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チェンマイ散策を早めに切り上げ、チェンマイ駅に戻ってきたのは昼12時前のことでした。

それから駅構内を撮影したり、駅近くの店でカオソーイを食べるなどして時間を潰したのち、チェンマイでの全行程を終えて、再度駅に戻ってきました。そのあとは待合室に向かい、Wi-Fiにつないで時間潰しをしました。



これから15時半に出発する急行52列車に乗って、一晩かけてバンコクに戻っていきます。

今回は非冷房二等寝台の下段を予約しています。もちろん、同列車には冷房付きの二等寝台も連結されていて、そっちを利用すれば、より快適な睡眠環境が待っています。しかし、あえて非冷房を選択したのには理由があります。

その理由はズバリ、10系軽量客車をベースにしたBTC1000系客車の寝台車BNS1000形に乗るためです。1960~70年代に日立・マッカサン工場で製造された古い客車で、オロネ10とナハネ10を足して二で割ったような姿をしています。そのレトロな走りっぷりを、あえて体験してみようと思ったのです。

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52列車は出発1時間前にはホームに横付けされます。隣のホームには夕べ、バンコクから特急13列車として来た寝台車が置かれていました(写真上)。こちらは特急14列車として17時にチェンマイを出発します。

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52列車がすでに乗車できることを確認して、さっそく車内に入ってみました。まずは今晩過ごす非冷房二等寝台車、BNS1000形を覗いてみましょう。恥ずかしながら、車番を控え忘れてしまいました。面目ないです。

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BNS1000の車内はプルマン式寝台で、オロネ10やオロネ14・24に類似しています。当初非冷房だったというナロハネ10も、これとよく似た雰囲気だったのかもしれません。

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再びホームに降りて、編成中の客車を見て回ることに。フアランポーン寄りには冷房二等寝台(ANS1000形)が数両連結され、次いで先ほどの非冷房二等寝台が一両、そして食堂車(BRC1000形)が連結されていました。

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連結されていた食堂車はBRC1034号。いわゆるオシ17風の車両です。

行きの特急13列車に連結されていたBRC1017は、厨房部分に窓がない車両でしたが、こちらは厨房部分にも大きな窓があります。同じBRC1000形でも、車両によって個体差が大きいようです。

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食堂車の後ろには二等車が一両連結されています。一般的にタイ国鉄の二等座席車は非冷房が主流で、座席にはビニル張りのリクライニングシートを採用しています。日本国鉄でいうところの「特ロ」にあたる存在です。

この列車にはBSC98が連結されていました。1957年に近畿車両で製造されたグループにあたり、裾絞りが特徴的なBTC190形の二等車仕様といえましょう。

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最後に、チェンマイ側に連結されている三等車を見ていきます。まずはBTC1052から。

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座席は新幹線のような3+2列配置になっています。そのため通路は狭く、とくに利用者でごった返しているときは、車内を移動しづらいのではないでしょうか。この座席配置を持つ車両のなかには、2+2列配置に改造されたものもあるようです。

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最後にBTC1097に入りました。

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BTC1097の座席配置は2+2列配置でした。車内の雰囲気はナハ10に類似しています。

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洗面所はデッキ側ではなく、客室側に置かれています。一応10系客車がベースになっているとはいえ、いくつかの点で、日本とは異なる仕様を見て取れました。

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再び「今晩の宿」に戻って待つこと1時間。フアランポーン行きの急行52列車は、ほぼ定刻通りにチェンマイ駅を出発しました。機関士の腕が良いでしょうか。衝撃もなく、滑るように動き出しました。

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さすがは長編成の客車が出入りするだけあって、ホーム有効長は長めにとってあります。

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ホームを抜けだすまでに少し時間がかかりました。

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やがてチェンマイ駅の端っこに出ると、中国製客車の入換シーンに出くわしました。52列車と並走するように、ゆっくりと移動しています。



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列車は照り付ける日差しを浴びながら、チェンマイ盆地を南に進んでいきます。通路を挟んで向かい側には、陽気そうな欧米系旅行者(ファラン)が2名、のんびりと寛いでいました。その他にファランの姿は見当たりません。

外国人客の多い冷房寝台とは対照的に、非冷房寝台はタイ人の割合が多く、ローカルな雰囲気を感じながらの旅が続きます。

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▲昼下がりの非冷房二等寝台
冷房がないため、窓はすべて開け放たれ、外からの風が勢いよく吹き込んできます。そのせいか、座席はどれも埃っぽく、ウェットティッシュで拭いてみると、あっという間に真っ黒けと化しました。

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頭上では扇風機がグルグルと回り続けます。もし窓を閉めて扇風機を消したならば、車内はたちまち地獄のサウナと化することでしょう。どんなに埃っぽくても、窓を閉めるわけにはいかないのです。

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ランプーンが近づいてきたところで、汗を流すためシャワー室に入ります。非冷房二等寝台にはトイレ内に簡易なシャワーが置かれています。水しか出ませんが、おかげで汗を流すことが可能です。

しかし、あくまでもトイレですから臭いですし、水はサビ臭くなっています。衛生的に受け付けないという場合は、無理して使わない方が良いでしょう。翌朝、フアランポーン駅のシャワーを使うという選択肢もあります。

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シャワーでべたついた汗を流し、客室に戻ると、列車はすでにランプーンを過ぎていました。補機を従え、これから険しい峠道に入っていきます。

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▲ターチョンプー駅を通過

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▲ターチョンプー駅の本屋と駅員

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曲線通過時に先頭車両を撮影していると、前方にDLが連結されていることに気づきました。なるほど、補機を繋げることでクンタンの峠越えに備えているのですね。

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険しい峠道を上り詰め、列車はタイ国鉄最高所にあるクンタン駅に到着しました。

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クンタンでは列車と離合するため、数分停車します。

ホームには大量の犬が住み着いているようで、列車が着くとワラワラ群がってきました。犬モチーフのご当地キャラクターは例外ですが、やっぱり犬は好きじゃないです。

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クンタンで補機を切り離し、今度は峠道を下っていきます。

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チェンマイで買っておいたランチパックを食べようと、袋から取り出してみると、パンパンに膨れ上がっていました。標高が高いせいでしょうか。しかし、高いと言っても数百メートルしかありません。

ボールのようになったランチパックを開けて、軽食にしようと思ったその時・・・。

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車内販売がやってきました。「ガパオ~」というので振り返ると、オバチャンがトレイの上にガパオライス(カオパッガパオ)を載せて、販売しているではありませんか!即座に呼び寄せ、60バーツで購入しました。

発泡スチロール容器の中には、白米・ひき肉のガパオ炒め・目玉焼きがはち切れんばかりに詰め込まれています。これは美味そう!付け合わせの唐辛子酢をまぶし、れんげでいただきます。

感激しました。寝台列車で好物のガパオライスをいただく。これほど素晴らしいことはありません。これを待っていました。ガパオ炒めとほろほろのタイ米がよく合うこと!食べだしたら止まりません。美味い、ただただ美味い、美味い!

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流れゆく車窓風景を見ながらガパオライスをかきこむうちに、列車は峠越えを終え、ナコンランパーンに到着しようとしていました。

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ナコンランパーンではチェンマイ行き特急「スプリンター」と行き違い、そのまま長時間停車に入ります。ここではなんと、20分近くも停車しました。

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構内には機関車のほか、客車も数両留置されています。いずれもBTC1000形でした。

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ナコンランパーンでの停車中に、18時を迎えました。




18時といえば、言わずと知れた「直立不動」でおなじみの国歌放送があります。車内の乗客は直立不動になりませんが、ホームの人々は皆、直立不動になって国家・国王に敬意を示します。

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一方、ナコンランパーン駅側線では、DD50風のDA500-540号機が行き来しています。後ろにはタンク車が数両連結され、貨物需要が北線に若干存在することを見て取れました。

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▲西日に照らされたDA500-540号機

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ナコンランパーン駅を出た列車は、緩やかな丘陵地帯を進んでいきます。峠越えの区間では徐行が目立ったものの、ナコンランパーン以南ではひたすら高速走行が続きます。

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やがて乗務員による寝台セットが始まりました。今回、私は下段寝台を予約しました。寝台セットが終わったら、シーツの上に荷物を置いて、さっそく横になります。

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窓から風が吹き込んできて心地よいですが、ときおり虫が車内に入ってきます。その大きさはゴマ粒ほどの蝿から大きな蛾まで、実に様々です。一晩のうちに、シーツが虫だらけにならなければ良いのですが。

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▲メーモ駅に到着

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▲バンピン駅に到着

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▲シラアット駅に到着



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23時を過ぎたころ、ようやくピサヌローク駅に到着しました。これまでの駅よりも大きく、深夜にもかかわらず賑やかです。乗降が落ち着き、駅構内が静かになった頃、列車は再び動き出しました。これから深夜のタイ中部を南下していきます。

やがて雨が降り出したので、降りこみを防ぐため窓を上げ、風が入ってくるよう少しだけ開けておくことに。やがて、心地よい夜の冷気が入りこんできました。これに安心して睡眠できましたが、やがて腕周りに違和感を覚え、目を覚ましました。

シーツがやけに埃っぽいので起き上がってみると、シーツの上にはおびただしい数の虫の死骸が落ちていました。ゴマ粒程度の小蝿が、腕周りに何十、いや百匹近くも転がっているではありませんか。気持ち悪いので払い落とすも、すぐに窓から大量に入りこんできました。

蝿の死骸に我慢しながら睡眠を続けるうちに、今度は大きな蛾の死骸が落ちてきました。よく見てみると、タオルケットの上に落ちています。払いのけようとするも、なぜか離れません。嫌な予感がしました。無理やり振り落とすと、タオルケットに光る何かが残りました。

蛾の内臓です。

気持ち悪いですよね。もう虫はゴメンだと思い、窓を完全に閉めて寝ることにしました。夜中になると気温も若干下がるようで、窓を閉めた状態でも若干過ごしやすくなりました。

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空が明るいので目を覚ますと、列車はドンムアンの近くを走行中でした。

バンスーを出発後、寝台の片付けが始まり、近くの空席に待避して片づけを見届け、下車準備を進めていきます。準備と言っても特にすることはありませんが、すぐに動けるよう、しっかりと目を覚ましておくことに。

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列車は1時間遅れの早朝6時半、終点のフアランポーン駅に到着しました。あいにく食堂車を利用しなかったので、最後に食堂車を覗いてみると、テーブルの上で乗務員が大の字になっていました。

大らかさが許容されない現代日本では、まるで考えられない光景がタイにはあります。だからこそ、私はそんなタイが好きですし、あの国に行ったら怒りの感情がまるで消えて無くなります。どんなに馬鹿らしいことに出くわしても、よほどのことがない限り、怒りは沸いてきません。

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早朝のフアランポーン駅に降り立つと、青々とした空が出迎えてくれました。これなら一日中天気が良さそうです。これからどこに行こうか、考えながらフアランポーン駅のホームを後にしました。

とりあえずトイレに行ってから、朝ごはん!朝ごはんにしましょう。

撮影日:2019年6月19~20日

あとがき

タイから帰国後、しばらく頭が重いと思っていたら、なんと副鼻腔炎を発症していました。
夏場に蓄膿とは、トホホ・・・。

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コメント(2)

焼きそば
タイトル:
また凄い列車ですね・・・。

読んでる途中で、光景を思い浮かべ、ゾワゾワしてしまいました(笑)。

日本の網戸を全車に装備させたくなりますね。
2019年07月08日 22:56 | URL | #t50BOgd. [edit]
wra
タイトル:焼きそば様
一応鎧戸は設置されていますが、あまり風が入ってこなくなるので、やっぱり窓を開けっぱなしにした方が過ごしやすかったです。
でも結局、布団は虫だらけになってしまいましたし、今後利用するなら冷房寝台一択だと思いました。

次タイに行ったときは、冷房二等寝台でハジャイまで往復することを考えています。
2019年07月10日 00:30 | URL | #9MBBB9Tg [edit]

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