ブログヘッダー画像

【旅行記】マレーシアにミールス食いに行った(2) アロー通りは通っただけ

4日間というのは思った以上に短いもの。ということで、時間があるうちに見るべき場所を見て回ることにした。それに夕食も探しておきたい。まずはKLセントラル駅からモノレールに乗り、繁華街のブキッビンタンを目指すことに。

KLモノレール
モノレールのKLセントラル駅は、KTMの同駅から商業施設を挟んで向かい側にある。動線は若干複雑だし遠いが、慣れてしまえばたいしたことはない。券売機でトークンを買い、これで改札を抜けてモノレールに乗る。

日没前ということで、車窓からは市街地をはっきりと見ることができた。中でもマレーシアらしいのが宗教施設だ。マレー系が信仰するイスラムのモスク、中国系の寺廟、インド系のヒンドゥー寺院と、じつに様々な寺院が建っている。



KLモノレールブキッビンタン駅
乗ること10分程で、目的地のブキッビンタンに到着した。ここでMRTに乗り換えれば、チャイナタウン方面に行くこともできる。鉄道網が整備されたことで、不慣れな外国人でもKL市内を気軽に移動できるようになった。

ブキッビンタンのパビリオン
ブキッビンタン駅を出ると、凄まじい爆音が耳に飛び込んできた。見ると、路上ライブの真最中ではないか。ここブキッビンタンでは路上ライブが頻繁に行われているようだ。歌に聞き入っている観衆の数は、決して少なくない。

通りを歩く人の数も多い。マレー系は敬虔なムスリムが多いことから、マレー系の女性はほぼヘジャブを身に着けている。それでもしゃべり方や身に着けるものは、いかにも都会の女子らしいものだ。宗教は違えど、都会の住民はどの国も似たようなものらしい。

続いては、ブキッビンタンを代表する商業施設「パビリオン」でも見学してみよう。ここでマレーシアの都市社会について、簡単に見ておきたいと思ったのだ。

ブキッビンタンのパビリオン
ここにも春節の飾り付けが施されていた。

ブキッビンタンのパビリオンでミッキーを見る
▲パビリオンをジャックしたよ、ハハッ!
春節飾りだけではない。ディズニーの人気キャラクター、ミッキーマウスの装飾やパネルもお目見えしていた。さすがは世界のディズニー、多くの通行人がカメラを向けたり、記念撮影に興じたりしている。

パビリオン内部を一通り見て回ってから、今度はアロー通りに向かいたい。この通りはKL屈指の観光地で、道の両脇に屋台やレストランが軒を連ねている、いわゆる夜市だ。ここで何か食べられたらと思い、さっそく行ってみたのだが。

マレーシア観光の定番アロー通り
アロー通りはパビリオンから近い場所にある。歩いて10分もかからなかった。進めば進むほど、おしゃれな都市風景からアジアンチックな風景に変わっていく。やがて、屋台が軒を連ねる一角に到着した。ここがまさしく、あのアロー通りである。

通りに入ると、すぐに日本語が聞こえてきた。日本からの旅行者もかなり多い。屋台ではサテーやココナッツアイスなど、コンパクトな食品が売られ、メインの料理は両脇のレストランが扱っている。通りに出されたテーブル席で、屋台の料理をつまみながら、レストランの食事をいただくのが、ジャラン・アロー流らしい。

さっそくマネして夕食をいただこうと、レストランのメニューを見て回るも、なぜか気が向かない。結局アロー通りでは店を冷かして回るだけで、20分もしないうちに出てしまった。



ブキッビンタンLot10のゆるキャラロッティー
▲商業施設「Lot10」のマスコットは南国らしからぬ白熊!
名前は「ロッティー」(Lottie)とのこと


そうしてアロー通りに別れを告げた僕は、もと来た道を戻り、ブキッビンタン駅前にあるもう一つの商業施設「Lot10」に入った。ここには伊勢丹ジャパンストアが入居している。その名の通り日本色の強い商業施設で、日系店舗が多く入居しているのが特徴だ。レストラン街もほぼすべて日系だし、現地の料理に慣れない場合は、ここに来ると良いだろう。

もちろん、ここで夕食は食べない。これから行くのはその地下にある、「十号胡同」という中華料理を扱うフードコートだ。ここでは一般的な中華料理だけでなく、現地でアレンジされたマレーシアの中華料理もいただける。中国系移民の食文化を知るためにも、ここで一品何かいただこう。

クアラルンプール伊勢丹ジャパンストア
▲伊勢丹ジャパンストアにも春節飾りが

十號胡同
十号胡同に入ると、数えきれないほどの店が軒を連ねていた。一通り見て回り、その中から特に気になったものを夕食にしよう。

マレーシア中華の定番パンミー
じっくり見て回った結果、津記という店で「麻辣板麺」という、いかにも辛そうな名前の面を注文した。板麺(パンミー)とは、マレーシアでメジャーな中華料理の一つで、煮干しだしが特徴なんだとか云々。

たしかに、スープの上には煮干しやしいたけが浮かんでいる。これらの旨味がスープに溶け込んでいるのだろう。試しに一口すすると、意外にも辛さは薄く、うどんに通じるだしの旨味がたちまち広がった。煮干しの香ばしさが鼻に突き抜けてくる。

麺は平麺でコシが強く、一気に啜るのではなく、ゆっくりいただくのが上策だと思った。

マレーシアスイーツの定番チェンドル
麻辣板麺を完食後、気になっていたデザートの店にも立ち寄っておこう。ここにはマレーシアの定番スイーツがいくつもあって、今回はその中からチェンドルをいただく。

チェンドルというのは東南アジア式のかき氷スイーツで、上に緑豆麺を載せるのが特徴だ。小豆や粒あんをトッピングすることも多く、ココナッツミルクと黒蜜で甘さが加えられている。

内容からしてかなり甘そうだが、思ったほど甘さは気にならない。むしろ30度近い暑さの中で、これぐらいの冷たさと甘さはむしろ心地よく感じられる。館内の空調も相まって、チェンドルを完食した頃にはすっかり熱気が取れ、爽やかな気分でブキッビンタンを後にした。

ハラール食もあるマレーシアの鼎泰豊
モノレールでKLセントラル駅に戻り、駅横の商業施設「NUセントラル」にも立ち寄ってみた。ここも巨大でかつ充実しており、地元でいうJR博多シティに通じるところがある。

飲食店も多く、その中には台湾発祥の小籠包店「鼎泰豊」もあった。それを示すかのように、踊り場には同マスコット「包仔」も置かれている。まさか、マレーシアでもパオちゃんを見ることになろうとは。さすがはイスラム圏らしく、豚肉を使わない料理を提供している。

NUセントラルを散策したところで、早めに就寝しようと宿に戻る。部屋に戻れば、熱帯夜が待っているだろう。飲み物でも買っておこうとファミリーマートに立ち寄り、水とお茶を買ってから、セントラルロッジの3号室に辿り着いた。

撮影日:2020年1月13日

関連記事
マレーシア鉄道

COMMENT