輸送は現在、EMU500形が担っています。電化前と同様本数は非常に少なく、朝・夕方ラッシュ時を中心に区間車のダイヤが引かれています。
最後にEMU500を見たところで、台東駅での撮影を終えました。
撮影日:2017年4月1日
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