【2023年9月】関釜フェリー「はまゆう」乗船記(釜山→下関)
日本と朝鮮半島を結ぶ航路として、戦前からの長い歴史を誇る関釜航路。現在は日系の関釜フェリーと、韓国系の釜関フェリーによる運航が行われています。
近年、フェリー会社が続々とキャラクター戦略を打ち出しているのは、船旅ファンならばご存知でしょう。阪九フェリー「ふねこ」のように、リピーター増に一役買っている「成功例」も見られます。
その流れに乗ってか、2021年、関釜フェリーに新キャラクターが誕生しました。ロゴマークのトビウオがモチーフの「かん太」「ぷうちゃん」です。2体がどう活用されているか知るべく、韓国側から関釜フェリーに乗船しました。
じつをいうと、関釜航路を利用するのは今回初です。韓国人の利用者が多いと聞いていますが、実際にはどうでしょうか。日本人利用者の数も気になります。
1 16:00:余裕をもってチェックイン
2 18:20:イミグレーション通過~乗船
3 18:30~21:00:出港までのひと時を過ごす
4 21:00:花火を見ながら釜山港を出発
5 6:00:気が付くと下関沖
6 7:45:下船~イミグレーション通過
7 総括
西日がさし込む16時、釜山港国際旅客ターミナルにやってきました。釜山発の場合、乗船手続きは13時から17時半までの間に行われています。締め切りまであと1時間半も残っていますが、早いうちに手続きを済ませておくのがベターです。
今回乗船した関釜フェリー「はまゆう」の乗船スケジュールを、以下の表にまとめましたので、ぜひ参考にしてください(2023年9月現在)。
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▲釜山港に停泊中のはまゆう
乗船手続きは関釜フェリー(はまゆう)・釜関フェリー(ソンヒ)ともに、共通の窓口で行います。
今回はインターネット予約を利用した関係で、予約証明書のコピーを持参しました。それとパスポートを提示して、乗船手続きを始めます。ついで乗船申請書を渡されるので記入しましょう。最後に乗船券を受け取り、手続きは完了です。
乗船手続きが終われば、あとは18時10分の乗船開始まで、じっくり休憩するなり土産物を買うなりして過ごしましょう。ちなみに、今回は乗船まで2時間ありましたから、南浦洞やロッテ百貨店で買い物をしてきました。
乗船開始直前の18時10分ごろ、ターミナルに戻ってきました。ちょうど博多行き「ニューかめりあ」が入港するというので、その様子を動画に収めてから、18時25分ごろ、出国審査場に移動します。
韓国への入国時、これまでの入国スタンプに代わり、QRコード付のステッカーをパスポートに貼付されました。出国審査はそのQRコードを読み取る形で行われ、手続き自体はすぐに終わります。荷物検査は空港と同じようなものですから、飛行機に乗りなれている人は、同じような感覚で受けると良いでしょう。
イミグレーションを無事通過したら、あとは乗船するだけ!免税店・カフェに立ち寄ることなく、そのまま乗船口入りしました。

▲これから乗船する関釜フェリーはまゆう
長い通路を抜けて、いよいよ関釜フェリーはまゆうに乗船します。日本語だらけの船体表記を見ると、早くも日本に帰ってきたかのような気分になりました。
背後に停泊しているのも日系のニューかめりあですし、「ここは本当に異国なのか」とつい疑いたくなる光景が、ここ釜山港にはあります。

▲はまゆうに乗船!雰囲気はまんま国内航路のフェリーだ
乗船口でもぎりをしてもらい、はれて船中の人になりました。
クルー曰く、指定された2等船室は「エントランスと同フロアにある」とのこと。部屋を見つけて入ると、そこにいたのは全員日本人でした。どうやら、部屋の割り当ては国籍・性別ごとに分けられているようです。
ここで早速、同室の青年に声をかけられました。「青春18きっぷ利用者ですか?」と。関釜フェリーでは、青春18きっぷ利用者向けの格安乗船券を販売しており、彼はその利用者だったのです。彼曰く、「同室客の半数が青春18きっぷ向け乗船券で利用している」とのこと。
日本人利用者を獲得しようと、「18きっぱー」向け乗船券を販売したり、可愛いマスコットを生み出したり、地道な努力を続けていることが見て取れました。
頑張ってるじゃん、関釜フェリー!
部屋に荷物を置き、身軽になったところで大浴場に行きます。航海中の揺れを考慮してか、浴槽の半分にしかお湯が張られていません。こういったところにも、航路特有の事情が見え隠れしています。
風呂の後はメシ!...といいたいところですが、レストランはまだ開いていません。空いた時間を利用して、甲板に出てみました。ちょうど日没を迎えた頃で、空はほのかに赤みを帯び、釜山の街を照らしています。あと数分もすれば、町景色は夜景に変わるでしょう。

甲板散策を終えて船内戻るとほどなくして、レストラン営業を告げるアナウンスが入りました。早速夕食にしようと行ってみるも、客入りは思わしくありません。人づてに聞いた話によれば、韓国人はあまりこういった場所にお金を落とさないそうです。
レストランは食券制になっており、まずは券売機で食券を購入します。メニューは2つしかなく、800円のビーフカレーと1000円のキムチチゲが用意されていました。

僕はこういったフェリー航路を開拓する際に、必ずカレーを食べることにしています。カレーライスはレストランに不可欠な存在ですから、「そこの味」を知るうえでの指標といえます。交通機関の供食設備マニアとして、どうしてもカレーを食べずにはいられないのです。

食券を購入後、受け取り口で食券と引き換えに、呼び出し機を受け取りました。ブザーが鳴るまで3分もしなかったはず。アツアツのカレーを受け取り、空いた席に落ち着きました。
ビーフカレーには、キャベツサラダ・わかめスープも付いています。船内レストランのカレーとしては、これで十分だと思います。味も全然問題なし!海外旅行の余韻に浸りながら、ホクホク食べるカレーは最高です。

▲レストラン前の記念撮影コーナー(かん太&ぷうちゃん入り)
食事を終えた足でプロムナードに向かうと、記念撮影コーナーがありました。関釜フェリーのマスコット2体(かん太・ぷうちゃん)入りのパネルが置かれています。
まだグッズ展開・着ぐるみ化とまではいきませんが、かん太・ぷうちゃんともに、船内各所で活用されているのが分かりました。海外渡航も正常化したことですし、活用の幅はいっそう広がると期待しています。
着ぐるみ化したら絶対見に行く!

▲エントランス

▲はまゆう模型

▲2等船室付近の通路
出港までまだ時間があります。いったん自分の部屋に戻り、寝床を整えて横になりました。ちゃんとシーツも用意されているので、安心して就寝できます。フェリーの枕が合わないという人は、事前にエアー式の枕なり用意するといいでしょう。
21時00分、いよいよ出港の時です。寝床を抜けだして甲板に向かうと、すでに離岸していました。これから旋回して釜山港大橋をくぐります。

▲はまゆうファンネル


旋回中、ちょうど真横にニューかめりあが見えます。これまで、向こうから下関行きを見てばかりでしたが、ついに逆側から見ることができました。

▲釜山港大橋が見える

▲旋回を終えて釜山駅を背に

▲MSC BELLISSIMAの花火大会
釜山港大橋が近づいてくると、やがて右手奥から「ドン!」という炸裂音がしました。打ち上げ花火です。いったい何事かと、乗客が続々と甲板に出てきました。
花火はどうやら、停泊中のクルーズ船「MSC BELLISSIMA」から打ちあがっているようです。もちろん、花火はクルーズ船の乗客向けのものですが、我々はまゆう側も少しだけ楽しませてもらいます。

釜山港大橋をくぐると、煌びやかだった景色が一変して、暗闇に包まれました。ここからは真っ暗闇の中、ひたすら南東に向かっていきます。明るくなった頃には、きっと下関沖に留まっているでしょう。
途中、何度か目が覚めながらも、意外と快眠できました。響灘の波がいいゆりかごになったのでしょう。
やがて揺れは収まり、船底からジャラジャラと轟音が聞こえてきました。どうやら、下関沖に到達したようです。目的地はすでに目と鼻の先ですが、出入国関係の施設が開くまで、しばらく船内待機が続きます。

▲目が覚めるとそこは下関沖だった
6時を過ぎたころ、いったん起き上がりました。
窓越しに外の景色を見ると、見えたのは下関の街でも関門海峡でもなく、えんえんと続く小高い山でした。どうやら、下関の北西沖...JR山陰本線沿いに浮かんでいる模様。強い眠気に負けてしまい、再び寝床に潜り込みました。

7時00分頃、ようやく目が覚めました。寝床を片付けて荷造りを済ませ、甲板に出てみます。船はいつの間にか移動を終え、下関港に接岸していました。朝日がまぶしく照り付ける中、じっくり撮影しながら過ごします。

▲下関港に入港

▲救命浮輪と関門海峡
甲板散策を終えたら、続いては朝風呂タイムです。お湯の量は前日と変わらず、浴槽の半分でした。ただ利用者があまりいないので、気兼ねなくお湯に浸かれます。
今回は利用していませんが、レストランの朝食営業では800円の「韓朝食」が供されています。レストランのサンプル写真によると、内容は白飯・スープ・韓国のり・パンチャン(おかず)数品とのこと。
出入国・税関施設が開いたところで、いよいよ下船時間です。下船口にはすでに長い列ができています。急いで下船する理由がないので、ある程度列がはけてから降りることにしました。

下船すると、すぐの場所に入国審査場があります。韓国人の列とは対照的に、日本人用のレーンは閑散としていました。
自動レーン化された福岡空港とは異なり、ここにはオーソドックスな入国スタンプが残っています。下関といえば、KANMONスタンプを忘れちゃいけません!これがパスポートに押印される日を、ずっと心待ちにしていました。
入国審査が終わったら、次は税関検査の時間です。薬物等の密輸が多いのか、ここでは念入りな検査が行われます。ちなみに今回、韓国からの持ち込みは餅菓子1袋しかありません。それを見せたら無罪放免と相成りました。それにしても毎回、入国スタンプの多さに驚かれるな...。

こうして無事、山口県下関市に上陸しました。福岡県は目と鼻の先です。博多~釜山航路とはまた一味違う、国際フェリーの旅を満喫できました。
今回、下関と韓国釜山を結ぶ関釜フェリー「はまゆう」を利用して、釜山から下関まで移動しました。
釜山側の乗船手続きは13時から行われています。乗船前に慌てないよう、余裕をもった乗船券を入手しておきたいところです。余った時間はショッピングに活用してください。
乗船は18時過ぎから開始されます。大浴場やレストランといった設備が揃っている点は、国内航路と同じです。船旅の思い出作りにぜひ活用しましょう。記念撮影コーナーも用意されています。
翌朝は7時45分に到着します。下関への到達時間は夜明け前と早く、出入国施設が開くまでの間、船は沖合に待機します。到着までの間、朝風呂や朝食を楽しんでくださいね。
ちなみに、今回はご紹介していませんが、船首部分にもフォワードサロンならぬフォワードデッキがあります。海風を受けながら、前面からの眺めを楽しんでみるのも一興ですよ。
▲今回収録した動画です。
高評価&チャンネル登録お待ちしております!
撮影日:2023年9月8~9日
近年、フェリー会社が続々とキャラクター戦略を打ち出しているのは、船旅ファンならばご存知でしょう。阪九フェリー「ふねこ」のように、リピーター増に一役買っている「成功例」も見られます。
その流れに乗ってか、2021年、関釜フェリーに新キャラクターが誕生しました。ロゴマークのトビウオがモチーフの「かん太」「ぷうちゃん」です。2体がどう活用されているか知るべく、韓国側から関釜フェリーに乗船しました。
じつをいうと、関釜航路を利用するのは今回初です。韓国人の利用者が多いと聞いていますが、実際にはどうでしょうか。日本人利用者の数も気になります。
目次
1 16:00:余裕をもってチェックイン
2 18:20:イミグレーション通過~乗船
3 18:30~21:00:出港までのひと時を過ごす
4 21:00:花火を見ながら釜山港を出発
5 6:00:気が付くと下関沖
6 7:45:下船~イミグレーション通過
7 総括
16:00:余裕をもってチェックイン
西日がさし込む16時、釜山港国際旅客ターミナルにやってきました。釜山発の場合、乗船手続きは13時から17時半までの間に行われています。締め切りまであと1時間半も残っていますが、早いうちに手続きを済ませておくのがベターです。
今回乗船した関釜フェリー「はまゆう」の乗船スケジュールを、以下の表にまとめましたので、ぜひ参考にしてください(2023年9月現在)。
関釜航路「はまゆう」スケジュール【釜山→下関】
- 13:00~17:30:乗船手続き
- 14:30~15:00:車両受付
- 18:10~18:50:乗船
- 乗船~22:30:大浴場開放
- 19:00~21:00:レストラン営業
- 21:00:出港
- 23:00:ゲームコーナー閉鎖
- 6:00~到着:大浴場開放
- 6:30~7:30:レストラン営業
- 7:45:到着
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▲釜山港に停泊中のはまゆう
乗船手続きは関釜フェリー(はまゆう)・釜関フェリー(ソンヒ)ともに、共通の窓口で行います。
今回はインターネット予約を利用した関係で、予約証明書のコピーを持参しました。それとパスポートを提示して、乗船手続きを始めます。ついで乗船申請書を渡されるので記入しましょう。最後に乗船券を受け取り、手続きは完了です。
乗船手続きが終われば、あとは18時10分の乗船開始まで、じっくり休憩するなり土産物を買うなりして過ごしましょう。ちなみに、今回は乗船まで2時間ありましたから、南浦洞やロッテ百貨店で買い物をしてきました。
18:20:イミグレーション通過~乗船
乗船開始直前の18時10分ごろ、ターミナルに戻ってきました。ちょうど博多行き「ニューかめりあ」が入港するというので、その様子を動画に収めてから、18時25分ごろ、出国審査場に移動します。
韓国への入国時、これまでの入国スタンプに代わり、QRコード付のステッカーをパスポートに貼付されました。出国審査はそのQRコードを読み取る形で行われ、手続き自体はすぐに終わります。荷物検査は空港と同じようなものですから、飛行機に乗りなれている人は、同じような感覚で受けると良いでしょう。
イミグレーションを無事通過したら、あとは乗船するだけ!免税店・カフェに立ち寄ることなく、そのまま乗船口入りしました。

▲これから乗船する関釜フェリーはまゆう
長い通路を抜けて、いよいよ関釜フェリーはまゆうに乗船します。日本語だらけの船体表記を見ると、早くも日本に帰ってきたかのような気分になりました。
背後に停泊しているのも日系のニューかめりあですし、「ここは本当に異国なのか」とつい疑いたくなる光景が、ここ釜山港にはあります。

▲はまゆうに乗船!雰囲気はまんま国内航路のフェリーだ
乗船口でもぎりをしてもらい、はれて船中の人になりました。
クルー曰く、指定された2等船室は「エントランスと同フロアにある」とのこと。部屋を見つけて入ると、そこにいたのは全員日本人でした。どうやら、部屋の割り当ては国籍・性別ごとに分けられているようです。
ここで早速、同室の青年に声をかけられました。「青春18きっぷ利用者ですか?」と。関釜フェリーでは、青春18きっぷ利用者向けの格安乗船券を販売しており、彼はその利用者だったのです。彼曰く、「同室客の半数が青春18きっぷ向け乗船券で利用している」とのこと。
日本人利用者を獲得しようと、「18きっぱー」向け乗船券を販売したり、可愛いマスコットを生み出したり、地道な努力を続けていることが見て取れました。
頑張ってるじゃん、関釜フェリー!
18:30~21:00:出港までのひと時を過ごす
部屋に荷物を置き、身軽になったところで大浴場に行きます。航海中の揺れを考慮してか、浴槽の半分にしかお湯が張られていません。こういったところにも、航路特有の事情が見え隠れしています。
風呂の後はメシ!...といいたいところですが、レストランはまだ開いていません。空いた時間を利用して、甲板に出てみました。ちょうど日没を迎えた頃で、空はほのかに赤みを帯び、釜山の街を照らしています。あと数分もすれば、町景色は夜景に変わるでしょう。

甲板散策を終えて船内戻るとほどなくして、レストラン営業を告げるアナウンスが入りました。早速夕食にしようと行ってみるも、客入りは思わしくありません。人づてに聞いた話によれば、韓国人はあまりこういった場所にお金を落とさないそうです。
レストランは食券制になっており、まずは券売機で食券を購入します。メニューは2つしかなく、800円のビーフカレーと1000円のキムチチゲが用意されていました。

僕はこういったフェリー航路を開拓する際に、必ずカレーを食べることにしています。カレーライスはレストランに不可欠な存在ですから、「そこの味」を知るうえでの指標といえます。交通機関の供食設備マニアとして、どうしてもカレーを食べずにはいられないのです。

食券を購入後、受け取り口で食券と引き換えに、呼び出し機を受け取りました。ブザーが鳴るまで3分もしなかったはず。アツアツのカレーを受け取り、空いた席に落ち着きました。
ビーフカレーには、キャベツサラダ・わかめスープも付いています。船内レストランのカレーとしては、これで十分だと思います。味も全然問題なし!海外旅行の余韻に浸りながら、ホクホク食べるカレーは最高です。

▲レストラン前の記念撮影コーナー(かん太&ぷうちゃん入り)
食事を終えた足でプロムナードに向かうと、記念撮影コーナーがありました。関釜フェリーのマスコット2体(かん太・ぷうちゃん)入りのパネルが置かれています。
まだグッズ展開・着ぐるみ化とまではいきませんが、かん太・ぷうちゃんともに、船内各所で活用されているのが分かりました。海外渡航も正常化したことですし、活用の幅はいっそう広がると期待しています。
着ぐるみ化したら絶対見に行く!

▲エントランス

▲はまゆう模型

▲2等船室付近の通路
出港までまだ時間があります。いったん自分の部屋に戻り、寝床を整えて横になりました。ちゃんとシーツも用意されているので、安心して就寝できます。フェリーの枕が合わないという人は、事前にエアー式の枕なり用意するといいでしょう。
21:00:花火を見ながら釜山港を出発
21時00分、いよいよ出港の時です。寝床を抜けだして甲板に向かうと、すでに離岸していました。これから旋回して釜山港大橋をくぐります。

▲はまゆうファンネル


旋回中、ちょうど真横にニューかめりあが見えます。これまで、向こうから下関行きを見てばかりでしたが、ついに逆側から見ることができました。

▲釜山港大橋が見える

▲旋回を終えて釜山駅を背に

▲MSC BELLISSIMAの花火大会
釜山港大橋が近づいてくると、やがて右手奥から「ドン!」という炸裂音がしました。打ち上げ花火です。いったい何事かと、乗客が続々と甲板に出てきました。
花火はどうやら、停泊中のクルーズ船「MSC BELLISSIMA」から打ちあがっているようです。もちろん、花火はクルーズ船の乗客向けのものですが、我々はまゆう側も少しだけ楽しませてもらいます。

釜山港大橋をくぐると、煌びやかだった景色が一変して、暗闇に包まれました。ここからは真っ暗闇の中、ひたすら南東に向かっていきます。明るくなった頃には、きっと下関沖に留まっているでしょう。
6:00:気が付くと下関沖
途中、何度か目が覚めながらも、意外と快眠できました。響灘の波がいいゆりかごになったのでしょう。
やがて揺れは収まり、船底からジャラジャラと轟音が聞こえてきました。どうやら、下関沖に到達したようです。目的地はすでに目と鼻の先ですが、出入国関係の施設が開くまで、しばらく船内待機が続きます。

▲目が覚めるとそこは下関沖だった
6時を過ぎたころ、いったん起き上がりました。
窓越しに外の景色を見ると、見えたのは下関の街でも関門海峡でもなく、えんえんと続く小高い山でした。どうやら、下関の北西沖...JR山陰本線沿いに浮かんでいる模様。強い眠気に負けてしまい、再び寝床に潜り込みました。

7時00分頃、ようやく目が覚めました。寝床を片付けて荷造りを済ませ、甲板に出てみます。船はいつの間にか移動を終え、下関港に接岸していました。朝日がまぶしく照り付ける中、じっくり撮影しながら過ごします。

▲下関港に入港

▲救命浮輪と関門海峡
甲板散策を終えたら、続いては朝風呂タイムです。お湯の量は前日と変わらず、浴槽の半分でした。ただ利用者があまりいないので、気兼ねなくお湯に浸かれます。
今回は利用していませんが、レストランの朝食営業では800円の「韓朝食」が供されています。レストランのサンプル写真によると、内容は白飯・スープ・韓国のり・パンチャン(おかず)数品とのこと。
7:45:下船~イミグレーション通過
出入国・税関施設が開いたところで、いよいよ下船時間です。下船口にはすでに長い列ができています。急いで下船する理由がないので、ある程度列がはけてから降りることにしました。

下船すると、すぐの場所に入国審査場があります。韓国人の列とは対照的に、日本人用のレーンは閑散としていました。
自動レーン化された福岡空港とは異なり、ここにはオーソドックスな入国スタンプが残っています。下関といえば、KANMONスタンプを忘れちゃいけません!これがパスポートに押印される日を、ずっと心待ちにしていました。
入国審査が終わったら、次は税関検査の時間です。薬物等の密輸が多いのか、ここでは念入りな検査が行われます。ちなみに今回、韓国からの持ち込みは餅菓子1袋しかありません。それを見せたら無罪放免と相成りました。それにしても毎回、入国スタンプの多さに驚かれるな...。

こうして無事、山口県下関市に上陸しました。福岡県は目と鼻の先です。博多~釜山航路とはまた一味違う、国際フェリーの旅を満喫できました。
総括
今回、下関と韓国釜山を結ぶ関釜フェリー「はまゆう」を利用して、釜山から下関まで移動しました。
釜山側の乗船手続きは13時から行われています。乗船前に慌てないよう、余裕をもった乗船券を入手しておきたいところです。余った時間はショッピングに活用してください。
乗船は18時過ぎから開始されます。大浴場やレストランといった設備が揃っている点は、国内航路と同じです。船旅の思い出作りにぜひ活用しましょう。記念撮影コーナーも用意されています。
翌朝は7時45分に到着します。下関への到達時間は夜明け前と早く、出入国施設が開くまでの間、船は沖合に待機します。到着までの間、朝風呂や朝食を楽しんでくださいね。
ちなみに、今回はご紹介していませんが、船首部分にもフォワードサロンならぬフォワードデッキがあります。海風を受けながら、前面からの眺めを楽しんでみるのも一興ですよ。
▲今回収録した動画です。
高評価&チャンネル登録お待ちしております!
撮影日:2023年9月8~9日
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