寂しすぎる・・・真冬の夕張市街地をめぐる(北海道夕張市)

石炭の街として栄えたのも今は昔。人口減少が止まらないまま、北海道夕張市は2007年に財政破綻しました。あれから12年経った今、夕張がどのようになっているのか、市中心部をめぐりながら探ってみます。

DSCN7955.jpg
今回は市北部にある本町2丁目をスタートして、商業・公共施設が集中する地区を通り、2019年3月で廃止されるJR夕張駅を目指します。

時刻は早朝の6時半。空は薄暗く、街は完全に目覚めていません。ただでさえ、過疎化で市街地が衰退しているというのに、これではただただ寂しいばかりです。

そんな夕張本町を通っていると、映画の看板がたくさん目に飛び込んできます。かつて、夕張には沢山の映画館がありました。同じ産炭地だった福岡県の筑豊にも、やはり映画館が多くあったそうです。

夕張市では映画産業を町おこしに生かそうと、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」というイベントが行われています。街中の随所にみられる看板は、まさに町おこしの一環で設置されているものなのです。

DSCN7956.jpg
今回、夕張市内のホテルで一泊しました。どうやら真夜中に雪が降っていたらしく、外に出ると真新しい雪が降り積もっていました。

足元を見ると、人の足跡が見当たりません。どうやら夜が明けてから、まだ人が通っていないようです。柔らかい新雪を踏みしめながら、物音しない夕張本町を進んでいきます。

DSCN7957.jpg
人気が少ないばかりではありません。建物も老朽化しているものが多く、町全体が時代から取り残されているような印象を受けます。

DSCN7958.jpg
川を渡り、つづいて本町5丁目に入ります。5丁目には夕張市役所や商工会議所のほか、かつては2代目夕張駅、もとい夕張鉄道の夕張本町駅がありました。

DSCN7959.jpg
▲簗詰医院
川を渡るとすぐに、古びた病院が見えてきました。簗詰医院です。同名の病院が清水沢に存在しますが、この本町にある病院が移転したものと思われます。

DSCN7961.jpg
とにかく雪が深いです。平野部よりもはるかに積雪量が多く、屋根だけでなく軒先にも雪が積もり切っています。雪かきできなかった分は、ただただ積み重なっていくばかりです。

DSCN7962.jpg
▲夕張商工会議所

DSCN7963.jpg
商工会議所の裏手には夕張市役所があります。玄関周辺には雪が積み重なり、どこが入口でどこが駐車場なのか分からなくなっています。

DSCN7965.jpg
そんな市役所横にあるのが、写真上の旧市民会館です。耐震上の問題から閉鎖され、入口にはベニヤ板が打ち付けられています。そう遠くないうちに解体されるでしょう。

市民会館を語る上で欠かせないのが、「夕鉄」こと夕張鉄道の存在です。同鉄道は今もバス会社として存続していますが、1970年代まで江別市と夕張市をレールで結んでいました。そんな夕鉄の、夕張側の終点だったのが夕張本町駅です。

夕張本町駅は晩年、市民会館の裏手に設置されていました。夕鉄廃止後、ほぼ同じ位置に夕張支線の夕張駅が移転してきました。いずれ市民会館が更地になったら、夕張本町駅の面影はさらに薄れていくでしょう。

DSCN7966.jpg
市役所を過ぎて、古びた市中心部を進みます。

DSCN7967.jpg
市役所そばの茶色いビルは廃墟状態になっていました。

窓ガラスは一部割れ、雪かきしないせいか、屋根には積雪がミルフィーユ状に重なっています。積雪は大きく外にせり出し、今にも落ちてきそうな状態です。これは危険。

DSCN7968.jpg
市役所そばの路地を進むと、道が急に狭まりました。進入禁止の看板が埋もれています。どうやら、この先は階段になっているらしく、道なき道状態を進むのも嫌なので、引き返して別の道を進むことに。

DSCN7969.jpg
メインストリートに戻り、夕張駅を目指し進んでいると、左手に学校が見えてきました。現在は廃校になっている、旧第一中学校です(写真上)。

もし生きている学校ならば、ちゃんと雪かきされているはずです。しかし、ここは廃校。校門も校庭も校舎も、ただ雪に埋もれるばかりです。現在、学校関連施設は清水沢に集約されています。

DSCN7970.jpg
夕張駅が近づいてきました。足元にはエゾシカやキタキツネといった、動物の足跡が残されています。場所によっては獣臭い場所もあって、とにかく自然を感じながらの移動となりました。

DSCN7971.jpg
本町を出てから20分、ついにJR夕張駅に到着です。すぐ横にはホテルマウントレースイの巨大な建物が聳えています。こちらも深い雪に覆われていました。

総括

夕張市中心部を北から南に歩いてみました。やはり、過疎化の影響はすさまじいようで、市とは思えないほど衰退しきっていました。建物は大方老朽化が進み、あたらしい建物があまり見当たりません。

さらに驚いたのは、スーパーマーケットが見当たらないということです。今回、散策にあたって夕張に一泊しましたが、市中心部というのに商店が見当たらず、コンビニが一軒あるのみという状況でした。

人も鉄道も去っていき、衰退し続けて止まらない夕張市の行く末に不安を抱きながら、市中心部の散策を終えました。

撮影日:2019年2月20日
関連記事

Comment

中林20系

スーパーがない

そういうところ、結構あります。大体はセコマがすべてを兼ねてたりします。ホットシェフ(店内調理)のある店は弁当店を、ホットシェフベーカリーのある店はベーカリーを兼ねてたり。
人口が少ない自治体でもセコマは一店舗はあるので(700人台の音威子府村にも一件)、あれはもうコンビニというよりは社会インフラを担ってると思いました。

それ以上に昨年の自転車旅で困ったのが、そういうところはドラッグストアがないということ。調剤薬局はあるのですが、筋肉痛でもサロンパスを買うところがないという…アマゾン利用者ばかりじゃないでしょうし、住民の皆さんはどうしているのだろうと思いました。

2019年03月09日(土)19:27
wra

wra

中林20系様

なぁ~るほど!つまりコンビニとスーパーの中間に近い役割を担っているわけですね。
人口密度が近い地域ならではの事業形態だと思いますが、ドラッグストアのように、だからこその弱点もあるということなのでしょう。

2019年03月11日(月)00:51