深夜のタイ国鉄フアランポーン駅へ!イスラム色漂う夜行列車を激写

▲仕業を終えたNKF形(THN形が後ろに縦列停車した)
深夜のフアランポーン駅には、その日の仕業を終えた列車が次々に到着します。その中にはディーゼルカーの姿も多く、車両によっては床下から白い煙を吹きだしていました。
車両の状態はあまり良いとは言えず、タイ国鉄の保守点検の甘さを垣間見ることになりました。むしろ、日本の鉄道が厳格すぎるだけなのかもしれませんが。

▲本日の最終列車は南本線の「スプリンター」ヤラー行き
そうこうしているうちに、気動車特急「スプリンター」が入ってきました。この列車は仕業を終えた列車ではなく、これから仕業に入る列車です。韓国大宇製のAPD20系が充当されていました。

▲出発を待つヤラー行き
低床ホームに停車する気動車には、えもいえぬ迫力がありました。エンジン音も大きく、ドーム屋根に轟音と排気ガスの匂いが漂います。

▲低床ホームが異国情緒を醸し出す
さらに近づいて、APD20系をもう一度収めてみました。列車にはイスラム系の利用者が、次々に乗り込んでいきます。
とくにスカーフを付けた女性が目立ち、男性の中には、パキスタンでいう「サルワール・カミーズ」にそっくりな服を着た人もいました。どうやらムスリム住民(パタニ人)の多い、タイ深南部に向かう列車のようです。

▲スラーターニー行き編成のサボ
側面のサボには「バンコク~スラーターニー」と表示されていました。この列車はいわゆる「多層建て列車」で、スラーターニー行きの特急39列車と、ヤラー行きの41列車が併結しています。
両列車は併結状態で深夜のフアランポーンを出発後、南線に入ってマレー半島を南下していきます。夜が明けた朝8時ごろ、スラーターニーで39列車を切り離したのち、単独になった41列車はさらに南下。そして昼13時ごろ、ようやく終点ヤラーに到着するという、タイ国鉄屈指の長距離列車です。
しかし、41列車をさらに上回る長距離列車もあって、フアランポーンを昼出発して、スンガイコロクにはなんと翌日の昼前に到着します(乗ってみたい!)。

▲静まり返ったホーム入口
そろそろ終電の時間が近づいてきました。翌朝のことも考えて、フアランポーン駅から引き上げることにします。いつの間にか、駅待合室から人気が消えて無くなろうとしていました。

▲最終列車の早い「クルンテープ駅」
22時半の時点で、残る出発列車は2便のみ。一本目はウボンラチャターニーを目指す快速141列車、もう一本は先ほど紹介した、特急39・41列車です。
今回深夜の駅を訪れたことで、フアランポーン駅を出発する最終列車は、22時50分発ということが分かりました。思ったよりも早いですね。23時台も出発便があると思っていましたが・・・。
ここまで遅い時間帯になると、駅舎正面玄関は施錠されます。駅から外へと出るには、ホーム側面部から出ることになるのですが、そこから駅前に出る途中、多くのホームレスが寝転がっていました。所々に怪しげ雰囲気がただよい、皮膚病を患った人もいます。
バンコク社会の影を垣間見ながら、夜のフアランポーン駅を後にしました。
▲今回収録した動画です。
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撮影日:2019年3月19日
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