【旅行記】マレーシアにミールス食いに行った(5) 電車でタンピンまで行ってみた
一番の候補はペナン(バターワース)だが、あそこは遠すぎる。特急電車ETSでも4時間はかかるのだ。次に考えたのがイポー。こちらは電車で2時間の距離にあるため、日帰りに適した場所として知られている。
しかし、よく考えてみるとETSの予約を取らずにここまで来てしまった。イポーまでの切符を撮ろうと2日目昼に窓口を覗いたが、あまりの人混みにうんざりしてしまい、そのままイポー行きも白紙にした。
しかし、それでも電車で遠くに行くことは可能だ。KTM(マレー鉄道)の通勤電車は年々運転区間を伸ばしており、最南端はタンピンというマラッカに近い小駅らしい。KLセントラルから2時間の距離にあるものの、運賃は意外にも安くて15リンギットもしない。それなら行ってみようじゃないか。

安宿を朝8時に出て、これから朝食をとりたい。すぐ近くに有名喫茶チェーン「オールドタウン・ホワイトコーヒー」がある。ここでカヤジャムトーストと、コピタレでも飲んでみよう。
マレーシアといえば、練乳タップリのコーヒー牛乳「コピタレ」が有名だ。さっそく飲んでみると、ものすごく甘い。あまりの甘さに眠気が吹き飛ぶほどだ。しかし、口当たりはまろやかだし、飲み慣れてくると舌が欲してくるのだ。

朝食を終えてKLセントラル駅からタンピンをめざす。車両はセミクロスシートのクラス92だ。

列車は複線区間をひたすら南下していく。並走するのはKLIAエクスプレスだ。向こうは高速で駆け抜けていくのに対し、KTMコミューターはなかなか速度が上がらない。ノロノロ運転も多く、整備が進んだとはいえ未だJRには敵わないと感じた。

それでもKTMが進んでいることには変わりない。田舎の小駅でもきれいな駅舎が建ち、駅前には駐車場が整備されているのだ。いわゆるパークアンドライドの類であろう。

セレンバンを出ると山深くなってきた。おまけに駅間距離も10キロ程度と長い。やがて、ヤシが伐採されて土肌むき出しのプランテーションが見えてきた(写真上)。

KLセントラルから列車に揺られること2時間、ついに終点のタンピンに到着した。ここまで乗り通す乗客は少ないらしく、車内はガランドウとしていた。

これからタンピンで1時間程度滞在してから、クアラルンプールに戻っていこう。まずは改札を抜けて駅舎の外へ。歩いて5分の場所に小さな町があるそうだ。

タンピンの町には中国系が多いらしく、漢字で溢れかえっている。一通り町中を見てから、駅前のショッピングモールを少しだけ見て回り、滞在1時間でタンピン駅に戻った。

タンピンから元来た道を戻り、KLセントラルでクラナジャヤ線に乗り換えてパサールセニ駅へ。駅前に美味しいミールスを出すレストランがあるらしい。そこで遅めの昼にしようというのだ。

パサールセニ駅前にある「ヴィニージャヤー」に到着。見た目は一般的なインド料理店だ。

さっそく席についてバナナリーフカレーとコーヒーを注文すると、メインとなるカレーの種類を聞かれた。よし、今回もチキンカレーにしよう。注文後、バナナの葉が敷かれた。そして、次々におかずが盛られていく。
そして最後にカレーが来たところで写真を撮っていると、店員から「写真を撮ってあげるよ」と声をかけられた。マレーシアのインド系は親切だ。もちろん、そうじゃないのもごく少数いるけれども、全体的に印象が良い。今回の旅で一番世話になったのは、間違いなくインド系だろう。

満腹になったところで、ついでにチャイナタウンまで歩いてみる。するとここで、グリーティング中の着ぐるみに遭遇した。見た目はいかにもチャイナタウンらしく、中華なおじさんだ。何かのお店のマスコットだろうか。

時計台の前を通ってマスジド・ジャメ方面へ。

そしてそのまま、マスジド・ジャメに来てしまった。

もと来た道を戻ってセントラルマーケットにも立ち寄ってみよう。ここは外国人御用達の観光市場だ。白人旅行者も日本人も多く、世界中の言語がそこら中で飛び交っている。

セントラルマーケットからKTMの線路を越えて国立モスクへ。公開時間の終了間際ということで外観を見るにとどめたが、一般的なモスクよりも丸みが少なく、逆に洗練されていて美しい場所だった。次来たときは内部も見てみたい。

ホテルマジェスティックの横を通り、クアラルンプール駅方面に向かう。

クアラルンプール駅を過ぎたところで、陸橋に差し掛かった。ここから線路を見下ろしてみると、ちょうどいい感じで写真が撮れそうだ。ここで写真と動画を収めてから、さらに道を進む。目指すはKLセントラル駅だ。

途中でクラナジャヤ線の高架橋が見えてきた。電車がひっきりなしに行きかう。

KLセントラル駅からはKLモノレールでブキッビンタンを目指す。パビリオンのフードコートで夕食にしようと思ったのだ。

さすがはかの有名なパビリオン。広々とした地下フードコートには、マレーシアのご当地グルメを扱う店が所狭しと並んでいる。迷いに迷ったが、テタレとペナン名物ニョニャラクサに決めた。
ニョニャラクサは全体的にちゃんぽんのようで、味はさっぱりとしている。ほのかにカレーのような香りがする、日本人好みの麺料理だ。

最後は恒例のチェンドルで締めくくり、賑わいやまぬパビリオンを後にした。
さて、翌日はついに滞在最終日の4日目だ。泣いても笑っても明日の夜には、空港についておかなければならない。思い残すことが無いように、やれることはやっておこう。
撮影日:2020年1月15日
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