【旅行記】ひたすら歩け!関西お城めぐりの旅(1)―2年ぶりの名門大洋フェリー
2022年10月、ご当地キャラ博in彦根が3年ぶりに開催されました。コロナ騒動が意味もなく継続しているのは相変わらずですが、開催に漕ぎつけただけでも大きな進歩といえます。
さっそく見に行こうと、フェリーの予約を入れたのはいつも通りですが、ここでふと思いました。土曜に現地入りして日曜帰るのは、どうもワンパターンでつまらないよな、と。さいわい時間に余裕を見つけ、木曜発の名門大洋フェリー第1便を予約。大阪南港に金曜上陸するという、イレギュラーな行程を取り入れてみました。
下船後の行程はとくに決めていません。その日の夜、彦根のネカフェに到着できれば合格点です。
まずは新門司行きの送迎バスに乗るため、小倉駅に移動します。早めに到着してしまい、小倉では100分の待ち時間ができました。一駅手前の西小倉駅で降り、暇つぶしに小倉城周辺を散策しながら、徒歩で小倉駅を目指すことに。

▲西小倉駅
この日の天気は見事な秋晴れでした。薄着でも十分に過ごせるほど温暖です。
経済圏が福岡市寄りの関係で、小倉周辺に行く機会はけして多くありません。小倉城・リバーウォーク周辺を歩くのは何年ぶりでしょうか。
駅からしばらく進むと、やがて小倉城の堀が見えてきました。水辺に一羽の鳥がいて、微動だにせず、じっと水面を見据えています。近づいても逃げる気配はありません。野生の鳥にしては珍しいなと思いつつ、八坂神社から城内に入りました。

▲小倉城沿いを歩く
平日の八坂神社境内は静寂に包まれています。社殿周囲は満遍なく舗装されており、神社にはよくある「土臭さ」がありません。重厚な木造建築を見ながら、表参道を逆に進んでいきます。

▲小倉城から見たリバーウォーク北九州
北九州市役所前を通って紫川を渡り、小倉駅周辺のビル街に入りました。ここから線路沿いに移動すると風俗街の船頭町、そのまま東に移動すれば魚町の商店街です。人で賑わう魚町のアーケードを通り抜け、小倉駅に到着しました。
送迎バスの出発時間まで、まだ30分も残っていました。初っ端から歩きすぎると、今後の行程に響くのは確実。ここは大人しくバス停で待つのが賢明です。
ここでふと違和感を覚えました。「自分は今、明らかに間違ったことをしている」と。
その間違いに気づけたのは僥倖でした。これから名門大洋フェリーを利用するにもかかわらず、僕がいた場所はなんと、阪九側のバス乗り場だったのですから。急いで場所を移動して事なきを得ました。

▲新門司港に到着した送迎バス
送迎バスで新門司港に到着すると、ターミナル内はすでに利用者で賑わっています。その多くが片隅のブースに集まっているので、何事かと思って覗くと、その正体は旅行支援割引の手続きブースでした。
旅行支援の割引を受けるには、新型コロナワクチン数回接種ないし陰性証明が要るらしく、2020年のGo Toトラベルキャンペーンよりも利用ハードルが上がりました。とにかく何が何でも接種させたいという、岸田総理や医療権威の思惑が見えています。

▲フェリーふくおかⅡ
乗船用のQRコードは入手済みです。乗船口でこれを提示して、ようやく「フェリーきたきゅうしゅうⅡ」船内の人になりました。

▲フェリーきたきゅうしゅうⅡ
今回は桟敷席を予約しています。自分の区画に荷物を置き、部屋の位置を確認してから、大浴場に向かいました。入浴後、コンビニで買ったおにぎりで簡単な夕食を済ませ、あとは自分の寝床で過ごします。
20時を過ぎたころ、体が冷えてきました。ここで本日2度目の大浴場です。こうして自由に入浴できるのが夜行フェリーの魅力だと思います。翌朝は到着が早いですから、少し早めに就寝といきました。
新門司行き・大阪南港行きともに、第1便は5時半に到着します。4時に目を覚まし、早々と下船準備を済ませてから、朝食会場のレストランに向かいました。
第1便の朝食は2便よりもシンプルですが、その分格安に設定されています。これは利用するしかない!朝食開始のアナウンスと同時にレストラン入りし、パン・ゆで卵・キャベツサラダをいただきました。新型コロナ対策は相も変わらず、パーテーションやビニール幕が幾重にも連なり、物々しい雰囲気が漂っています。朝食の営業時間は短く、ホットコーヒーを啜っているうちに営業終了を迎えました。

▲朝焼けが美しい
まだ夜も明けぬ5時半、フェリーきたきゅうしゅうⅡは大阪南港に到着しました。乗船客の大半がマイカー利用者らしく、自動車甲板に続く列を横目に、早々と下船します。

▲ポートライナーから見たボートレース住之江
いつもなら、ここからポートラムでコスモスクエアに向かうところですが、今回は真逆の住之江公園を目指します。とりあえずの目的地は藤井寺です。どこを経由するかは僕の判断次第。さて、どんな経路で藤井寺に行きましょうか。

▲四つ橋線岸里駅
住之江公園で四つ橋線に乗り換え、岸里で降りました。地上に出ると、早朝のひんやりした風が肌を刺してきます。この場所は西成区ですが、大通り沿いのせいか、『じゃりン子チエ』に出てくるような猥雑さはありません。
岸里駅から歩いて数分の場所に、南海天下茶屋駅はあります。これから高野線で河内長野に向かい、そこから近鉄長野線で藤井寺に抜けようという魂胆です。時間にはたっぷり余裕がありますし、河内長野では何かして時間をつぶそうと考えています。

▲天下茶屋駅
高野線に乗ってひたすら南下すると、風景は徐々に都会からニュータウンへと変わってきます。太陽が昇り切ったころ、列車は河内長野に到着しました。予定通り、ここでいったん途中下車します。

▲河内長野駅を発車する南海30000系りんかん

▲南海河内長野駅
人生初の河内長野です。ここには高野街道の宿場町が置かれ、江戸期から交通の要所としてにぎわってきました。一口に高野街道といっても、実際には複数のルートが高野山を目指しており、ここ河内長野は4ルートが交わる「一大拠点」だったそうです。
まだ朝早い時間帯ですが、駅から徒歩圏内の史跡をめぐることにします。はたして、どんな風景に出会えるでしょうか。
撮影日:2022年10月20~21日
さっそく見に行こうと、フェリーの予約を入れたのはいつも通りですが、ここでふと思いました。土曜に現地入りして日曜帰るのは、どうもワンパターンでつまらないよな、と。さいわい時間に余裕を見つけ、木曜発の名門大洋フェリー第1便を予約。大阪南港に金曜上陸するという、イレギュラーな行程を取り入れてみました。
下船後の行程はとくに決めていません。その日の夜、彦根のネカフェに到着できれば合格点です。
早く着きすぎて小倉城を散策する
まずは新門司行きの送迎バスに乗るため、小倉駅に移動します。早めに到着してしまい、小倉では100分の待ち時間ができました。一駅手前の西小倉駅で降り、暇つぶしに小倉城周辺を散策しながら、徒歩で小倉駅を目指すことに。

▲西小倉駅
この日の天気は見事な秋晴れでした。薄着でも十分に過ごせるほど温暖です。
経済圏が福岡市寄りの関係で、小倉周辺に行く機会はけして多くありません。小倉城・リバーウォーク周辺を歩くのは何年ぶりでしょうか。
駅からしばらく進むと、やがて小倉城の堀が見えてきました。水辺に一羽の鳥がいて、微動だにせず、じっと水面を見据えています。近づいても逃げる気配はありません。野生の鳥にしては珍しいなと思いつつ、八坂神社から城内に入りました。

▲小倉城沿いを歩く
平日の八坂神社境内は静寂に包まれています。社殿周囲は満遍なく舗装されており、神社にはよくある「土臭さ」がありません。重厚な木造建築を見ながら、表参道を逆に進んでいきます。

▲小倉城から見たリバーウォーク北九州
北九州市役所前を通って紫川を渡り、小倉駅周辺のビル街に入りました。ここから線路沿いに移動すると風俗街の船頭町、そのまま東に移動すれば魚町の商店街です。人で賑わう魚町のアーケードを通り抜け、小倉駅に到着しました。
フェリーきたきゅうしゅうⅡに乗る
送迎バスの出発時間まで、まだ30分も残っていました。初っ端から歩きすぎると、今後の行程に響くのは確実。ここは大人しくバス停で待つのが賢明です。
ここでふと違和感を覚えました。「自分は今、明らかに間違ったことをしている」と。
その間違いに気づけたのは僥倖でした。これから名門大洋フェリーを利用するにもかかわらず、僕がいた場所はなんと、阪九側のバス乗り場だったのですから。急いで場所を移動して事なきを得ました。

▲新門司港に到着した送迎バス
送迎バスで新門司港に到着すると、ターミナル内はすでに利用者で賑わっています。その多くが片隅のブースに集まっているので、何事かと思って覗くと、その正体は旅行支援割引の手続きブースでした。
旅行支援の割引を受けるには、新型コロナワクチン数回接種ないし陰性証明が要るらしく、2020年のGo Toトラベルキャンペーンよりも利用ハードルが上がりました。とにかく何が何でも接種させたいという、岸田総理や医療権威の思惑が見えています。

▲フェリーふくおかⅡ
乗船用のQRコードは入手済みです。乗船口でこれを提示して、ようやく「フェリーきたきゅうしゅうⅡ」船内の人になりました。

▲フェリーきたきゅうしゅうⅡ
今回は桟敷席を予約しています。自分の区画に荷物を置き、部屋の位置を確認してから、大浴場に向かいました。入浴後、コンビニで買ったおにぎりで簡単な夕食を済ませ、あとは自分の寝床で過ごします。
20時を過ぎたころ、体が冷えてきました。ここで本日2度目の大浴場です。こうして自由に入浴できるのが夜行フェリーの魅力だと思います。翌朝は到着が早いですから、少し早めに就寝といきました。
ポートラムで住之江公園に出る
新門司行き・大阪南港行きともに、第1便は5時半に到着します。4時に目を覚まし、早々と下船準備を済ませてから、朝食会場のレストランに向かいました。
第1便の朝食は2便よりもシンプルですが、その分格安に設定されています。これは利用するしかない!朝食開始のアナウンスと同時にレストラン入りし、パン・ゆで卵・キャベツサラダをいただきました。新型コロナ対策は相も変わらず、パーテーションやビニール幕が幾重にも連なり、物々しい雰囲気が漂っています。朝食の営業時間は短く、ホットコーヒーを啜っているうちに営業終了を迎えました。

▲朝焼けが美しい
まだ夜も明けぬ5時半、フェリーきたきゅうしゅうⅡは大阪南港に到着しました。乗船客の大半がマイカー利用者らしく、自動車甲板に続く列を横目に、早々と下船します。

▲ポートライナーから見たボートレース住之江
いつもなら、ここからポートラムでコスモスクエアに向かうところですが、今回は真逆の住之江公園を目指します。とりあえずの目的地は藤井寺です。どこを経由するかは僕の判断次第。さて、どんな経路で藤井寺に行きましょうか。

▲四つ橋線岸里駅
住之江公園で四つ橋線に乗り換え、岸里で降りました。地上に出ると、早朝のひんやりした風が肌を刺してきます。この場所は西成区ですが、大通り沿いのせいか、『じゃりン子チエ』に出てくるような猥雑さはありません。
河内長野駅に降りる
岸里駅から歩いて数分の場所に、南海天下茶屋駅はあります。これから高野線で河内長野に向かい、そこから近鉄長野線で藤井寺に抜けようという魂胆です。時間にはたっぷり余裕がありますし、河内長野では何かして時間をつぶそうと考えています。

▲天下茶屋駅
高野線に乗ってひたすら南下すると、風景は徐々に都会からニュータウンへと変わってきます。太陽が昇り切ったころ、列車は河内長野に到着しました。予定通り、ここでいったん途中下車します。

▲河内長野駅を発車する南海30000系りんかん

▲南海河内長野駅
人生初の河内長野です。ここには高野街道の宿場町が置かれ、江戸期から交通の要所としてにぎわってきました。一口に高野街道といっても、実際には複数のルートが高野山を目指しており、ここ河内長野は4ルートが交わる「一大拠点」だったそうです。
まだ朝早い時間帯ですが、駅から徒歩圏内の史跡をめぐることにします。はたして、どんな風景に出会えるでしょうか。
撮影日:2022年10月20~21日
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