タイ国鉄「客車列車」普通233レに乗る(フアランポーン~バンスー)

2019年3月、タイ国鉄に初乗車しました。記念すべき初乗車区間は、フアランポーン~バンスー間と短いですが、バンコク市街地を眺めながら客車列車の旅を満喫できました。

まずは窓口で切符を買い、駅ホームに向かいます。バンスーに向かう直近の列車は、東北線スリン行きの普通233列車で、タイ国鉄ではメジャーの非冷房式客車です。

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▲BTC1058(BTC1000形)
233列車の出発まで時間があるので、駅に停車中の客車を撮って回りました。基本的に10系軽量客車ベースのBTC1000系が多く、現役の10系客車を見たことがない私からしたら、どれも格好の被写体でした。

BTC1000系の基本形式BTC1000形は、10系でいう所のナハ10に近い役回りを担っています。裾絞りを取り入れているため、ナハ10とナハネ10を足して二で割ったような外観が特徴です。普通列車から速達種別まで、じつに幅広い列車で見ることができます。

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▲BTC1054(BTC1000形)

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▲4303号機(ALD形)
ホーム容量に限界があるのか(どうか分かりませんが)、たまに縦列停車を見ることがあります。

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BTC1000形を中心に組成された列車は、とくに編成美があります。やっぱり10系客車って良いですよね。旧型客車の要素が濃いにもかかわらず、やけにツルンとした車体が良い。

日本の本家は引退が早く、現存車もオロネ10以外に殆ど残っていませんが、一方のタイでは、兄弟車がバリバリの現役で使用されまくっています。あまりに客車が多くて、とにかくテンション上がりまくりでした。

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まもなく発車時間が迫って来たので、233列車に乗車します。今回乗車したのは、機関車直後の客車。DLの加速音が鮮明に聞こえてくるので、動画収録に適していると思い、この車両を選んだのです。

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少しだけ車内を散策してみました。トイレはいわゆる「タイ式」で、和式風の便器と洗浄用のシャワーが付いています。出したものは、そのまま下にボットンです。

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連結部から先頭の機関車を眺めてみました。今回の牽引機は新塗装化されており、タイ文字がデカデカと目に飛び込んできました。

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そろそろ席について、出発に備えたいと思います。車番プレートを確認したところ、BTC1206号に乗車していることが分かりました。こちらもやはり、10系ベースのBTC1000形です。ただし日本製ではなく、国産の後期車にあたります。

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ついに列車が動き出したかと思いきや、すぐに停止しました。どうやら線路が詰まっているようです。2分ぐらい待ったでしょうか。ようやく道が開いたらしく、ゆっくりと動き出し、フアランポーンの留置線わきを抜けていきます。

上の写真は、狭窓が特徴的なBTC320形(BTC320号)を写したものです。じつはこの形式、わずか11両しか製造されておらず、少数派に属しています。1963年から64年にかけて、日本車輛で製造されました。形からして、スハ32形や台鐵のSP32400形に近い雰囲気を醸し出していますね。

BTC320の横に連結されている客車も、同じように狭窓が並んでいますが、窓配置がちょっと変わっています。おそらく、BTC1000系に属する2等車BSC1000形ではないかと思います。10系でいうところのナロ10ですね。

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フアランポーンの留置線は広く、多種多様な客車列車が留置されています。

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ステンレス製の寝台車が見えてきました。

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続いて見えてきた客車もBTC1000形です。両脇には寝台客車が置かれていました。

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二等寝台車がBTC1000に連結されています。こんな編成もアリなのが、タイ国鉄の面白いところです。いつか寝台車にも挑戦したい!

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▲BRC1017
最後に食堂車の横を通り、ようやくフアランポーン駅から抜け出ました。いやはや、広い構内でしたよ。

上の写真はBTC1000形の食堂車BRC1017を写したものです。10系客車でいうところのオシ17ですね。タイ国鉄の古い食堂車には、製造先・年代・種車の異なるものが多く、個人的に興味深い存在です。

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列車は続いてスラム街に入っていきます。すると突然、線路際にいた子供が何かを投げてきました。とっさに身構えると、投げていたものは段ボールの欠片でした。

子供が投げた段ボール片は、そのまま窓を潜り抜け、車内の床に落ちました。それだけ列車はゆっくりと走っています。北線・南線・東北線の3系統が重なっているため、なかなか速度が上がらないのでしょう。

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車内にはノンビリとした雰囲気が漂い、アジアの心地よい風が、開けっ放しの窓から入ってきます。日本から消え去った光景が、ここタイにはしっかりと残っていました。

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東線が分かれた直後、すぐに見えてくるのがヨムマラート駅です。ただし、この駅に停車する列車は殆どなく、バンコク中心部に近いにもかかわらず、まるで秘境駅のようになっています。また、この駅から踏切を挟んですぐ南側には、東線のウルポン駅もあります。

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列車は大通りと平面交差しながら、バンコク市内を抜けていきます。立体交差化されていない個所があまりにも多く、高架化の必要性を感じました。

現在、バンコクにおけるターミナル駅はフアランポーン駅ですが、数年内にバーンスー駅にターミナル機能が移される予定です。そう遠くないうちに、バンコク市内の鉄道事情はさらに変わることでしょう。

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ラマティボディ病院駅が近づいてきました。

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列車は途中、ラマティボディ病院とサムセンに止まり、乗客を拾っていきます。途中、ラマティボディ病院で日本人の若者二人組が乗り込んできました。

二人組は飲み物を持っていないらしく、物売りからジュースを買い求めていました。これから一体どこにいくのでしょうか。

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フアランポーンを出て30分後、バーンスー駅に到着しました。駅のすぐ横では、新しいターミナル駅舎が建設中でした。今回はここで列車を降り、これにてタイ国鉄の初乗車は完了です。



撮影日:2019年3月20日

あとがき

4月中旬の台湾行きが決まりました。今回は往路タイガーエアを予定していましたが、なんと、予約手続き中に満席になるというトラブルに見舞われ、往復ともにバニラエア利用としました。

極力繁忙期は避けたつもりです。ところが、なんと年末繁忙期よりも高いじゃん!LCC往復で5万もしてしまいました。閑散期の往復レガシーでも、往復3万代ですよ(2013年頃)。これはちょっと高すぎる・・・

それはともかく・・・今回は先日のタイと同じく、1泊2日の弾丸日程です。あまり時間に余裕がないので、台北中心の滞在にしようと考えています。主な目的は食料品調達で、液体物を持ち帰りできるよう、帰りは受託荷物を設定しました。家族から結構、お使い頼まれているんですよ(笑)

動画に関しては、昼間の収録実績がない桃園メトロ空港線を、まずは収録するつもりです。あとは台北メトロ文湖線も視野に入れていますし、おそらく台鐵よりもメトロ系が多くなるかもしれません。

あと、意外にも私は台北に長時間滞在したことがありません。いつも地方ばかりにいて、台北はついでに立ち寄ることが多かったりします。今回は長距離移動がないため、いつもよりも肩の力を抜いて取材できればと思います。
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Comment

焼きそば

なんとも

カラフルな車体で、お国柄と言うか、雰囲気が出ていると言うか。


車内の扇風機にボットン便所(笑)、確かに今はなき日本の風景ですね。


4月中旬の台湾、もう出発間際ですね。道中お気をつけて。

2019年04月12日(金)01:50
wra

wra

焼きそば様

> カラフルな車体で、お国柄と言うか、雰囲気が出ていると言うか。

元々青と白のツートンだったと記憶していますが、塗り替えで随分賑やかな色になりました。


> 車内の扇風機にボットン便所(笑)、確かに今はなき日本の風景ですね。

沿線に塊が落ちているんでしょうね。そのせいで、とくにインドの線路沿いは凄いと聞いています。


> 4月中旬の台湾、もう出発間際ですね。道中お気をつけて。

ありがとうございます。本当はもう少し長居したかったんですけれどね。

2019年04月14日(日)00:41