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【施設紹介】台鐵縦貫線 南靖駅(嘉義県水上郷)―糖廠のお膝元に残るモダン駅舎

砂糖工場に抱かれた小村にあったのは、モダンなレトロ駅舎でした。

今回は嘉義県水上郷にある南靖駅をめぐります。所属路線は台鐵縦貫線。こちらは嘉義県最南端の駅にあたり、駅前には台糖南靖糖廠(砂糖工場)があります。

南靖駅の歴史は古く、1911(明治44)年に水窟頭駅が移転する形で開業しました。1920(大正9)年に台湾全域で行われた大規模な地名改称にともない、水上駅に改称されたのち、1949(昭和24)年に現在の駅名になりました。

台鐵南靖車站日式站房
現在の駅舎は日本統治時代に建設されたもので、大地震で被災した駅舎に代わり、1941(昭和16)年に再建されたものです。大壁構造を取り入れており、台東線の関山駅(旧駅舎)と似た造りになっています。

台鐵南靖車站
ここからは駅舎内の様子を見ていきましょう。

台鐵南靖車站
駅舎内には古い窓口が保存されているほか、それとは別に窓口が増設されています。

台鐵南靖車站木造長椅
待合室には長ベンチが3基置かれ、古い木造駅舎の典型的な構造を有しています。

台鐵南靖車站
改札を抜けて駅構内に入っていきます。

台鐵南靖車站站牌
▲南靖駅 駅名標
←後壁 水上→


先ほど、南靖駅がもともと水上(みずかみ)駅だったと述べましたが、現在の水上駅は戦後、水頭駅として新設されたもので、ほどなくして水上に改称されました。これに伴い、現在の駅名「南靖」になったというわけです。

台鐵南靖車站月台
駅構造は典型的な国鉄型配線で、駅舎側に島式、裏側に単式ホームがそれぞれ1面ずつあります。また、駅舎側には保線用の側線が2本敷かれています。

台鐵EMU800型區間車停車南靖站
▲南靖駅に到着するEMU800形区間車

撮影日:2020年2月18日
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COMMENT

nuts

こんばんは。
ランキングから来ました。
日本の統治時代の駅なので、
やはり日本の駅に似てますね。
レトロ感いっぱいで、いい感じです。

2020年03月18日(水)01:17
うらたつき

wra

nuts様

> こんばんは。
> ランキングから来ました。

いつもコメントありがとうございます。

> 日本の統治時代の駅なので、
> やはり日本の駅に似てますね。
> レトロ感いっぱいで、いい感じです。

ローカル線に乗ると、これと似たような駅がいっぱいありますよね。
積極的に保存活動が行われているので、本当に嬉しく思うものです。

2020年03月18日(水)23:27

負鷺

いい感じのくたびれ具合ですね
旧国鉄と言うかローカル電鉄風な気がします
ほぼ日本のような雰囲気ですが駅舎ホーム側の軒下の柱が立派なタイル張りなのが地味に台湾風ですね
日本だったら木製もしくは古レールになるんでしょうけど、多分台風に耐えれないんでしょう…

2020年03月20日(金)00:56
うらたつき

wra

負鷺様

> いい感じのくたびれ具合ですね
> 旧国鉄と言うかローカル電鉄風な気がします

伊予鉄や富山地鉄なんかにありそうですよね。


> ほぼ日本のような雰囲気ですが駅舎ホーム側の軒下の柱が立派なタイル張りなのが地味に台湾風ですね
> 日本だったら木製もしくは古レールになるんでしょうけど、多分台風に耐えれないんでしょう…

あとは、コンクリ舗装や台東線の大理石なんかも・・・。
古レールの柱はたしか、いくつかの駅に残っていたような気がします。

また味のある駅を見つけたら、途中下車してみますね~

2020年03月30日(月)01:00