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九州鉄道海老津赤レンガアーチ橋(岡垣町海老津)―城山峠旧線の貴重な生き証人

今回は岡垣町海老津にある、「九州鉄道赤レンガアーチ橋」をめぐります。下のYouTube動画と併せてご覧ください。



このアーチ橋は九州鉄道の鉄道橋として、明治23(1890)年にドイツ人技師によってイギリス積み工法で建設されました。

当時はまだ海老津駅(教育大前駅は民営化後に開業)が開業しておらず、遠賀川~赤間間は現在とは異なるルートを通っていました。宗像郡と遠賀郡の境目に聳える城山峠にはまだトンネルがなく、当時の赤間駅は補機をつなぐ駅としての機能を担っていました。

九州鉄道の国有化を経て、明治42(1909)年に城山トンネルが完成すると、遠賀川~赤間間のルートは大幅に付け替えられ、この赤レンガアーチ橋は鉄道橋としての役目を終えました。現在は岡垣町指定文化財に登録され、大切に保存されています。

九州鉄道海老津レンガアーチ橋

廃線跡というからには、路盤跡が残っているというイメージですが、ここは廃止から100年以上も経っているわけでして、鉄道の面影はかなり薄れています。アーチ橋前後の路盤は削平を受けて、立派な道路に生まれ変わっていました。

九州鉄道海老津レンガアーチ橋

九州鉄道海老津レンガアーチ橋

旧線跡が面影を失った中、レンガアーチ橋だけは当時と変わらない姿を今に伝えています。アーチ内には道路が通っているため、自由に出入りが可能です。

九州鉄道海老津レンガアーチ橋

鹿児島本線の現ルートはすぐ横を通っています。タイミングが合えば、アーチ橋と電車の並びを見ることもできます。

岡垣町の赤鳥居

最後にアーチ橋の近くにある、荒平神社の大鳥居に立ち寄りました。

鳥居のすぐ傍には西鉄バスの「赤鳥居」バス停があります。こちらも興味深いので、後日調べてみたいと思います。

撮影日:2013年1月20日
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COMMENT

神崎守

1. こんにちは。

赤レンガのア-チが残されていて、とても貴重ですね!筑豊本線の、赤い快速も乗っておきたかったです。

2013年01月27日(日)15:31

TSURAYUKI

2. 神崎守さん

宗像市周辺にはあまり廃線跡と呼べる廃線跡がありませんが、だからこそじっくりと調べられるので、これもありなのかなと思います。
赤い快速といえばキハ200を思い出しますが、香椎線で走っていた車両も全て大分の方へ行ってしまった今では遠い存在になりました。

2013年01月28日(月)12:20